パージ:エクスペリメント(原題:『The First Purge』、2018年のアメリカ映画、日本語吹替版)を観ました。
~第1作『パージ』のあらすじ~
パージ(原題:『The Purge』、2013年のアメリカ映画、日本語吹替版)を観ました。~映画『パージ』のあらすじ~安田尊@『パージ』を謳うブログ。犯罪が激増し、刑務所は犯罪者であふれかえるアメリカ。政府は対策として年に1[…]
↑「パージ」の基本設定は、第1作『パージ』の感想記事で取り上げているため、そちらをご参照ください。
パージ世界の時系列では本作がファーストですが、個人的には映画の公開順での視聴をオススメします(制作陣は、前作を踏まえて制作していると考えられるため)。
では以下目次です。
映画『パージ:エクスペリメント』の簡単なあらすじとネタバレ
~映画『パージ:エクスペリメント』のあらすじ~
~スタテン島民への事前インタビュー~
本作の舞台は、2016年~2017年ぐらいのアメリカ・ニューヨーク州スタテン島。
本作の主人公は、スタテン島の住民たち。
および、パージ法を制定したい新政権『NFFA(新しい建国の父)』側の視点で物語は描かれます。
- ディミトリ……スタテン島を仕切る麻薬ギャング。30代ぐらいの黒人男性。パージ迷惑派
- ナイア……20代ぐらいの黒人女性。ディミトリの元恋人。パージ反対派
- イザヤ……ナイアの弟。麻薬の売人。スケルターと因縁。パージ参加派
- スケルター……20代ぐらいの黒人男性。「パージ」の名付け親。パージ参加派
2014年、アメリカ経済は崩壊し、共和党と民主党も崩壊して新政権NFFAが発足しました。
NFFAは、アメリカン・ドリームを立て直すため、行動科学者のアップデール博士と協力。
アップデール博士は、国民の怒りを解放する方法「パージ」を立案し、NFFAは数年の議論を経てパージ法を議会で通過させました。
~社会実験~
- スタテン島は低所得者が多い
- アフリカ系アメリカ人が多い
- ギャング・犯罪・不満も多い
NFFAにとって、スタテン島民は簡単に買収可能で、「パージ」の参加率も期待できる実験場でした。
黒人女性ナイアは、NFFAの意図を見抜いて抗議集会などを行なっていますが、決定は覆らず。
麻薬王ディミトリは、仲間にパージ不参加を指示、自分たちの命と財産だけは守るように命じます。
~ザ・ファースト・パージ~
麻薬の売人イザヤは、スケルターと揉めて首を切られたことを恨んでおり、銃を持ってスケルター探しへ。
夜の街は、銃専門店が襲撃される一方で、平和なパーティも多数開催されています。
しかし、平和なパーティにはスケルターが紛れ込み、ナイフで次々と参加者をパージ(刺殺)。
廃墟に逃げ込み、スマホで姉ナイアに助けを求めます。
姉ナイアは、弟イザヤを探している途中、スケルターに捕まって首をナイフで切りつけられます。
しかし弟イザヤが飛び出し、スケルターの背中にナイフを突き立て、姉ナイアと一緒に逃亡。
さらに、売春婦にはパージが成功した体で雇い主グループを呼び出させ、逆パージ(公開処刑)。
しかし車で帰る途中、燃え盛るトラックに突っ込まれ横転&大破、ディミトリは気絶します。
ディミトリが目を覚ますと、謎の銃撃戦が勃発しており、ディミトリは敵を排除して仲間に応援を要請。
厳選したパージ映像をメディアに流したり、解説させたりして、マスコミと視聴者をコントロール。
さらに「パージ」への参加率が低いとみるや、外部からの傭兵部隊を動員し、パージを扇動。
NFFAの工作に疑問を挟んだアップデール博士も、パージ(暗殺)されます。
~NFFAの陰謀~
NFFAの真の目的は、税金で生きている社会のお荷物を「パージ」で大量虐殺し、社会福祉にかかるコストを削減することでした。
そのためにも傭兵部隊を動員し、人が集まっている場所を集中攻撃させています。
一方で麻薬王ディミトリは、謎の銃撃戦やダチが多く住んでいる地区が襲撃されたのを目撃し、NFFAの暗躍を確信。
ナイアのアパート『パークヒル・タワー』には傭兵部隊が侵入、1階から皆殺しを始めます。
ナイアの部屋は14階、姉ナイアと弟イザヤと顔見知り数人が隠れています。
ディミトリはナイアに電話し、守りを固めるように指示したのち、単身救出に乗り込み、
途中、ナイアの部屋に傭兵2名の侵入を許しましたが、ナイアが銃撃するなどして処理。
