ヒトコワ3 -ほんとに怖いのは人間-(2013年の日本映画、オムニバス作品)を観ました。
~これまでのあらすじ~
『ヒトコワ』全シリーズ全エピソード論破する!
では以下目次です。
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本記事は、映画『ヒトコワ3 -ほんとに怖いのは人間-』の詳細なネタバレを含みます。また、「論破」はフリではなく、ガチでボロクソにいくためファンの方は見ないでください。でも一応、私もファンです(どれぐらいファンなのかというと、映画1作目を観た時点で全シリーズ視聴&レビューを決めたぐらい)。以上、ご了承ください。
第1話「落としもの」のあらすじとネタバレ
第1話「落としもの」~簡単なあらすじ~
本当に怖い人間役は、イケメン警察官(萩野谷誠二)。
女子高生のエリは、下校中に、男性モノの財布を拾う。
財布には、1万円札とイケメンの運転免許証が詰まっていて、ほっこりする。
が、人間の剥がされた爪、女性の暴行死体っぽい写真も挟まっていて怯える。
ちょうど、女子高生エリの住む街では、女性の連続殺人事件が発生中だった。
さらにエリは、不審者に追いかけられる。
エリが逃げた先では、男性の警察官が、放置自転車を取り締まっている最中だった。
エリは、男性警官に声をかけて、拾った財布を渡そうとする。
男性警官の顔は、財布に入っていた運転免許証のイケメンだった。
~後日~エリの女友達は、下校中、男モノの財布を拾う。
財布には、1万円札が詰まっていて、ほっこりする。
が、女子高生エリの暴行死体っぽい写真も挟まっていて、怯える。
エリの女友達は、交番に財布を届ける。
イケメン警察官が笑顔で応じる。
どうかしましたか?
「落としもの」の感想
本当に怖いのは個人よりも組織犯罪
安田尊@組織犯罪を謳うブログ。
評価: 2.0前作『ヒトコワ2』の視聴者へのファンサービスエピソード。
私はこういうファンサービスは好き(だけど、本記事の趣旨として、怖くなければ評価対象ではない)。
女子高生エリが財布の中身を調べる場面では、前作第4話「自転車をとめないでください」の張り紙と自転車がある。
財布に入っていた、人間の剥がされた爪入り透明袋は、前作第5話「二人の約束」の指切りが元ネタっぽい。
エリを追いかけた不審者は、前作第4話「自転車をとめないでください」の正義マンらしい。
前作では正義マンの姿は映っていなかったけど、本エピソードで、中年・小太り・眼鏡・ロン毛・頭頂部ハゲのおっさんだと判明する。
そして正義マンは、警察官に「自転車放置していく女子高生がいて、困ってるんですよ~」と、エリのことを通報する。
こうした張り紙や正義マンと警察官のやりとりは、全然ストーリーに関係がないから、ファンサービスだと思う。
あるいは、怖いほどに愚かな正義マンを皮肉っているのかもしれない。
正義マンは、放置自転車とは関係がないエリを追いかけ回して、警察官に通報さえする。
でもじつは、その警察官こそが、放置自転車なんかよりよっぽど凶悪な犯罪に手を染めている……。
正義マン、おまえは放置自転車なんかに夢中になっている場合か?
世の中には、もっと叩き潰すべき巨悪があるんじゃないのか?
所詮おまえは、強いものには立ち向かえない、弱いものイジメしかできない負け犬なんだよ……という皮肉。
さて、それはともかくして、なんだっけ。
えーっと、そう、イケメン警察官くん!
イケメン警察官は、自分の身分証明書と、犯罪の証拠をセットで落としたマヌケ野郎。
だから、イケメン警官が助かったのは、運がよかっただけ。
財布を拾った女子高生エリが、親や教師に相談していたら、イケメン警官は終わっていた。
次に財布を拾ったエリの女友達が、親や教師に相談していたら、イケメン警官は終わっていた。
なぜこの世界の女子高生たちは、揃いも揃って、独断で単独行動をするのか?
