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【映画感想】『バーフバリ 王の凱旋』はカッタッパ視点で感動できる

バーフバリ 王の凱旋(原題:『Baahubali 2: The Conclusion』、2017年のインド映画、日本語吹替版)を観ました。


バーフバリ 伝説誕生安田尊@『バーフバリ 伝説誕生』を謳うブログ。
前作『バーフバリ 伝説誕生』の続編

です。

『バーフバリ』シリーズは全2部作であり、『バーフバリ 王の凱旋』で完結となります。

しかし第2部『バーフバリ 王の凱旋』を観たあとに、第1部『バーフバリ 伝説誕生』を観ると、また違った味わいが生まれます。


感動安田尊@感動を謳うブログ。
っていうか泣きます。

私は今回、『バーフバリ』シリーズを観るのは2回目です。

【(30日間の無料体験あり)Amazonプライム会員】の見放題作品に第1部『バーフバリ 伝説誕生』があったので、


映画鑑賞安田尊@映画鑑賞を謳うブログ。
『バーフバリ』面白かったし、ブログ記事のネタしておこう……

と思い立ち、軽い気持ちで再視聴を始めました。

実際、前作の感想記事はかなり軽い気持ちで、かなり軽薄なテーマで書き上げています。

URL

これは第1部『バーフバリ 伝説誕生』の前半部分、バーフバリになる前の主人公シヴドゥだけを観て書き上げているからです。

しかし消化試合のつもりで観ていた後半……シヴドゥがバーフバリになるシーンで、初見では意味がわからなかったカッタッパの行いの意味がわかるようになっていました。

そして私は、予想外に泣いてしまいました。

というわけで本記事では、この忠実な奴隷カッタッパに焦点を当て、『バーフバリ』がいかに泣けるのかを書き記しておきます。

では以下目次です。

本記事は、『バーフバリ 王の凱旋』のネタバレを含みます。ご注意ください。

『バーフバリ 王の凱旋』の簡単なあらすじとネタバレ


カッタッパカッタッパのイメージ
戦場(いくさば)で受ける剣(つるぎ)や弓矢の傷よりも痛ましいのは、家臣の裏切り……

カッタッパカッタッパのイメージ
裏切り者は……私だ

前作『バーフバリ 伝説誕生』のラストで、マヘンドラ・バーフバリに主君殺しを告白した奴隷、カッタッパ。

カッタッパの身分は奴隷ですが、主君であるアマレンドラ・バーフバリからは、


アマレンドラ・バーフバリ少年アマレンドラ・バーフバリ少年のイメージ
そなたは父も同然
 

と慕われていました。

そんなカッタッパがなぜ、息子同然のアマレンドラ・バーフバリを殺めることになってしまったのか?

時は25年前、マヘンドラ・バーフバリが誕生する前の時代に遡ります。

王位を継承することになったアマレンドラ・バーフバリは、国母シヴァガミの命により、民草の気持ちや苦しみを知るための旅に出ます。


若き日のカッタッパ若き日のカッタッパのイメージ
旅のお供には、カッタッパが選ばれました。

そしてふたりは旅の道中、戯れに人を殺める無法者集団「ピンダリ」と、


デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
ピンダリを血祭りに上げる女戦士、デーヴァセーナ

に遭遇します。

デーヴァセーナの美しさは、「美の女神も恥じ入る美しさ」と評されるほどです。

また「男勝りの姫になってしまう」と心配されるほどに武勇にも優れ、小国「クンタラ王国」の王族でもありました。

そんなデーヴァセーナに、アマレンドラ・バーフバリは一目惚れします。

そこで主君の恋心を察したカッタッパは、一計を案じます。


お芝居安田尊@お芝居を謳うブログ。
カッタッパの作戦とは、お芝居を打つことでした。

  1. アマレンドラ・バーフバリの身分を隠し、愚かで役立たずな男ゆえ家を追い出されたと紹介する
  2. 行く当てがないと泣きつき、クンタラ王国で面倒を見てもらえるなら一生お仕えすると申し出る

