テセウスの船という話があって、
テセウス(ギリシャ神話における、伝説的英雄)が、
ミノタウロス(牛頭人身の怪物)をぶち殺したあと、
船でギリシャの首都アテナイ(アテネ)に帰還した。
アテナイの人々は、伝説的な「テセウスの船」を美しく保存するため、経年劣化に対する修理や部品交換を繰り返した。
しかし約1000年間の部品交換を経て、元々あった「テセウスの船」の部品は、全部なくなってしまった。
さて、依然としてそれは「テセウスの船」と呼ばれるが、元々の部品がひとつもない船は「テセウスの船」を保存しているといえるだろうか?
というパラドックス(逆説。ここでは、「保存」という前提から、逆に「破棄」という結論が導かれる論理)です。
で、この「テセウスの船」、
日本の人口問題
日本の移民問題
を考えるのに最適なテーマですよね。
というわけで本記事では、
- 「日本」に住む日本人は、2020年から毎年50万人~150万人以上減っていく
- 「日本」が人口問題をカバーするには、外国人の大量移住、移民政策が必須
- でも日本人が減り続けて、移民が増え続けた国は、「日本」といえるの……?
ソース: 「戦争中と同じ人数が毎年死んでいく」これからの日本を襲う”少産多死社会”の現実 子どもが死なない社会のはずなのに – PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) – 2021年12月3日閲覧。
以上を考えます。
では以下目次です。
日本版「テセウスの船」とは?移民が多数派の「日本」
日本(人口約1億人の国、約99%が日本人⇒日本国籍所有者)は、
少子化問題と高齢化問題の両方から逃げ続けて、
世界一の少子高齢社会を築き上げた。
「日本」は人口を維持するため、世界一の移民政策を実行し、外国人労働者や外国人技能実習生やその家族を大量に呼び寄せた。
しかし約100年の人口減少を経て、日本人は約4000万人に減り、移民や在日外国人や日本人と外国人との子どもは約6000万人に増えた。
さて、依然として「日本」の人口は約1億人を維持しているが、外国人が多数派となった国は「日本」を維持できているだろうか?
上記は、「テセウスの船」を換骨奪胎(部品交換)した、日本の近未来バージョンです。
100年後にしたのは、1000年後のことよりもリアリティがあって楽しそうだからです(もちろん、1000年後にして「日本人」を全滅させたい方はどうぞ。思考実験は自由です!)。
簡略化として、ここでは「日本人」と「外国人」を、国籍で区別しています。
- 旧パーツ……日本人(日本国籍所有者、非外国籍所有者)
- 新パーツ……外国人(外国籍所有者、非日本国籍所有者)
です。
現実問題としては、日本の単一民族国家的な事情を鑑みるに、血や人種(遺伝子や肌の色)の区別も論点となるでしょう。
が、血で「人種」を定義するのは、「人種」自体に「テセウスの船」問題が入り込んできてかなりめんどくさいので省きます(たとえば、父も母も祖父も祖母も曾祖父も日本生まれ日本育ち日本国籍だけど、曾祖母が移民労働者として日本に移住してきた韓国系アメリカ人だったら……? その子孫は、遺伝子的に韓国人? アメリカ人? 日本人? しかもじつは、曾祖父の父も移民で、中国系インドネシア人だったら……? めんどくさすぎ!!)
あと全員「日本人」だとしても、たとえば、
「江戸時代の日本人」は全員消えているから、じつは「全部置き換えられている」
んですが、そういうのも無視します。
閑話休題。
日本人が圧倒的多数を占めていた「日本」で、外国人が多数派となったとき、「日本」は存続しているといえるだろうか?
実質滅亡してそう!!
一部置換でも別物では?移民が1人でも入れば別の国!
そもそも「テセウスの船」を言い換えると、
(全体像である)「全部」の構成要素が、同一要素で「全部」置き換えられた場合、同じ「全部」か?
てか「一部」でも置き換えられたら、同じ「全部」じゃないよね
っていう……。
えっ?
なんでみんな、こんな簡単なことで「パラドックス」とかいって大げさに大騒ぎしているの……!?
たとえば、「全部」⇒「日本人」を分解すれば、部品は「日」「本」「人」。
次にスペアとして、部品「外」「国」「人」を用意して、色を塗って分ける。
- 旧パーツ……「日」「本」「人」
- 新パーツ……「外」「国」「人」
旧パーツは赤字、新パーツは黒字。
では新旧の一部パーツ「人」を置換して組み上げて、「全部」の置換前と置換後を比較する。
- 置換前……「日本人」
- 置換後……「日本人」
違うじゃん。
なにが、
さて、依然としてそれは「テセウスの船」と呼ばれるが、元々の部品がひとつもない船は「テセウスの船」を保存しているといえるだろうか?