エリはまだ許せる、正義マンに追いかけられて、逃げた先に警察官がいたのだ……(本当に運だけが取り柄だな、この警官)。
でもエリの女友達は、なんで夜ひとりで、交番に届け出ているんだ……。
いくら警察だからって、顔も名前も知らない警察官より、身近な親や教師のほうが頼れると思うんだけど(だからまず親に相談して、親から警察に連絡してもらわないか?)。
私はこんなふうに、親や教師が子どもからの信頼を失って、子どもが親や教師を頼らない(頼れない)世界が本当に怖いと思う。
イケメン警官のほうは、こんなマヌケ、そのうち捕まるからなにも怖くない(よね? 本当に怖い、警察組織の身内びいきと、隠蔽体質の話をしてもいいけど……)。
第2話「見られてはいけない」のあらすじとネタバレ
第2話「見られてはいけない」~簡単なあらすじ~
本当に怖い人間役は、不審者のおばさんと見せかけて、ルームシェア中の女性エイコ。
若者女性のエイコは、同じく若い同居人女性とふたりで、アパートをルームシェアしている。
近所の電柱には、不審者のおばさんが張りついていて、電柱には赤いテープで謎のマークも貼られている。
不審者おばさんは、エイコのことを監視するように睨みつけてきて、気味が悪い。
同居人女性は、タバコを吸いながら、「それ私も見たことある」といって頭のおかしいおばさんエピソードを披露する。
謎のマークは日ごとに増えていて、邪魔だったらしい「猫を探しています!!」の張り紙も剥がされて、地面に捨てられている。
エイコが、謎のマークをネットで調べると、
路呪殺法
・この図形を呪いたい相手が住む場所の周囲に張る。
・図形は数が多ければ多い程強力になる。
※ただし、呪いをかけているところは誰にも見られてはならない。
もし見られた場合は、その相手を殺さなければならない。
という、呪いの儀式だった。
やがてエイコは、自宅アパート前から自室の3階まで、不審者おばさんに追いかけられて詰め寄られる。
あんた……どうして電柱に変なの貼ってるわけ?
私のビラ(「猫を探しています!!」)、剥がさないでくれる?
エイコは、不審者おばさんを、アパートの階段から突き落として殺害する。
エイコが呪っていた相手は、いっつもいっつもタバコ臭い、同居人女性だった。
「見られてはいけない」の感想
呪いを信じていいのは小学生まで
安田尊@低評価を謳うブログ。
評価: 2.0エイコは、直接物理的に殺人が犯せるなら、「呪い」いらなくないか?
なんでそんな、電柱にテープを貼るだけの面白儀式呪いの儀式なんかに頼っているのか謎。
エイコが殺したい相手は、ルームシェア中の同居人女性なんだから、いくらでも事故を装って殺せばいい。
「路呪殺法」なんだから、ちょっと懲らしめたいとかじゃなくて、殺意MAXなんでしょう。
ならそれこそ、アパートの階段から突き落とせばいい。
大丈夫、表面上は仲良しを演じているんだから、だれも疑わないって。
そうやってだれにも疑いを抱かれることなく、完璧な計算に基づいて友だちを殺害して、表面上は悲しみに暮れて泣いているような人間……。
友だちの葬式で泣きじゃくって、両手で顔を覆っているけど、本当はその両手で友だちを突き飛ばして殺した人間……。
弱々しく周りに介抱されながら、本当は完全犯罪を成し遂げて、ほくそ笑んでいるような人間……。
私は、そういうサイコパスのことを、「本当に怖いのは人間」と呼びたい。
アホな儀式に手を出して、しかも目撃されて、目撃者にまで衝動的に手を出すバカなんて全然怖くない。
そもそも、そんなに同居人女性のタバコが嫌なら、ルームシェアを解消すればいいだけ。
ルームシェアを解消しても、同居人女性を殺害しても、自分の家賃負担なんかは同じだけ増える。
そこで、あえて同居人女性の殺害という、ハイリスクな排除方法を選ぶメリットがない。
そういう意味では、ストレスのあまり、正常な判断や損得勘定ができていない人間のことは「怖い」といえるのかもしれないけど……。
目的に対して、手段が狂っている人間は、そんなに怖くない(手段が狂っている以上、目的は達成されない可能性が高いから)。
目的に対して、手段が正常な人間の怖さには、遠く及ばない(手段が正常な人間は、どんなに狂った目的でも、絶対に達成してくるから)。
ちなみに、殺された猫大好きおばさんは、ガチで猫大好きおばさんっぽくて良い雰囲気だった(地域猫とか飼っているおばさんに、本当にこういう人いるよねって感じ)。
第3話「ずっと一緒に」のあらすじとネタバレ
第3話「ずっと一緒に」~簡単なあらすじ~
本当に怖い人間役は、男性医師コウタロウ。
男性医師のコウタロウは、彼女のハルカに別れを切り出されて、一旦は破局を受け入れる。
でもストーカーに変貌して、ハルカの部屋に無断で侵入、勝手にカレーとかを作っている。
コウタロウは、ハルカに咎められると発狂して、自分の左手のひらに包丁を突き刺して逃走する。
後日、ハルカが帰宅すると、不法侵入の形跡と書き置きがある。
この間はすまなかった。
けれどもやっぱり一緒にいてほしい。
死んで、そばにいます。
コウタロウは、ハルカの部屋で、首吊り自殺をしている……。
が、首吊りに使用した天井の照明器具ごと落下して、コウタロウの自殺は未遂に終わる。
ハルカは、マンションの部屋を引き払い、実家に逃げ帰る。
1年後。
実家暮らしをするハルカのもとに、ハルカの妹が、婚約中の彼氏を連れてくる。
初めまして、イトウ・ケイジです。お邪魔しています
妹の彼氏は医者で、どこか見覚えのある顔をしていて、左手のひらには包丁の刺し傷と見られる傷跡がある。
ハルカは、妹から、妊娠中であることを告げられる。
ハルカのスマホに、差出人不明のメールが着信して、
これでずっと一緒にいられるね
「ずっと一緒に」の感想
ほんとに怖いのは幽霊
安田尊@低評価を謳うブログ。
評価: 2.0蛇足!!