こうしてふたりはクンタラ王国に仕えるふりをして、デーヴァセーナに接近します。

しかし時を同じくして、そのことを聞きつけたアマレンドラ・バーフバリの異母兄弟、バラーラデーヴァは、デーヴァセーナを横取りしようと画策します。


二択安田尊@二択を謳うブログ。
バラーラデーヴァの策は、アマレンドラ・バーフバリに二択を迫るものです。

  1. デーヴァセーナと結婚する代わりに、王位をバラーラデーヴァに譲る
  2. 王位を継承する代わりに、デーヴァセーナをバラーラデーヴァに譲る

アマレンドラ・バーフバリは、このバラーラデーヴァの術中にまんまとはまってしまいます。

そして①「デーヴァセーナと結婚する代わりに、王位をバラーラデーヴァに譲る」が選択されます。

こうしてアマレンドラ・バーフバリとデーヴァセーナは夫婦となります。

引き換えに、マヒシュマティ王国の玉座には、バラーラデーヴァが座ることになります。

が……しかし国民の声は、圧倒的にアマレンドラ・バーフバリを支持していました。

玉座に座るのがだれであれ、


マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
我らの王となるのはバーフバリしかいない!
マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
バーフバリこそ我が国王だ!
マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
我らがバーフバリ! ほかの王は去れ!
マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
バーフバリ、万歳!
マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
バーフバリ、万歳!!
マヒシュマティ王国民マヒシュマティ王国民のイメージ
バーフバリ、万歳!!!

これがマヒシュマティ王国民の声でした。

国王に即位したバラーラデーヴァからすれば、もちろん面白くありません。

そこでバラーラデーヴァは、デーヴァセーナの妊娠にかこつけて、アマレンドラ・バーフバリを失脚させようとします。

現代にたとえるなら、妻を妊娠させた夫に産休や育休を取らせて仕事から外し、そのまま左遷する的な流れです。

しかしこれには自分を権力闘争の具にされたデーヴァセーナがブチギレます。

デーヴァセーナは、国王バラーラデーヴァや国母シヴァガミたちの前で、アマレンドラ・バーフバリに訴えかけます。


デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
マヒシュマティの王位を取り戻すのです
デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
これが願いです。わたくしだけではあらぬ、民の願いなのです
デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
この国の民の願いを叶えてこそ、王族なのでは?

こうしてアマレンドラ・バーフバリとバラーラデーヴァの確執は決定的なものになります。

そしてさらなるバラーラデーヴァの謀略によって、国母シヴァガミがアマレンドラ・バーフバリの殺害を決定します。


若き日のカッタッパ安田尊@若き日のカッタッパを謳うブログ。
実行犯に選ばれたのは、カッタッパでした。

無論カッタッパは、一度は拒否します。

しかしカッタッパが拒む場合、国母シヴァガミが自ら手を下すと脅され、アマレンドラ・バーフバリの乳母であり育ての親であるシヴァガミに子殺しをさせるわけにはいかないカッタッパは、任務に就くことを了承するのでした……。

その日、アマレンドラ・バーフバリが死んだ日の夜、デーヴァセーナが産んだ子どもこそが、


伝説誕生安田尊@伝説誕生を謳うブログ。
マヘンドラ・バーフバリ

です。

そして自分が罠にはめられたことを知ったシヴァガミは、このマヘンドラ・バーフバリを新たな国王に指名します。

が、もちろん国王バラーラデーヴァがそれを許すはずもありません。

バラーラデーヴァは、マヘンドラ・バーフバリを抱いて逃亡を図るシヴァガミを矢で射抜き、川に沈めました。

これにより、マヘンドラ・バーフバリは、シヴァガミもろとも死亡……。

したと思われていました。


カッタッパ安田尊@カッタッパを謳うブログ。
しかし25年後、カッタッパは、「バーフバリ」と再会します。

そしてカッタッパはふたたび「バーフバリ」に忠誠を誓い、捕らえられているデーヴァセーナの奪還を誓い、アマレンドラ・バーフバリを死に追いやったバラーラデーヴァへの復讐を誓うのでした……。