また、スケルターが乱入して傭兵部隊を襲撃、4名ほど道連れにして死亡しました。
そしてサイレンが鳴り、「ファースト・パージ」は終了。
~NFFAの発表~
映画『パージ』シリーズの傭兵弱すぎ問題?毎回無能なやられ役
~映画『パージ:エクスペリメント』の感想~
ディミトリ、私の好きな海外ドラマ『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』の主人公マイケルにめちゃくちゃ表情が似ています。
マイケル役はジェフリー・ドノヴァンで、思いっきり白人だし、顔の色も造りも全然違いますが。
表情だけ、めちゃくちゃ似ている。
売春婦2人にエッチなサービスを受けている最中、じつはその売春婦たちが刺客で、背後から襲われても余裕で撃退。
アパートを探索中、傭兵部隊と接敵、1対3の近接戦で圧勝。
アパートの分電盤をショートさせ、廊下の電灯チカチカ状態で暗闇にまぎれ、傭兵部隊を一方的に狩る。
~停電でパニックになるNFFA傭兵部隊~
文字起こしをしたら、とんでもねぇ無能集団が白日の下に晒されてしまいましたが……。
そういえば別の傭兵部隊も、ディミトリたちにスモークグレネードを投げられたあと、棒立ちになって一方的に狩られていました。
さらにいえば、ナイアやスケルターみたいな、一般女性やヤク中にもやられているし……、
- 第2作『パージ:アナーキー』の特殊部隊……警官のレオにボコられる
- 第3作『パージ:大統領令』の傭兵部隊……元警官のレオにボコられる
- 第4作『パージ:エクスペリメント』の傭兵部隊……ギャングのディミトリにボコられる
さすがに、こんなにそこかしこでボコられているのは、言い訳不可能でしょう……。
これ、レオやディミトリが強すぎるんじゃなくて、傭兵部隊が雑魚すぎるだけなんだ……!!
謎がひとつ解けました。
「パージ」の語源は?イカれた黒人スケルターへのインタビュー
~「パージ」の語源~
そうそう、本作は『The First Purge』、「最初のパージ」を描いた作品でした。
本シリーズにおける「パージ」の使用例は、イカれた黒人スケルターの事前インタビュー(精神鑑定)が初出です。
まあでも、特筆するべきはそれぐらいかな……?
NFFAが悪巧みをしているのは、前作まででもう公然の秘密だし……。
NFFAがヤラセ部隊を投入していることもあり、パージ初体験での戸惑いや混乱みたいなのも特になく……。
全体的にいつもの見慣れた「パージ」でした。
ぬいぐるみに爆薬とケータイ電話を改造した起爆装置を仕込んで、外に大量にばらまいて、だれかが拾ったら遠隔操作で爆破して爆笑しながら楽しんでいましたが。
手慣れすぎでしょ、初回にしては。
あと水鉄砲マンは、くだらなすぎて笑いました。
いかにもメインキャラ的な、「パージ」の核心(NFFA)に迫るような活躍はどうでもよくて、そんなんでNFFA部隊とドンパチやり始めるとアクション映画にしかなりません。
そうではなく、「殺人を含む犯罪が合法」という環境のなかで、才能を輝かせる名も無き修羅たちを見たい。
平時では、それこそぬいぐるみ爆弾みたいな、「人を面白く殺す才能」なんていくら持っていても宝の持ち腐れですが、
そういう日陰者の、一夜限りの輝きを、ハイライトで見たい。
そして夜が明けて、めちゃくちゃになった街に、ボロボロのぬいぐるみと母子の死体が転がっていたら……。
夜が明けても、だれもぬいぐるみを可愛がらず、手足を欠損した子どもと恐怖のまなざしだけが残っていたら……、
まとめ:ヒーローはいらない!NFFA側の視点で描いてほしかった
- 映画『パージ:エクスペリメント』は、「最初のパージ」が行われる実験島が舞台
- 前作『パージ:大統領令』より、無双アクション路線が継承され、新鮮味に欠ける
- パージ世界の奥行きも特に広がらず、収穫は「パージ」の語源が判明したぐらいか
以上です。
以下総評!
評価: 3.5映画『パージ:エクスペリメント』は、『パージ』シリーズの第4作目です。
ディミトリ「ただ……戦う」
以上、映画『パージ:エクスペリメント』の感想でした!
続編『フォーエバー・パージ』と全作視聴のまとめ記事はこちら↓
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