テーマは悪くないのに、「これでずっと一緒にいられるね」メールがあったら、正体バレバレじゃん!!
だいたい顔、整形したんでしょ?
声帯もいじって、声も変えたんでしょ?
それなのに! なんで手のひらの傷は!! そのまんまなんだよ!!!!
隠せ隠せ!
大丈夫、安心して、年齢と性別と身長と体重と髪型と服装と職業と面影が合致していたらわかるから!!
いや、わからないかもしれないけど、そういうところじゃん!
「本当に怖いのは、正体がわからないから」じゃん!
本当のところがわからないまま終わって、
「あれ、これって……そういうこと?」
って、いろんな想像の余地がある状態、答えがわからない状況が怖いの!!
それなのに、手取り足取りご親切に、アピールしてくるな!!
正体がバレバレだったら、怖くないんだよ!!
最後、メール送ったあと、ニヤつくな!
わかったから!
おまえが全然怖くない、自分の正体を明かしたくて明かしたくてたまらない目立ちたがり屋さんの善人だってことは、もう思い知ったよ!
ちなみに幽霊を使っていいなら、じつは妹の彼氏は完璧にコウタロウとは別人だけど、自殺に成功したコウタロウの幽霊が憑依している(だからコウタロウに憑依された人間は、コウタロウと同じように左手に包丁を突き刺して、コウタロウと同じ傷跡を作っている)みたいな話が作れる。
はい、どっちが怖い?
幽霊のほうが怖い!!
本当にこういうの、「わかりやすさ」を重視する作品の弊害だと思います(監督脚本、本意なのか不本意なのか知らないけど)。
平均的な視聴者って、本当に、ここまで猛烈にアピールしないとわからないの?
本作冒頭で、「推薦年齢対象:13+(喫煙、暴力)」って表示されていたけど、13歳以上ってそんなにアホか?
もしそれが本当だとしたら、その事実のほうが、よっぽど怖い。
第4話「赤い服を着た女の子」のあらすじとネタバレ
第4話「赤い服を着た女の子」~簡単なあらすじ~
本当に怖い人間役は、赤い服を着た女の子と、その父親と思われる男。
昼間、一仕事を終えた女性会社員が営業車で山道を走っていると、赤い服を着た女の子が車道の真ん中に突っ立っている。
赤い服を着た女の子は、女性会社員に手招きをする。
女性会社員が車を降りて呼びかけると、赤い服を着た女の子は、車道を外れて山林へと駆けていく。
女性会社員は、山林の奥まで追いかけるわけにもいかず、車内に戻る。
~夜~
女性会社員は、営業車でガソリンスタンドに寄る。
ガソリンスタンドの店員は、無言で無愛想で不真面目な勤務態度の反社かラッパー風の男性で、ブクブク太った体型にギラギラのピアスやネックレスがジャラジャラで怖い。
女性が1万円札で代金を支払う。
ガソスタ店員は、偽札だと言いがかりをつけて、女性会社員をむりやり車から引きずり出して店内に連行して自動ドアの鍵を閉める。
女性会社員が、隙を突いて逃げて車内に戻ると、ガソスタ店員の声が響く。
ダメだ……! あんた助けようと思って、「偽札」って嘘を……!
あんたのうしろ、変な男がいる!
