幽霊なんて存在しねえわボケ、という話は一旦置いておくとして。
~超高齢化ボケ老人社会~
①「車で母子を轢いたり、小学生の列に突っ込んだり、線路に進入して電車と正面衝突」。
②「認知症を患い、息子を介護疲れで追い込み、果ては殺人事件」。
③「100歳や79歳まで長生きした末路が、性犯罪の被害者と加害者」。
- 年齢
- 知能
- 身体
①②③「幽霊の発育状態」は、故人が死んだときの能力で固定されているイメージですが……。
だとすれば、ボケ老人の幽霊はボケていないとおかしいですよね。
では以下目次です。
赤ちゃんの幽霊は赤ちゃん!水子は夜泣きをする
~赤ちゃんの幽霊は赤ちゃんか?~
日本には「水子」という概念があり、中絶や流産や死産で亡くなった赤ちゃんの亡霊が存在するとされています。
水子は、ちゃんとお寺とかお墓とかで供養してあげないと、親を呪ったり祟ったりすると恐れられています。
もちろんそんな迷信は、霊感商法(詐欺)以外の何物でもないわけですが、
水子供養が、商売として成り立つ程度には。
ではその親御さんがイメージしている水子は、どのような姿をしているのでしょうか?
おそらくその水子は、赤ちゃんの姿をして、おぎゃあおぎゃあと泣いているようなイメージなのでは?
~間違った水子のイメージ~
↑だって、こんな水子がいたら嫌すぎるでしょう。
なんでいきなり成長して現れているんだよ、せめて一番かわいい時期の0歳~3歳ぐらいまでにしてくれと思うでしょう。
無駄な知識までつけやがって、パパとママはおまえをお供え物の格付けチェックをするような下品な子どもに育てた覚えはありません!(実際育てていない)
~正しい水子のイメージ~
↑というわけで、水子の正しいイメージはこれです。
水子にできるのは、せいぜいパパとママの枕元に立って、夜な夜な夜泣き声の幻聴を聴かせるぐらいでしょう。
でもその夜泣きこそが、この世で一番親のメンタルを削る攻撃であり、
なんなら成長した水子は、成長した姿が見られる分、親からすればありがたいかもしれません。
なぜ水子が親を恨み、親が罪悪感を抱くのか?
ロジックとしては、生まれてこれなかった恨み、
なんだろうし。
だから残念ながら、水子が成長した姿で現れることはありません。
成長した知能で話しかけてきて、会話や意思疎通ができたり、謝罪や罪滅ぼしのチャンスがもらえたりもしません。
だから水子はちゃんと、胎児とか赤ちゃんとか、未熟な生き物の姿で現れます。
あるいは生き物未満の姿で現れて、ただ恨みつらみをまき散らします。
なぜ泣いているのか、どうすれば泣き止むのか、本当のところはだれにもわからないほうが親を苦しめられるし、
お母さんの幽霊はお母さん!天国から見守ってる
~母親の幽霊は母親か?~
ここではお母さんにしますが、お母さんが重い病気にかかって、余命幾ばくもないとします。
お母さんは残り少ない時間を子どもと過ごし、そして死亡します。
子どもは深い悲しみに包まれますが、でもお母さんは約束していますよね。
うむ。
ということは、お母さんの幽霊は、「お母さん」という立場も年齢も見た目もそのままということでいいんでしょうか?
まあそれは、
~間違ったお母さんの幽霊のイメージ~
↑みたいに、お母さんの幽霊がいきなり赤ちゃん返りして夜泣きしてきたらめっちゃ怖いし、絶対やめてほしい。
たしかにお母さんだって女なんだろうし、いつまでも若く美しくありたいんだろうし、そういう願望はあるのかもしれない。
でもだからって、そういう怨念で育児放棄して、自分が育児される側に回ろうとするのはやめるべき。
~正しいお母さんの幽霊のイメージ~
↑というわけで、お母さんの幽霊の正しいイメージはこれ。
お母さんは、死んだ時点から年齢も役割も変わりません。
そして子どもが成長し、やがては結婚し、自分の子どもを持ち……、
的な感慨に耽りながら、役割を終えたことを自覚して、成仏してほしい。
そこでお母さんも一緒に歳を取っていたら、「お母さんもお婆ちゃんになっちゃったねえ……」とか言い出していつまでも居座るかもしれないし、じゃあそれ何歳まで歳を取るの?
