
評価: 1.0そんなものはない。
――――終了――――
――――再開――――
あるとしよう。
私の考えでは、使用者が世界から消滅する。っていうか追放される。
なぜなら矛盾の話は、韓非子っていう、現代にいたら間違いなくSNSで口喧嘩最強を誇っていた中国人が考えた皮肉であり、孔子という古代中国最強の思想家を論破するために考えた創作だけど、じつは神の言葉でもあるのだ。
まず、「矛盾」の語源になった話がだいたいこんな感じだ。
楚の国にて




とまあこんな感じなわけだけど、この物語は一言に要約できる。
「楚(中国)に世界最強の装備があるぞ」だ。
では「楚に世界最強の装備があるぞ」とはなにを意味しているのか?
ずばり、韓非子の身体を借りた神が、勇者へと送ったメッセージなのだ。
つまり、

というメッセージを世に残すために、神は韓非子の脳内に降臨したのだ。
そして神自ら、「商人」となり「通行人」となり、自作自演の物語を創作したのだ。
それも、答えのない物語――問題を。
なぜ答えのない問題なのかといえば、もちろん、後の世までメッセージを残すためだ。
答えのない問題は、いつだって人々の関心を引き、世に残り続ける。
そうして「矛盾」の話は、今日(こんにちって読みます)まで継承され、世界の敵と戦うための装備と、その在処を示し続けているのだ……!
だからこそ、「矛盾の矛」と「矛盾の盾」は、どちらも勇者が装備する武具であり、そもそも衝突することは想定されていない。
いや、想定はされているけど、だって神だし、想定されていないことなどない。神さまをナメてもらっちゃ困る。
じゃあ仮に、「矛盾」が衝突するようなことがあるとして、どういうケース?
敵に「矛」か「盾」を奪われたか、悪用されたって考えるのが妥当だろう。
いやまあ、ほかにもいろいろあるけど、たとえば「矛盾」を手に入れた勇者が、ある日突然、「プロ野球選手」という隠し職業に目覚めたものの、魔王とかいるご時世に野球とかしてる場合じゃないし、道具もなければ付き合ってくれる仲間もいない。けど勇者は「プロ野球選手」だから毎日野球のことを考えているし、毎日野球の練習がしたいし、毎日野球の試合がしたい。
もちろん、「プロ野球選手」に就いて得たステータスボーナスと、「プロ野球選手」専用のスキルで、毎日魔物をぶっ飛ばしてはいるし、場外ホームラン連発だけど、違うのだ。
魔物を相手にする限り、それは戦闘であって、遊びではない。
勇者はあくまで、遊びたかったのだ。
それで勇者は、



と思い立って盾を天高く放り投げて落下してきたところを矛でカッキーン!
みたいなこともありえるけど、まあいずれにしても問題ないので、最初のケースで話を進める。

さすがは魔王、手強い。
だが勇者にはまだ「矛盾の矛」がある。
実力は五分と五分……!
それでも勇者は信じていた。「攻撃は最大の防御」だ!



……うん。熱くなっているところ申し訳ないけど、そんな事態に陥っている時点で、矛と盾が衝突する時点で、勝負とかどうでもいいから、矛の使用者も盾の使用者も、どっちも世界から追放される仕組みにしておくよね……私ならそうする。だって矛が盾としても最強なら、矛を奪われたときどうすんのさ? まあたぶん、矛を奪われたときは、「盾突く」って言葉があるとおり、「だから俺の持つ盾は、矛としても世界最強なんだ!」とかいいだしてやっぱり勝負になるんだろうけど、もうめんどくさいからどっちも消えていい。
というわけで、勇者と魔王は世界から消える。
ああ、なんだかもの悲しい結末だけど、世界は救われた――でも私たちは、勇者のことを忘れない。勇者が帰ってきたときのために、この平和な世界を、家を守り続け、いつまでも勇者の帰還を、待っているぜ――的なよくある感じのエンディングを迎える。
なお、「プロ野球選手」ルートの場合でも、世界を脅かすレベルのアホがひとりで消滅するだけなので、やっぱり世界は救われる。
また、勇者が矛と盾を両方奪われた場合でも、敵が奪った矛と盾をぶつけるように仕向ければ敵は消えるし、逆に矛と盾も奪われていないけど、矛と盾をぶつけるように仕向けられたなら、そんな雑魚は勇者失格、消えていい。矛と盾は残るので、おまえの代わりはいくらでもいる。神の計画に狂いはない。
――――結論――――
はあ、いろんな装飾機能試してみたけどマジめんどくさかった……もうやらん>_<。
THIS IS THE ANSWER.