女性会社員のうしろには、刃物を持った男が潜んでいて、女性会社員とガソスタ店員が犠牲になる。
ガソリンスタンドには、警察署が発行した、現在発生中の事件概要と犯人像を印刷した張り紙がある。
ご注意下さい!
連続強盗強姦事件多発中!
[犯行手口]
・若い女性の車を無理矢理止める
・親子による犯行と思われる
・凶器は包丁の様な刃物
[女の子]
年齢:6~9歳
身長:100~120cm
特徴:赤い服を着ている
[男]
年齢:35~45歳
身長:165~175cm
特徴:無精ヒゲ
「赤い服を着た女の子」の感想
子どもを利用するアイデアが台無し
安田尊@最低評価を謳うブログ。
評価: 1.0これ……自分で書いていても思ったんですが、最初にタイトル「赤い服を着た女の子」を見せたら台無しですよね。
途中で出てくる反社ラッパー風の店員、噛ませ犬だってバレバレでしょう?(ただでさえ露骨なキャラで、タイトルと関係ないし)
でもこれは私が悪いんじゃなくて、作中でも、最初に「赤い服を着た女の子」ってタイトルクレジットが出てネタバレされています。
せっかく頑張って、冴えない「漢 a.k.a. GAMI」みたいな反社ラッパー風の店員を用意しているのに、台無しすぎるんですが……。
そして、車内に潜んでいた連続強盗強姦魔も、なに目的?
強盗や強姦が目的なら、赤い服を着た女の子を使って営業車から女性会社員を誘き出した隙に、車に滑り込んだ時点で目標の9割は達成済み。
あとは、女性会社員が車に戻ってきた時点で、襲えばいい。
人気のない山中で、だれも目撃者がいないんだから。
それなのに、夜になって車が街に下りてガソリンスタンドに寄るまで、ずーっと潜んでいるってなに?
どういう気持ちなのそれ?
女性の家に侵入する気だったんなら、鍵を開けて家に入る瞬間の帰宅女性を直接狙ったほうが手っ取り早くないか?(そうすれば、事前に一人暮らしかどうかとかも調べられるでしょ? 今回の女性会社員なんて、スーツ姿と車種を見れば、会社に帰る可能性もかなり高いのに様子見してどうすんの? しかも営業車で山道を走っているってことは、出張中で、別の都道府県に帰る可能性もあるんだよ? 実際、今回の女性会社員は、取引先の人に「遠いところを、わざわざありがとうね。社長さんにもよろしく」っていわれている。その間、男が山に戻るまで最低でも一晩~最悪なら一週間とか、「赤い服を着た女の子」は山にひとりで放置?? それじゃあ「赤い服を着た女の子が怖い思いをさせる話」じゃなくて、「赤い服を着た女の子が怖い思いをする話」にならない??)
そして人に見つからないように車内に隠れているならまだしも、普通に車に近寄っただけの(覗き込んですらいない)ガソスタ店員に、包丁を持った姿で発見されるってなに?
それもうバックミラーに映ってるだろ。
ギャグでやってんのか?(実際笑ったけど)
この世界で本当に怖いのは、赤い服を着た女の子やそれを利用する父親(大人)じゃなくて、この知能レベルの野人に連続強盗強姦事件を許している世間や警察じゃないか?
でも世間って、実際子連れには異常に甘いから(例:公園にひとりでいる中年男性は通報対象、子連れなら素敵で尊敬できるパパ)、それを皮肉っているならアリ……?
いや、ないかな。
第5話「ダイエット」のあらすじとネタバレ
第5話「ダイエット」~簡単なあらすじ~
本当に怖い人間役は、ダイエット女子リサ。
リサは、女友達マミと食事中、恋愛やファッションの相談に乗ってほしいと持ちかける。
女友達マミは、幸せそうなリサに嫉妬してしまい、
それはいいけどさ~大丈夫なの? そんなにバクバク食べちゃって。最近ちょっと太ったみたいだし、いくらオシャレしても、デブだと意味ないでしょ?
リサは、ショックを受けすぎて、病的なダイエットを開始する。
やがて、リサは衰弱して、自宅マンションに訪ねてきた女友達マミの前で倒れてしまう。
女友達マミは、リサを看病して、カップうどんを作って食べさせる。
が、リサは洗面所に駆け込むと、カップうどんを吐いてしまう。
それから女友達マミは、寝込んだリサを看病するうち、自分も眠ってしまう。
マミが目を覚ますと、リサがキッチンに立っていて、料理をしている。
リサがぐつぐつと煮込んでいる鍋は、人間の切断された左手と血液のスープだった。
これなら食べても太らないよねえ~?
