まだ人の顔をネタにして消費しているの?
ってツイートがバズって回ってきたけど(24.5万いいね、3万リツイート。2022年7月時点)、めちゃくちゃ悲惨な内容で全然笑えなかった。
佐藤二朗氏は芸能人(俳優)だから、顔もルックスも商品のうち。
だから現状、その顔やルックスを、ネタにするのもされるのも評価されるのも妥当だけど、
- デブ
- ハゲ
- チビ
とか、容姿いじりで笑っている時代のまま。
最近の風潮としては、相手がだれであれ、そういう容姿いじりはやめようって時代に進歩しつつあるのかと思っていたけど。
こうやって、(半分ネタだとしても)泣いている佐藤二朗氏を笑っているようじゃ、進歩なんて望めないよね。
佐藤二朗「俺は泣く」自虐ツイートが笑えない理由
- 安心したまえ
- ちゃんとした顔になっていく
- 俺は泣く
この佐藤二朗氏のツイートがいかに悲惨かは、上記3点で表現されています。
順番に解説します。
だれも不安がっていないのに、安心を呼びかける道理はありません。
ではなにが「不安」なのかといえば、「ウチの生まれたばかりの赤ん坊が佐藤二朗」「生後8ヶ月の娘が笑うと佐藤二朗」とあるように、
だと表現されています。
「不安」はもちろん、ネガティブな感情です。
佐藤二朗氏からすれば、
と、評価されているに等しい。
その低評価に対して、佐藤二朗氏本人が、「安心したまえ」「安心したまえ」と呼びかける地獄……。
それは泣きたくもなりますよね。
- 現在……「ちゃんとしていない顔」
- 未来……「ちゃんとした顔」
①「現在」が悲惨だから、②「未来」を使って慰めています。
では「ちゃんとしていない顔」とはなにかといえば、「佐藤二朗を通ったあと、ちゃんとした顔になっていく」とあるように、
人の顔を指して、「ちゃんとしていない」と評価するのは、ほとんど人間扱いしていません。
だから、佐藤二朗氏も、「顔というよりは豆腐」とか自虐しています。
それは泣きたくもなりますよね。
ただし、これはネットにありがちなキモい誇張表現で、実際には泣いていない可能性が高いです。
逆バージョンをいえば、真顔で「ワロタ」とか「草」とか「一生笑ってる」とかツイートしているのと同じ。
でも私たちは、なんにも面白くないものに「コーヒー噴いた」とか「笑いすぎて死ぬwww」とかいわないし、
ガチで傷ついていると表明すれば、叩かれたり人気が落ちたりしかねない世の中だから、ネタに昇華するしかないだけかもしれません。
現実に、こんな悲惨な内容の締めくくりに「俺は泣く」と呟かれて、笑っている人間が多い世の中です。
私の感想は一言、
自虐ネタならOK?自虐で他人を巻き込んでいる矛盾
- 佐藤二朗氏のツイートは、自分から呟いているか?
- 佐藤二朗氏のツイートは、自己完結できているか?
しかし、①「自分から」も②「自己完結」も、答えは「いいえ」です。
したがって、佐藤二朗氏のツイートは、笑えません。
まず①「自分から」は、以下の書き出しによって否定されます。
そのイジメを受けて、佐藤二朗氏の自虐があるなら、佐藤氏のツイートは「自分から自虐した」とはいえません。
次に②「自己完結」は、このネタがふたり以上の人間に波及するかを考えればわかります。
- 佐藤二朗は、ちゃんとしていない顔である
- ウチの生まれたばかりの赤ん坊が佐藤二朗
- ウチの生まれたばかりの赤ん坊は、ちゃんとしていない顔である
簡単な三段論法ですよね。
こうして「ウチの生まれたばかりの赤ん坊」が、「ちゃんとしていない顔」扱いされることに傷つくなら、このネタは佐藤二朗氏だけで完結できていません。
赤ん坊は、自分がネタにされたりバカにされたり笑われたりしても、理解する能力に乏しいかもしれませんが、
佐藤二朗氏のような顔に育つ大人が、佐藤二朗氏だけなら問題ありませんが。
現実には、思春期でも成人後でも、佐藤二朗氏に似ている人間はいくらでもいるでしょう。
それが佐藤二朗氏本人による自虐ネタだとしても、
「朝青龍」や「岡山が生んだ奇跡のブサイク」の例
~佐藤二朗氏以外の例~
実際には、(私の知る限り)朝青龍氏は、そんな自虐はしていませんが。
一方で、「朝青龍」の顔と名前は、「デブでブサイクな女」という意味での使用例がたくさんあります(嘘だと思う人はググってください)。
そして、「朝青龍」と呼ばれた女性も傷ついているかもしれないし、自分の顔と名前が「デブでブサイクな女」の代名詞にされている朝青龍氏も傷ついているかもしれません。
と、実際に自称している有名YouTuber、まあたそ氏(チャンネル登録者数210万人。2022年7月時点)もいます。
では、
自虐だとしても、自分の属性をネタにすることは、同じ属性を持った他人をネタにすることに等しい。
日本人である私が、私のことを「ジャップ」だと自虐したとしても、それはほかのすべての日本人もまとめてバカにした自爆テロです。
そうして他人を巻き込んでおいて、
まとめ:容姿いじりも言動いじりも自虐も他虐もNG
- 佐藤二朗「俺は泣く」が笑えない理由は、佐藤二朗が泣いているから
- だいたい、自虐だろうが他虐だろうが、容姿虐めを笑ってもいいの?
- 人を傷つけるのがよくないなら、人を傷つける自虐も他虐もよくない
以上です。
ちなみに私の持論は、「自虐だからOK」よりも過激派で、
結局は程度問題ですが、どうせ人間は傷つく生き物だし、傷つけ合って成長していく生き物です。
ちょっと傷ついたぐらいでいちいち騒いでいたら、逆に身が持ちません。
それでも、常識的には「人を傷つけるのはよくないよね」という風潮があるっぽいので、ここまでそれに従って問題点を取り上げました。
ただ、世の中がそうじゃないなら、私は世の中のルールに従う用意はあります。
「人を傷つけるのはよくない」、たしかにそのとおりですよね。
でもそれなら、
以上、みんなで綺麗な世の中を作りましょう!
そこにどんな魚が棲むのかは知りませんが(水清ければ魚棲まず)。
他虐とは、「(ある人による)他の人への虐め」と本記事で定義します。安田尊@容姿至上主義を謳うブログ。こんにちは、前回の記事で、【ルッキズム】佐藤二朗が泣いているのを見て笑ってもいいの?「他虐」という言葉を使用していて、ふと思い[…]