皿洗いといえば母、妻、彼女……女の仕事?
少なくとも、伝統的な日本の家庭では、皿洗いや食器洗いは女性の仕事です(異論はない)。
ではどうして世の男性たちは、皿洗いや食器洗いを、自分の仕事としないのでしょうか?
男は、力加減がゴリラだから。
一言でいえば、これが答えです。
ゴリラはこう思っています。
う~ん、皿洗いは簡単だけど、めんどくさいなあ……ウホウホ
ゴリラは自分の矛盾に気づきません。
簡単ならめんどくさくはないし、めんどくさいなら簡単ではないのに。
簡単ならやれよ。
実際に女はやっている。
ただし、女性も皿洗いを「めんどくさい」とは思っていますが……それでも、女はやります。
男はやりません。
なぜか?
男女で「めんどくさい」の質が違うから。
本記事では、男が皿洗いをやらない理由と、皿洗いをやらせるためのアドバイスを3つ紹介します。
男は皿洗いにも全力!だから無駄に疲れて嫌になる
男が皿洗いをしない理由その①「無駄に力を入れてゴシゴシしているせいで疲れて嫌になっている」
はっきりいって、男女の皿洗いを比較すると、男の皿洗いのほうが洗い上がりは良い。
男が皿を洗うと、もう本当に水ですすぐときキュッキュッ、キュッキュッ、キュッキュッ、キュッキュ、うるさい。
楽器か?
どんだけピカピカに磨き上げれば、そんなにキュッキュッキュッキュッキュッキュッキュッキュ鳴るのか。
別に花王の食器用洗剤『キュキュット』とか使ってないからね?(使ってるときもあるかもしれないけど)
このことからわかるのは、
男は、無駄に力を込めて皿を洗っている。
しかも、料理が載って油や唾液で汚れるお皿の表部分だけじゃなくて、裏側とか側面も全力で磨いている。
基本的にお皿の裏側とか側面なんて、テーブルや指ぐらいしか触れていない。
だからそんなに全力で磨かなくても、
水と洗剤付きのスポンジがあれば、さっと拭うだけで汚れなんて落ちる。
力を込める必要があるのは、料理が載っていた部分と、口をつける口縁の部分だけ。
それなのに男は、全方位を全力で磨かなければ気が済まないらしい。
だから洗い上がりを比較すれば、女より男の磨いた皿のほうが、完璧に磨かれているのは間違いない。
でも完璧であると同時に、下手だ。
だってそれ、無駄な完璧さだから。
汚れが落ちているといえる及第点が75点のときに、
女が80点~90点ぐらいでいいや~ってやっているところを、
男は100点を取る勢いで全力を注いでいる。
そのせいで、勝手に消耗して、勝手に皿洗いが面倒に億劫に嫌になっている。
はっきりいって、ゴリラである。
パワー系にもほどがある。
男に教えてあげよう。
お皿なんて、どうせまた次使ったら汚れるんだから、いちいち満点を取っても意味がないんだよ!!
男はお皿を割るのが怖い!だからそもそも洗わない
男が皿洗いをしない理由その②「無駄にプライドが高くてお皿を割ることを恐れている」
男はビビりだ。
だから失敗を過度に恐れて、洗剤で滑るお皿を絶対に落とさないように、握力を込めまくってがっちりホールドしている。
もしもお皿を落としてしまったら……そして最悪、お皿を割ってしまったら……。
男は立ち直れない。
自分は、簡単だと見下していた単純作業すら、満足にできないのか……
と、落ち込む。
これまで散々、漫画やアニメやドラマで、刷り込まれてきた影響もある。
お皿を割るドジっ娘、お皿を割るダメな主婦、お皿を割る鈍臭い夫……。
お皿を割る⇒ドジ、ダメ、鈍臭い……。
だれもが抱いている、「ドジ」の典型的イメージ。
自分だけは、その「ドジ」になるわけにはいかない。
だから男は、皿洗いから逃げる。
皿洗いをしなければ、皿洗いで皿を割ることもない……完璧な理論だ。
そして逃げられないとき、
男は片方の手で皿をゴシゴシ磨きながら、もう片方の手はゴリラみたいなゴシゴシを受け止めながら、絶対にお皿を落とさないように全力で握っている。
つまり、片方の手はゴリラみたいに力を込めているし、もう片方の手もゴリラみたいに力を込めて皿を洗っている。
もはやゴリラである。
しかし彼はゴリラではないので、人間の繊細さで神経をすり減らしながら、ゴリラみたいに力を使っている。
疲れて当たり前だ。
人間なら、だれだってミスをするし、お皿を割ることだってあるってわかりそうなものだけど。
わかっていないなら、教えてあげよう。
別にその食器、グッチやエルメスやカルティエの食器じゃないから、割ったら買い直せばいいだけだよ??(大丈夫、もしグッチやエルメスやカルティエだったら、触らせる隙は与えないから)
男は完璧主義者!だから隙間時間にお皿を洗えない
男が皿洗いをしない理由その③「無駄に完璧主義者でシングルタスク脳を圧迫している」
もうおわかりでしょう、皿洗いをしない男は、完璧主義者です。
だから男は、女より皿洗いが遅い上に、その所要時間に負担を感じます。
皿洗いの面倒さとは、つまり時間です。
作業内容自体は簡単でも、地味に時間がかかるから、拘束時間を考えればめんどくさいと感じます。
でも女は、隙間時間を見つけて、ぱぱっと片付けますよね。
一方で、男は……女の2倍は、まとまった時間を要するため、「隙間時間」ではできないんです。
男が休日、大好きな愛車にホースで水を浴びせながらピカピカに磨くときみたいに、お皿を洗う必要はないのに……(車でなくても、男がこだわっている仕事や趣味を想像してください)。
残念ながら、男は愛車とお皿の区別がつきません。
女にとって、皿洗いはほかの家事のついでにやるもの、いわば箸休めや食後のコーヒーみたいなものです。
一方で、男にとっては、皿洗いはメインディッシュです。
これが、男がたまに皿を洗ったかと思えば、
俺は一仕事終えたぞ!!
と、誇らしげにしている理由です。
まるで、
バナナのことしか考えていないゴリラ
です。
ゴリラが、バナナだけで満足するのはわかります。
動物にとって、バナナはメインディッシュたりえるでしょうし、バナナさえ食べていれば生きていけます。
ゆえにゴリラが、バナナを唯一の仕事と見なしたとしても、すごく丁寧に食べたとしてもうなずけます。
ゴリラは、口先と指先を器用に操って、バナナの皮を綺麗に剥がします。
剥がしたバナナの皮は捨てずに、口に放り込んで食べます。
バナナの皮をすべて剥いて食べ終わると、次は中身を少しずつちぎって食べます。
どうせ全部食べるなら、皮ごと食べろといいたい。
しかし、ゴリラの仕事といえばこれぐらいだし、いくら時間をかけても問題はありません。
こうして、ゴリラはすごく丁寧に、ゆっくり時間をかけて完璧にバナナを食べ終わります。
人間の男は、これと同じことを皿洗いでやる。
家事はそれで全部か?
そうだ。
だからバナナを食べ終えたゴリラみたいに、皿洗いを追えた人間の男は満足して、横になる。
それでもゴリラみたいに、毎日バナナを食べてくれるならいいけど、人間の男はたまにしか皿洗いをしません。
なぜなら、毎日洗車をする男はいないから。
人間の男には知っておいてもらいたいのは、
皿洗いは洗車ではないし、メインディッシュでもないから、もう少し簡単気軽にテキパキやってくれないか?