対戦ゲームのマナーとは、対戦相手を不快な気持ちにさせない礼儀作法。
~これまでのあらすじ~
しかし私は思い直しました、この大不況真っ只中の日本では、マナー講師に転生して副収入を得るのも悪くないんじゃないか?
孔子『論語』に礼節を学び、薄っぺらいマナー講師を散々批判してきた私には、真のマナーをクリエイトする能力があるんじゃないか?
そこで腕試しとして、今回は私が考えに考え抜いた、
- パーフェクト勝利は失礼
- 順位やランク制度は失礼
- 死体蹴りしないのは失礼
①②③「画面の向こうにいる人の気持ちを考えよう」!!!!
では以下目次です。
完全勝利は失礼!初心者狩りや雑魚狩りと同じだよ
~対戦ゲームの新しいマナーその①~
たとえば格闘ゲーム『ストリートファイター6』では、自分がノーダメージで相手プレイヤーを倒すと「PERFECT K.O」と表示されます。
「K.O」は「ノックアウト」で、パーフェクトKO⇒完封勝利です。
パーフェクトKO、決まればとっても気持ちイイですよね。
ソース:格ゲーの王ウメハラと対戦し容赦ない感想で脳が破壊されるk4sen【ストリートファイター6】 – YouTube(k4sen / かせん公式チャンネル) – 2023年8月30日閲覧。
上記YouTube動画は、格ゲープレイヤーのウメハラさんが、ゲーム実況者のk4sen(かせん)さんにパーフェクト勝利を収めた際の記録です(4分30秒~)。
k4senさんはゲーム実況者らしく、ウメハラさんの操作するケンにボコボコにされているときの心境を丁寧に表現してくれています。
~パーフェクト負けをする人の気持ち~
~ラウンド2~
こうしてk4senさんは、なんと2連続でパーフェクト負けを喫し、パーフェクト1本(2ラウンド先取)を取られてしまいました。
ウメハラさんは、いうまでもなく格ゲー界のレジェンドであり、スト6のケンは壁際最強クラスのキャラです(しかも1コンボで壁際まで運んでくる極悪キャラ)。
k4senさんは、スト6を始めて約1週間の初心者であり、この結果は必然だったのかもしれません(ランク認定戦でゴールドに振り分けられていますが、ゴールド帯では1勝もしておらず、守りの知識がほとんどなかった)。
いくら自分が初心者とはいえ、相手がプロとはいえ、1発もダメージを与えられずに2連続で負けるなんてある?
その敗北を言語化すれば、ウメハラさんは「容赦ない感想」を述べ、k4senさんは「脳が破壊」されています。
k4senさんもゲーム実況者としてはプロなので、悲痛な心の叫びを面白おかしく伝えて、エンタメに昇華していますが……。
なんで格ゲー界隈がイマイチ盛り上がらないのかって、こうやって毎回毎回新規のプレイヤーが初心者狩りされて消えていくからだよ!!
中級者以上はもっと初心者に配慮するべきだし、勝者はもっと敗者に配慮するべきではありませんか?
そこで私は提唱します。
これは格ゲーに限った話ではなく、たとえばFPSゲーム『VALORANT』でもそうです。
『VALORANT』は5対5のチームバトル形式ですが、勝利チームが全員生存で「PERFECT」と賞賛されます。
また勝利チームが1人で5人キルした場合、「ACE」の称号が贈られますが、
褒められたチームは気持ち良くて調子に乗れるでしょうが、それと同じぐらい褒められなかったチームが貶されて傷ついて落ち込むことを忘れてはいけません。
また『VALORANT』は、1試合1ラウンドで、13ラウンド先取で1本勝利となります。
つまり、一方的な試合展開になった場合、勝者13-0敗者で決着となりますが、
そこから万が一、相手が波に乗って12-14で逆転(『VALORANT』では、12-12になった時点で2R先取の「オーバータイム」戦に突入する)されたらどうするんだって、そんな奇跡のドラマが生まれるならむしろ最高です。
12-0からでも逆転できる、その希望を相手に与えるのが真の思いやりじゃないですか?
拳と拳で殴り合い、銃と銃で撃ち合うゲームでも、ゲームは思いやりを持ってプレイするべきであり、
~対戦ゲームの新しいマナーその①~
ランクシステムは失礼!ブロンズの気持ち考えろよ
~対戦ゲームの新しいマナーその②~
- 『PUBG: BATTLEGROUNDS』
- 『Apex Legends』
たとえば①②「バトルロイヤル系のFPSゲーム」では、大勢のプレイヤーが1マップに集合して生き残りをかけて戦います。
つまり最後まで生き残ったプレイヤーやチームが勝者となり、それ以外は敗者です。
が、敗者のなかでも、圧倒的敗北者がいますよね?
- 『PUBG』……最大100人
- 『Apex』……1チーム3人×20チーム=最大60人
①『PUBG』なら、最下位は100位。
②『Apex』なら、最下位は20位。
最大100人規模で競争を行なった結果、自分が最下位だと知らされるのはとてもツラいことです。
- プレデター
- マスター
- ダイアモンド
- プラチナ
- ゴールド
- シルバー
- ブロンズ
- ルーキー
たとえば『Apex』では、対戦成績によって上記のようにランクが振り分けられます。
ランクシステムは、その他の対戦ゲームでもほぼ必須レベルで採用されています(FPSゲームなら『PUBG』『VALORANT』、格ゲーなら『ストリートファイター6』『鉄拳7』など)。
そして、⑧「ルーキー」⇒「新規参入」を除外すれば、⑦「ブロンズ」⇒「一番雑魚」ってことになりますが、
彼らは、自分が一番格下の雑魚だと公表されて、とても傷ついているはずです。
五十歩百歩のくせして、シルバーとかからも見下されて、泣いているはずです。
そこで私は提唱します。
ゲームは楽しくプレイするのが一番!