だよ、全然保存できてないわカスが。
- テセウスの船
- 一部パーツが交換されたテセウスの船
- 全部パーツが交換されたテセウスの船
全部違うし、一緒くたにしているバカの言語感覚が雑なだけじゃん!
ただ普段使いとしては、そこまで厳密に区別する必要がないし、いちいち全部区別するのは人間の処理能力を超えているから、
- テセウスの船
- (一部パーツが交換された)テセウスの船
- (全部パーツが交換された)テセウスの船
って括弧内に入れて省略して呼んでいるだけ。
ってことは、
さて、依然として「日本」の人口は約1億人を維持しているが、外国人が多数派となった国は「日本」を維持できているだろうか?
1人でも外国人を入れた時点で、維持できてない!!
「テセウスの船」最悪の問題は?部品交換より老朽化
どうしよう、全然そんなつもりなかったのに、「テセウスの船」のせいで移民反対過激派になってしまった……。
でもせっかくだから続けるけど、最近在日ベトナム人窃盗団とか、在日ベトナム人犯罪者のニュース多くないですか?
まあ在日ベトナム人に限らないけど、それまで「日本人」が支配的だったニュースの一部が、「在日外国人」に置き換えられている……これって「テセウスの船」始まってるじゃん、しかも最悪な形で!!
コンビニ軒数とかを支えてくれるならともかく、犯罪件数を支えてもらっては困る……。
って感じで日本の在留外国人叩きを始めてもいいけど……でもここで、聡明で思慮深い私は気づいてしまった。
たしかに、日本版「テセウスの船」は最悪だ。
しかし、「テセウスの船」の最悪な点は、「部品交換」ではない。
部品の老朽化
だよね。
そもそもなんで「テセウスの船」で「部品交換」が発生するのかといえば、
つまり「老化」だよね。
日本じゃん。
少子高齢化を放置した日本人が、「テセウスの船」の原因じゃん!!
悪いのは「在日外国人」じゃなくて、「日本人」じゃん!!!!!!
だから、日本人が移民の反対なんかしたって、意味がなかった……。
だって、移民を必要としているのは、日本人なんだから。
日本人が、少子化対策と高齢化対策から逃げた尻拭いを、外国人にお願いしているんだから。
そして、
日本に移住してくれる外国人大募集! でも、「外国の文化」は母国に置いてきて!
日本に移住してくれる外国人大募集! でも、不良外国人や外国人犯罪者はお断り!
そんな都合のいい「外国人」は存在しない。
日本人だって、「和食」や「仏教」を捨てられないし、日本人の犯罪者だってゼロにはできないから。
だから日本が移民を1人呼ぶたびに、「日本の文化」が、「外国の文化」に置き換わっても自業自得だ。
だから日本が移民を1人呼ぶたびに、「日本の犯罪」が、「外国の犯罪」に置き換わっても自業自得だ。
本当に「テセウスの船」から「日本」を保守したい愛国者なら、
結婚して子どもを最低でも3人は産んで育てろって話だよね。
移民に反対なんかしている暇があったら。
まとめ:移民反対?では「産めよ増やせよ」に賛成?
それではおさらいも兼ねて、ここまでの要点を3点でまとめます。
- でも日本人が減り続けて、移民が増え続けた国は、「日本」といえるの……?
- いえない、移民が1人でも入れば、「(以前の)日本」とは文化も人種も別物
- 変化を遅らせたければ、日本人が、産めよ増やせよ地に満ちよ日本を支配せよ
以上です。
さて、総務省統計局発表の「令和2年西暦2020年国勢調査」(西暦2020年)によれば、前回調査(5年前)と比較して、
日本在住の日本人人口は、約178万3000人も減少しています。
日本在住の外国人人口は、約83万5000人も増加しています。
「テセウスの船」……。
ソース:令和2年国勢調査 人口等基本集計 結果の要約 – 統計局ホームページ – 2021年12月3日閲覧。
しかし、まだ救いはあります。
「テセウスの船」は、船なので、老朽化すれば再起不能です。
でも「日本」は、国民が再生産を繰り返せば、再起可能です。
「日本」の文化や伝統が破壊されても、未来で取り戻せます。
そう、日本人が、いまから全力で結婚出産育児を頑張ればね。
結婚出産育児を頑張らないのに、移民反対は説得力ゼロです。
←このイラストよく見て、移民は子ども3人産んでますよ!!
以上、「テセウスの船」で考える、日本の人口問題と移民問題でした!