笑うリサの左腕は、手首から先がない……。
が、それは女友達マミの見た夢で、マミは再度目が覚める。
すると、夢で見たように、リサがキッチンに立っている。
現実には、リサの手首は切断されていない。
女友達マミは、リサが作ったリゾットを一緒に食べて、美味しいと笑う。
リサも笑う。
リゾットの材料は、リサが吐いたカップうどんの吐瀉物だった。
再利用なら、もう栄養ないし……食べても太らないよね?
「ダイエット」の感想
ゲロゲロ復讐劇
安田尊@吐き気をもよおす邪悪を謳うブログ。
評価: 4.0よかった!!
まず、「自分の身体を食べれば太らない」理論、めちゃくちゃイイ!!
オシャレ目的のダイエットなら、減量は手段であって、目的はボディメイク(細い身体や肉体美)。
だから体重だけ落としても、意味がない。
ましてや、自分の身体のパーツを切り落とすなんて、言語道断。
でもそんなの関係ねえ!!(小島よしお)といわんばかりに、自分の手首を切り落としちゃうのは最高。
でもそれ、夢だったんだけど。
ああクソ、夢オチか……。
私は祈りました……マジで頼む、余計なことするな、この路線でいってくれ……!
そして現実のリサは、なにを作っているのかといえば、ゲロみたいなリゾット。
私はこのゲロみたいなリゾットを見た時点で、それがゲロだと想像できました。
自分の身体を食べれば太らない理論を応用すれば、自分の吐瀉物を食べれば太らない理論もすぐに思いつきます。
自分のおしっこやうんちを食べれば、永久機関じゃん!
って、はしゃいでいる小学生レベルの発想。
私は苦悶しました。
悪くない、期待は裏切られていない、でもそんなに安易な発想でいいのか……?
その路線で、もう一ひねり、私の想像を裏切ってくれないか……!?
期待は裏切らずに、想像を裏切ってくれたら、最高なんだけどなあ……!!
結果、私の想像は裏切られませんでした。
う~ん、大人の意地を見せてほしかった!!
やっぱり、被害的にはちょっと弱くて、やっていることはバイトテロ(たとえば飲食店などで、お客さんに提供する食事に、自分の唾液とかを混ぜてはしゃいでいるバイト)と同じレベル。
たしかに気持ち悪いけど、有毒物質みたいな健康被害は特にないし、本当に怖いか? と考えると微妙なライン。
でも、(リサを狂わせた元凶の)女友達マミが、最悪な形で復讐(ゲロ)を食らっているのは最高だった。
これで、リサが復讐に無自覚じゃなければ、本当に怖い人間なんだけど(不潔さに自覚的なバイトテロと、不潔さに無自覚なバイトテロ、どちらが怖いのか? 無自覚なのは事故に近いから、「無知は怖い」とか「事故は怖い」的な、ホラーやサスペンスとは違う怖さになってしまう)。
しかしこの『ヒトコワ』シリーズは、とりあえず人を殺しておけばいいんでしょ? 的な雑な怖さが目立つなかで、最後にちゃんと人間の狂気が見られたのは本当によかった。
まとめ:映画『ヒトコワ3』全エピソードと評価!
それではおさらいも兼ねて、映画『ヒトコワ2 -ほんとに怖いのは人間-』の全エピソードと評価は、以下のとおりです。
エピソード | 一言感想 | 評価 |
第1話「落としもの」 | マヌケ野郎は怖くない(自分の身分証明書と犯罪の証拠をセットで落とすマヌケは、そのうち逮捕される)。 | 2.0 |
第2話「見られてはいけない」 | 頭悪い(本当に怖い人間役が、自分の殺したい相手はよくわからない呪いで殺せず、どうでもいい他人は直接手を下して殺しているバカ)。 | 2.0 |
第3話「ずっと一緒に」 | 隠せない自己顕示欲(幽霊のように正体不明なら怖いが、正体バレバレの人間は怖くない)。 | 2.0 |
第4話「赤い服を着た女の子」 | どうしてこうなった……(子どもを利用する大人の怖さは、すごくいいテーマなのに)。 | 1.0 |
第5話「ダイエット」 | もんじゃ焼きとかおじや(雑炊よりゲロっぽい語感)みたいなゲロっぽい食べ物を食べる直前の人に見せたい!!(けど、たしかに気持ち悪いけど、本当に怖いかといわれると微妙……) | 4.0 |
以上です。
というわけで、映画版『ヒトコワ』シリーズは全エピソード論破したので、ドラマ版『ヒトコワ』に続きます。
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