『バーフバリ』の影の主人公がカッタッパである理由

さて、上記のあらすじをご覧いただければおわかりのとおり、本作『バーフバリ』の主人公はもちろんバーフバリです。

しかし次点で重要なのが、


カッタッパ安田尊@カッタッパを謳うブログ。
マヒシュマティ王国の忠実なる下僕、カッタッパ

です。

カッタッパの一族は、先祖が立てた固い誓いに従い、生涯マヒシュマティ王国に仕える決まりになっています。

カッタッパがどれぐらいマヒシュマティ王国に忠実なのかというと、アマレンドラ・バーフバリ亡き後、憎き敵である国王バラーラデーヴァにさえ仕えるほどです。

前作『バーフバリ 伝説誕生』では、異国からきた武器商人に剣士としての腕を買われ、奴隷解放を持ちかけられるも断り、


武器商人武器商人のイメージ
忠誠を絵に描くとしたら、きっとそなたのような姿形になる
 

と評されたほどです。

そんなカッタッパは、2人のバーフバリ……アマレンドラ・バーフバリの時代から、マヘンドラ・バーフバリの時代にまで生きる奴隷です。

アマレンドラ・バーフバリが生まれたときよりバーフバリに尽くし、マヘンドラ・バーフバリが生まれたときにもバーフバリに忠誠を誓っています。

つまり2つの時代の全容を知り、バーフバリ親子の橋渡しをし、「バーフバリ」を繋げて成立させている唯一の生き証人こそが、このカッタッパです。

したがってカッタッパは、『バーフバリ』シリーズにおける最重要人物のひとりであり、影の主人公だといっても過言ではないでしょう。

『バーフバリ 伝説誕生』で隠されたカッタッパの過去

さて、そんなカッタッパの象徴的なシーンが、前作『バーフバリ 伝説誕生』にあります。

シヴドゥがバーフバリになる直前、国王バラーラデーヴァの息子であり王子の首を切り飛ばした直後のことです。


雷光安田尊@雷光を謳うブログ。
雲行きが変わり、辺りは土砂降りの雷雨に見舞われます。

王子を守れなかったカッタッパは、シヴドゥに一騎打ちを仕掛けようと槍を手に駆けだします。

しかし雷光に照らされたシヴドゥの顔を見るや否や、目を見開き、槍を落として膝をつき、半分正座みたいな姿勢でシヴドゥの足下までスライディングしたあと、


カッタッパカッタッパのイメージ
バーフバリー……!!

と叫んで両手を天に掲げて崇め、シヴドゥの片足を持ち上げて自分の頭に載せます。

このとき、若き日のカッタッパが、


若き日のカッタッパ安田尊@若き日のカッタッパを謳うブログ。
赤子の片足を持ち上げて自分の額に押し当てるシーン

が挿入されます。

もちろん文脈的にその赤子は「バーフバリ」でしょうが、具体的な描写や説明は前作『バーフバリ 伝説誕生』にはありませんでした。

それが本作『バーフバリ 王の凱旋』で明かされます。

それは25年前、デーヴァセーナがアマレンドラ・バーフバリの子を身篭もっていたときのことです。


デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
我が祖国では、生まれてくる子の長寿を祝うため、母より先に、祖父が子を抱く習わしだ
デーヴァセーナデーヴァセーナのイメージ
なれどわたくしにも、夫にも、父がおらぬ。そなたに、その役目を頼みたい
若き日のカッタッパ若き日のカッタッパのイメージ
おそばにいるのも憚られる奴隷……そんな私に祖父のお役目を……?
若き日のカッタッパ若き日のカッタッパのイメージ
そのときはお子を抱きしめ、頭上に掲げます

