離婚を防止する方法を考えたとき、必然的に仲睦まじい夫婦を想像することになって、それで「夫婦水入らず」って言葉も連想したんだけど、「水入らず」の意味は内輪だけの親しい状態を指すそうだ。
水入らず?
だから「親子水入らず」といえば子どもも入るけど、「夫婦水入らず」なら子どもさえも蚊帳の外だし、夫婦水入らずでやっていける夫婦は、子どもがいなくても子どもが独立したあとでも離婚とかしない。
と思って水を排除する方法を考えかけたけど、でもちょっと待って、人間の身体って半分以上が水だし、水入らずどころか水入りまくりだし、美容や健康のためにも水はいっぱい飲んだほうがいい。
モデルさんとかだって毎日二リットルは飲んでるっていうじゃん、水。
なのに水を飲まなくなって新陳代謝が落ちて醜くなったら、それこそパートナーにも落胆されて離婚の危機だし、水は入れるべきだ。
え、じゃあ「水入らず」って……あ、まさか、漢字が間違ってる?
見ず要らず
じゃあ「水入らず」じゃなくて、「見ず要らず」にして考えてみよう。
まず「見ず」は、「見ず知らず」ともいうように、「見たことがない」という意味。
次に「要らず」は、そのまんま「要らない」という意味。
つまり「見ず要らず」とは、「見たことがないものは要らない」という意味になる。
なるほど、完璧にわかった。
結婚前に見ていなかった姿は要らないって意味だ。
たとえば、結婚相手の男が清潔感MAXの爽やかサラリーマンで、会社からも友人からも「どこにだしても恥ずかしくない」とかいわれていて、自分も同感だったからこそ結婚したのに、そいつどこにだしても恥ずかしくないのはそのとおりだけど、どこかにだす前、家にいるとき、
みたいな男だったら離婚するよね?
ってなるよね。
たとえば、結婚相手の女が今時珍しい古風な大和撫子で、「殿方の前でオナラをだすのは恥ずかしい」とかいっていて、この子なら結婚後も女を捨てることはないだろう、と思って結婚したのに、その子自分の見ている前ではオナラしないけど、
みたいな女だったら離婚するよね?
ってなるよね。
幻滅だよ、マジで。
たしかに人間は生き物だし、生きていれば鼻くそも溜まるしオナラも溜まるし、夫婦ならそういう現実も見えやすくなっちゃうけど、でも隠すのが愛じゃん?
いや逆に、
みたいな超人もいるかもしれないけど、それは究極の夫婦愛かもしれないけど、でも鼻くそとかオナラとかを出し合って受け入れ合うのって、結構っていうか、かなりキツい。
うん、無理。
常人には無理。
しかもかなりオブラートに包んでの「鼻くそ」とか「オナラ」だからね。
もっと蓋をしなきゃいけないモノ、いっぱいあるからね。人間。
それらは単体では水で洗い落とせる汚れかもしれない。
たまたま歯磨きを忘れた日みたいなものかもしれない。
でも、毎日歯磨きを忘れたらどうなる?
それが離婚なんだよ。
ちなみに、口臭は「オジサン」より「若い女性」のほうがキツく、最も臭うのは「オバサン」との調査結果がでています。
ソース:『口臭白書2019』日本人の口臭ケアの現状と課題を明らかに。「女性の口臭が深刻な事態」 であることが判明 – 共同通信PRワイヤー – 2019年9月17日(火)閲覧。
見ず入らず
さて、結婚前に焼きつけたパートナーの姿や特徴は、目に入れても痛くないようなものばかりだ。
じゃなかったら、結婚には至らないわけだし、内輪にもならない。
でも結婚後、パートナーが醜く太ったら、目に入れたとき痛くなるかもしれない。
ってなって、見たくなくなるかもしれない。
もちろん逆に、結婚生活でパートナーの新たな一面、新たな姿を目にして、そっちのほうがいいじゃん、ってなることはある。
けど、鼻くそをほじったり、オナラをぶっこいたり、毎日歯磨きもせず、太った姿に惚れ直すことって、まずない。
その姿は想定外だし、視界から外れるし、内輪からも外れる。
だからそういう醜態を晒さないように交際していたんだとしたら、結婚後も隠しておくのが夫婦円満の秘訣だ。
お互い、結婚前の姿を見つめ合って付き合って、求め合った末の結婚なんだから。
ラブラブの日々を幻想にしてはいけないのだ。
水要らず!
そうして水に流すべきものが見当たらなければ、水は要らない。
THIS IS THE ANSWER.