紳士になるチャンスは男女平等（LGBT含む）。
～これまでのあらすじ～
～私のなかの紳士～
ただ私はそのとき、「過少申告」だの「過大申告」だの「過多申告」だの「過小申告」だの「過小評価」だの「過大評価」だの「過多評価」だので頭がいっぱいだったので、半分無視しました。
ここでいう「紳士」は「（礼儀）正しい」ぐらいの意味だし、「淑女」も併記しておけば問題ないだろうと。
～レディース＆ジェントルメン～
～私のなかの紳士～
- L……Lesbian（レズビアン。女性の同性愛、同性愛者。男性は使えない）
- G……Gay（ゲイ。主に男性の同性愛、同性愛者。女性も使える）
- B……Bisexual（バイセクシャル。両性愛、両性愛者。男女兼用）
- T……Transgender（トランスジェンダー。性自認と身体的性が一致していない人）
これはガチで無視しました。
しかし、幸いにも3連休で今日はスポーツの日、気力を回復した私はこの問題と向き合うことにしました。
そして出した結論がこれです。
（礼儀）正しければ、あらゆる人間は紳士たりうるのです。
では以下目次です。
「紳士」とは？男性社会で使われた言葉
しん‐し【紳士】 の解説
ソース：紳士（しんし）の意味 – goo国語辞書 – 2022年10月10日閲覧。
《搢紳 (しんしん) の士の意》
１ 上流社会の人。
「有名―の商議場たるが如く」〈織田訳・花柳春話〉
２ 上品で礼儀正しく、教養の高いりっぱな男性。ジェントルマン。「―淑女」
３ 成人の男性。「―服」
出典：デジタル大辞泉（小学館）
しん‐しん【×搢紳／×縉紳】 の解説
ソース：搢紳／縉紳（しんしん）の意味 – goo国語辞書 – 2022年10月10日閲覧。
《笏 (しゃく) を紳 (おおおび) に搢 (はさ) む意から》官位が高く、身分のある人。
「―の身ながらに笏や筆を擱 (お) いて」〈露伴・魔法修行者〉
出典：デジタル大辞泉（小学館）
しんし【紳士】
ソース：岩波 国語辞典 第七版 新版 – 株式会社岩波書店
品格があって礼儀正しい男子。また、男子の尊称。 ↔淑女。
▷もと、上流社会の男子。
しんしん【×搢紳】
ソース：岩波 国語辞典 第七版 新版 – 株式会社岩波書店
官位・身分が高い人。
▷笏(しゃく)を紳(おおおび)に搢(はさ)む者の意。
まとめると、
↑歴史的に、こんな格好で「笏を紳に搢む者」⇒「官位や身分が高い人」をやっていたのは、ほとんど男性だったわけです。
そして、官位や身分の高さに応じた、「礼儀」や「品格」や「教養」の高さもセットであるとされました。
それが現代にも受け継がれ、私たちが「紳士」というときには、「礼儀正しい男性」という意味合いを含みます。
「紳士のスポーツ」とは？女性は無視？
ソース：岐阜）即位の儀式で使った笏 岐阜・高山の神社が制作 – 朝日新聞デジタル – 2022年10月10日閲覧。
逆にいえば、現代でも真面目に「天」とか「神」とかいって、人権を無視している人たちぐらいしか「笏」は持たないわけです。
たとえば高級ホテルで、社長や役員クラスばかりが出席するパーティで、こんな木の板を持って挨拶をしている人はいません（ギャグじゃない限り）。
「紳士」⇒「上流社会の人」を、「天皇家」とか「皇族」に限定するなら、本来の意味で存続できますが……。
さすがに「上流社会」＝「皇族」は、限定的すぎて無理があるでしょう。
たとえば、日本の安倍元首相とアメリカのトランプ元大統領が、ゴルフで親交を深めた「ゴルフ外交」は記憶に新しいです。
私の知り合いの社長や役員を思い浮かべてみても、隙あらば「ゴルフ」「ゴルフ」「打ちっぱなし」と連呼しています。
「ゴルフができれば出世ができる」といわれたのも、「ゴルフができれば上司や上流社会と繋がれる」という意味でしょう。
ゴルフは身だしなみも大切だし、スコアは自己申告だし、マナーを重んじます（だらしない格好をしない、みっともない振る舞いをしない、不正やミスはすべて自己責任＆ペナルティ）。