しかしこの約束は果たされません。

マヘンドラ・バーフバリが誕生する日、カッタッパはアマレンドラ・バーフバリを殺害します。

デーヴァセーナが赤子のマヘンドラ・バーフバリを抱いて宮殿に赴いたときには、すべてが終わっていました。

そして国王バラーラデーヴァの謀略を知った国母シヴァガミは、デーヴァセーナから赤子を取り上げ、宮殿の前に集まった民衆の前でアマレンドラ・バーフバリの死と、新たな国王がマヘンドラ・バーフバリであることを宣言します。

その直後、


若き日のカッタッパ安田尊@若き日のカッタッパを謳うブログ。
カッタッパは申し訳程度にマヘンドラ・バーフバリの片足を持ち上げ、己の額に押し当てて忠誠を誓います。

このシーンこそが、25年後、カッタッパがシヴドゥとして生きていたマヘンドラ・バーフバリの片足を持ち上げるときに交差する光景です。

カッタッパは、自分のことを父だと慕ってくれていたアマレンドラ・バーフバリを殺すはめになりました。

マヘンドラ・バーフバリのことも、祖父のように抱くことはおろか、命を守ることも叶わなかったと思っていました。

しかしマヘンドラ・バーフバリは、アマレンドラ・バーフバリの生き写しとなって、ふたたびカッタッパの前に現れたのです。

もう仕えることは叶わないと思っていた「バーフバリ」と再会したときのカッタッパの心情は察して余りあります。

カッタッパに感情移入している場合、100%泣けることは請け合いでしょう。

まとめ:『バーフバリ』はカッタッパが報われる物語


まとめ安田尊@まとめを謳うブログ。
というわけで本記事の要点を3点でまとめます。

  1. 映画『バーフバリ』シリーズは、親子二代にわたる「バーフバリ」に仕えた奴隷、カッタッパに感情移入すると感動できる
  2. しかし第1部『バーフバリ 伝説誕生』のカッタッパに感情移入できるのは、第2部『バーフバリ 王の凱旋』を観たあとだけ
  3. したがって、映画『バーフバリ』シリーズは1周目を見終わっている人でも、少し時間を置いてリピートするのがオススメ

です。

とにかく映画『バーフバリ』シリーズは2週目が本番です。

私も初見では全然泣きませんでしたし、再視聴前は、


映画感想安田尊@映画感想を謳うブログ。
海外ゲームっぽい無双戦記アクションだったっけ……

ぐらいに思っていました。

実際、主人公バーフバリを始めとする主要人物たちは、あからさまにゲームっぽく暴れています。

しかし、そうしたアクション部分はあくまでおまけです。

本質は、

  • 正義
  • 誓約
  • 尊厳

の物語です。

というわけで総評!

『バーフバリ』は、カッタッパが幸福を掴む物語である
スタンディングオベーション安田尊@スタンディングオベーションを謳うブログ。

評価: 5.0奴隷にとっての幸福とはなんでしょうか?

私が思うに、自らが忠を尽くすに値する主君に恵まれることです。
抗いがたい奴隷の身分、悲劇、悲哀……それでも悲嘆に暮れずに済むとすれば、それは主君の徳が為せる業です。
と考えれば、本作『バーフバリ』シリーズにおける奴隷、カッタッパにとっての幸福とは、「バーフバリ」以外にありえません。
そして『バーフバリ』シリーズは、主人公シヴドゥがバーフバリになる物語です。
ほかでもない、カッタッパがシヴドゥを「バーフバリ」と呼び、崇め、先代アマレンドラ・バーフバリの物語を伝承します。
そうしてシヴドゥがバーフバリになる物語は、視点を変えれば、カッタッパが幸福を掴む物語でもあります。
マヒシュマティ王国の忠実なるしもべ、一度は「バーフバリ」を失ったカッタッパが報われる姿には、涙を禁じえません。

以上、映画『バーフバリ』シリーズの感想でした。

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