なんで現実世界でも学歴だの収入だの身長だので散々競争させられているのに、ゲームでまで格付けチェックされて傷つかないといけないんだって。
そのランクマウントバトルでだれかひとりでも傷つくプレイヤーがいるなら、
~対戦ゲームの新しいマナーその②~
死体蹴りしないのは失礼!縛りプレイは舐めプです
~対戦ゲームの新しいマナーその③~
死んじゃったショックでマナー講師に転生したの?安田尊@死体蹴りを謳うブログ。こんにちは、先月の記事で、【死者に鞭打つ】生者への批判は許されて死者への批判は許されない?「死者に鞭打つ」「死体蹴り」をネタにしました。~これま[…]
↑本記事で扱う「死体蹴り・死体撃ち」は、完全に煽り目的の行為を指し、ゲームシステム的に有利に働く行為は含みません(具体例は上記参照)。
システム的に有利な死体蹴りは、むしろ行わないほうが失礼であり、「全力を出さなくても倒せる」という相手を舐めたプレイに該当します(いわゆる舐めプ、縛りプレイ)。
一方で、システム的には無意味な、煽り目的の死体蹴りは批判の的であり、
という感じで、「敬意」の有無が問題視されます。
システム的に有利が取れるのに、死体蹴りを行わないケースが問題視されるのも、「雑魚相手に有利なんかいらねーよ」という意思表示に敬意が感じられないからです。
まあ要するに、「獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」のに、全力を尽くさないやつは失礼だよねという話ですが、
そもそもなぜ煽るのかといえば、相手の冷静な判断やプレイを失わせて、確実に勝つためです。
でも相手が取るに足らない雑魚なら、相手が冷静でも普通に勝てるんだから、煽りは不要です。
つまり全力を出さないのが失礼なら、相手を雑魚扱いするのが失礼なら、
それがたとえ最終ラウンド(最終試合)などで、システム的にも感情的にも、勝敗にはまったく影響のない死体蹴りであっても同じことがいえます。
勝敗に無関係な死体蹴りは、主にストレス発散ですよね。
ではなぜストレスを感じているのかというと、
雑魚にはストレスなんて感じません、たとえば前述のウメハラさんとk4senさんの試合、ウメハラさんはノーダメージ&ノーストレスだったでしょう。
相手が手強かったとき、思ったより手こずらされたとき、もしかしたら負けるかもと思わされたとき……。
そんな不愉快な対戦相手に勝てたとき、不快感がひっくり返って、感情の解放とともに死体蹴りや死体撃ちが放たれます。
あなたは、負けはしたものの、死体を嬲られるほど相手をイラつかせることに成功した兵(つわもの)です。
取るに足らない雑魚なら、死体は放置されて、無感情で次の対戦に向かわれていました。
昔の戦争でも、だれよりも憎い敵(かたき)であればあるほど、
みたいな感じで、死体蹴りは行われていました。
あなたは、相手にとってそれだけの重要人物になれたことを誇るべきだし、またそれだけの重要人物に取り立ててもらえたことを感謝するべきです。
そこで私は提唱します。
その死体が損傷していれば損傷しているほど、同時に尊重されている証拠でもあります。
あなたの死体は、そのへんに捨て置かれるどうでもいい雑兵の死体ではなく、侮辱しなければ気が済まない強敵の死体でした。
そう伝え合うことで、だれもが自分は強くて重要だと思える、素晴らしい世界が実現するのであり、
~対戦ゲームの新しいマナーその③~
まとめ:マナー違反?ルール違反じゃないんでしょ
- 対戦ゲームは持ちつ持たれつであり、殴り殴られであり、撃ちつ撃たれないプレイはマナー違反
- 対戦ゲームは楽しむのが一番であり、プレイヤーに屈辱感を与える格付けチェックはマナー違反
- 対戦ゲームは全力で挑むのが礼儀であり、煽れるのに煽らない舐めプや縛りプレイはマナー違反
以上です。
ところで、本記事の要点をまとめているときに、私は気づいてしまいました。
本記事には、重大な矛盾が含まれています。
~対戦ゲームの新しいマナーその①~
~対戦ゲームの新しいマナーその③~
~矛盾~
嗚呼どうしたことでしょうか、ひとつひとつの理論は完璧に見えるのに、同時に実行しようとすると矛盾してしまいます。
私たちは、たとえ弱い者イジメと呼ばれようとも、ウサギ相手でも一切手を抜かずにボコボコに痛めつけて引退させるべきなのでしょうか?
それとも、傷ついたウサギちゃんには優しく手を差し伸べて、ペロペロ傷を舐め合ってあげるべきなのでしょうか?
ルールで決められていないことは!!
一切守る必要ナシ!!
以上、でもお金をくれるならこの矛盾を解決するマナーをクリエイトしないこともないので、お仕事依頼のご連絡お待ちしております!
死んじゃったショックでマナー講師に転生したの?安田尊@死体蹴りを謳うブログ。こんにちは、先月の記事で、【死者に鞭打つ】生者への批判は許されて死者への批判は許されない?「死者に鞭打つ」「死体蹴り」をネタにしました。~これま[…]