お母さんはもう幽霊なんだから、肉体的な意味で寿命を迎えることはもうないんだし、
みたいな、ファンタジー小説に出てくる大賢者や魔法使いや魔女みたいな存在になられても困る。
お母さんはお母さんであって、たとえ幽霊であっても天使やエルフや精霊じゃないでしょ?
それにお母さんがさっさと成仏するべき理由はもうひとつあって、
ボケ老人の幽霊はボケ老人!認知症のまま幽霊に
~ボケ老人の幽霊はボケ老人か?~
もしも人間の死んだ時点の能力や役割や状態が、幽霊にも引き継がれるなら……。
赤ちゃんといえば泣き声で、だから水子も夜泣きをします。
お母さんといえば子育てで、だからお母さんの幽霊も子守をします。
しかしそうだとすると、この老化や病気は、私たちの考えている以上に厄介な後遺症を引き起こすのでは?
なぜなら、脳みそは1度ボケてしまったら、基本的にもう2度と回復することはないだろうし……。
それは年齢だって、1度歳を取ってしまったら、もう2度と若返ることはないんだし……、
つまり、さっきの例え話でいうと、病気で死んだお母さんは……。
幽霊になってまで、子どもが成長して結婚して孫の顔が見られるまで見守っていたお母さんは……。
じつは、病気の痛みや苦しみをずっと耐えていたんじゃ……?
- 母性
- 愛情
- 記憶
①②③「我が子の成長を見守りたい」という母性本能や欲求は取り除かれないのに、お母さんにとって都合の悪い状態だけが取り除かれるなんておかしい。
お母さんが病気の治療の副作用でハゲていたんだとしたら、お母さんの幽霊もハゲていないとおかしいし。
お母さんがベッドに寝たきりだったり、車椅子生活だったりしたなら、
肉体を失ったことによって、肉体的な移動手段などの縛りからはある程度解き放たれるのかもしれないけど。
でも見た目や能力は肉体があった頃の自分に依存しているんだし、その他の状態や感覚だって同じでなければ整合性が取れない。
本当に完全に肉体から解き放たれているなら、自画像は生前の自分の肉体じゃなく、それこそ天使や悪魔や猫ちゃんや、
幽霊は生前の肉体を記憶しているし、「ドーナツが大好き」みたいな好みも覚えているし、病気の影響も受けていなければおかしい。
ということは、私たちは「死は救済」だと思っている節があるけど……。
病気で苦しんでいる人が「早く死んで楽になりたい」と願ったり、どうしようもなくボケている老人を見て「早く死んで楽になればいいのに」とか思ったりしているけど、
まとめ:死は救済?痛みや苦しみから逃げる方法
- 赤ちゃんの幽霊は赤ちゃんで、お母さんの幽霊はお母さんで、ボケ老人の幽霊はボケ老人
- 幽霊は、生前の肉体や年齢や能力や状態の情報を引き継ぎ、それは病気や苦痛も同じはず
- 病気や苦痛も含めて幽霊になるなら、死は救済ではないし、救済が不要な状態で死ぬべき
以上です。
幽霊といえば怨念、といえば言い過ぎですが、しかし「怨霊」という言葉があるぐらいです。
そして幽霊が、生前の「自分に都合が悪い状態」を引き継がないなら、
たとえばイジメ自殺から怨霊化した人間がいたとして、でも「イジメられた記憶」なんて忘れられるなら忘れたほうが絶対幸せですよね。
でも怨霊は、人生最悪の不幸を絶対に忘れないし、復讐を誓うし実行する……。
つまり幽霊は、生前の自分に都合が悪い過去も記憶も不幸も引き継いでしまうんだから、
そうすれば、「幸せ絶頂期」の状態を引き継いだまま幽霊になれるので、死後の世界もハッピーライフ!
死は救済ではなく、自分を救いたいなら生きている間に救わなきゃダメなのだ。
以上、ちなみに一旦置いておいた話ですが、幽霊なんて存在しねえわボケ。