「礼儀」や「品格」や「教養」を重んじる「紳士」とは、相性が良かったのです。
そして少し前までは、やはりゴルフといえば、男子のスポーツでした。
しかし時代は変わり、女子でもゴルフをする人が増え、↑のようなセクハラまがいな発言はぎりぎりアウトになりました。
現代（2022年）の男女平等意識や、ジェンダー（社会的性差）意識に照らせば、「紳士のスポーツ」もまたアウトかもしれません。
が、「紳士のスポーツ」がアウトなのは、「男子のスポーツ」と変換される場合であって、
「ジェントルマン」とは？紳士との違い
- レディー……女性
- ジェントルマン……男性
じゃあ「女性＆男性のみなさん」と呼び掛けたとき、いろいろな事情で女性にも男性にも該当しない人はどうなるの？
という観点から、現代では差別的とされています。
が、「レディース＆ジェントルメン」が「紳士＆淑女」と訳されるとしても、当然ながら英語と日本語とでは成り立ちが違います。
英語：Gentlemanの「man」が、「男性」という意味だとしても……。
日本語：紳士の「士」は、必ずしも「男性」を意味しません。
「士」が男性だけを指すなら、
その昔「看護士」は男性を指していましたが、それは女性「看護婦」に対する表現で、現代では男女ともに「看護師」に統一されています。
では同じように、「弁護士」も「弁護師」に改名するのかといえば、そんなことはしません（「弁護婦」が存在しなかったからです）。
そして「紳士」の「紳」が示す男性性に関しても、前述したように意味が失われています。
紳の解説 – 小学館 大辞泉
ソース：「紳」の部首・画数・読み方・意味 – goo漢字辞典 – 2022年10月10日閲覧。
しん【紳】
［常用漢字］ ［音］シン（呉）（漢）
身分・教養のある人。「紳士・紳商／貴紳・田紳」
しん〖紳〗
ソース：岩波 国語辞典 第七版 新版 – 株式会社岩波書店
シン
身分ある人の礼服に用いた幅の広いおび。転じて、地位・教養等の高いりっぱな人。「紳士・紳商・貴紳・搢紳(しんしん)」
士の解説 – 小学館 大辞泉
ソース：「士」の部首・画数・読み方・意味 – goo漢字辞典 – 2022年10月10日閲覧。
し【士】
［音］シ（漢） ジ（呉） ［訓］さむらい
３ 特別の資格・技術を身につけた人。「学士・棋士・修士・博士 (はくし) ・弁士」
し〖＊士〗
ソース：岩波 国語辞典 第七版 新版 – 株式会社岩波書店
シ ジ さむらい
④ある資格をもった者。「博士(はくし・はかせ)・学士・楽士・棋士・助士・文士・弁士・代議士・会計士・栄養士」
まとめると、
- 身分
- 地位
- 教養
- 資格
- 技術
↑こうした「立派な人」要素を持つ人が、「上流社会の人」であり、「紳士」です。
そこに性別の指定はありません。
ということは、いまだに「紳士」⇒「男性」だと思っている人間が、時代遅れな差別主義者なだけであって、
まとめ：現代では男も女も紳士になれる
- 「紳士」は、元々は上流社会の男性を指し、「笏を紳に搢む者」という歴史的な文脈がある
- 「笏」は現代では特殊な人物しか持たないし、大抵の男性が持てる道具は男性以外も持てる
- 「紳士」の男性的な意味が失われている以上、判断基準は残りの「礼儀」や「教養」である
以上です。
こうして私は、安心して、
- 男子ゴルファー……紳士
- 女子ゴルファー……紳士
- その他ゴルファー……紳士
などということができます。
もちろん、本当にゴルフが「紳士のスポーツ」なのかは、また別の話です。
今も昔も、学歴や収入や肩書きだけがご立派な、紳士の風上にも置けない「自称紳士」はいくらでもいます。
性別の壁さえ取り払えば、そんな中身空っぽの下品な男より、上品な女性やLGBTのほうが「紳士」なのです。
以上、「紳士」の男女平等化を図った記事でした！
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