漫画『ザ・ファブル』の感想記事を前回アップしました。
ザ・ファブル(著:南勝久)第1部完結までの全22巻を読みました。安田尊@ファブルを謳うブログ。裏社会に囚われていた天才殺し屋「ファブル」が、表社会にリリースされる漫画です。そう、釣り用語の「キャッチ&リリー[…]
今回はその続編として、
します。
というわけでさっそく、以下目次です。
- 1 主人公「俺はただ殺すだけの――プロだ!」
- 2 海老原「ファブル――寓話――・・・・」
- 3 小島「”恐ろしい警告者”になれればいいと思ってます―――」
- 4 佐藤アキラ「名前を残したいとか――生きた証とか――」
- 5 佐藤ヨウコ「男自慢名物ね――」
- 6 佐藤アキラ「どの熊もひとつだけわかってない事がある」
- 7 バッファローのマスター「レモン!?」
- 8 宇津帆「過保護は良い!」
- 9 宇津帆「準備をしてないヤツはいつも慌てる・・・・」
- 10 宇津帆「本当にできるヤツは――誰に何を言われてもやり切る~~~」
- 11 山岡「おまえが立ってたら――俺がエラそうにしてるみてえだろ」
- 12 山岡「手遅れだが――今日がその日だ――!!」
- 13 マツ「誰も捜しちゃくれない・・・・残念だな――」
- 14 佐藤アキラ「平らな所でしか闘えないのか?」
- 15 砂川「お・・・・オレ・・・・の・・・・」
- 16 まとめ:「本当の事を言うのはいつも敵か悪なんだよ――」
主人公「俺はただ殺すだけの――プロだ!」
さて、最初の名言・名ゼリフは、主人公のセリフです。
主人公は第1話で殺しを封印する直前、人身売買に手を出したヤクザたちを殺します。
そのヤクザのひとりに、「おまえが・・・ファブルか・・・・・・・・・・・・」と訊かれた主人公は、「ちっ!」と舌打ちをします。
そして、
といって射殺します。
ではこのセリフのどこがいいのかといえば、主人公が持つ3つの特性を表しているからです。
すなわち、
- 主人公が名もなき組織に所属する殺し屋であること
- サヴァン症候群に類する発達障害の疑いがあること
- 存在を知られないことがプロの証と考えていること
です。
①「主人公が名もなき組織に所属する殺し屋であること」は、主人公が「ファブル」という呼び名を否定していることからわかります。
②「サヴァン症候群に類する発達障害の疑いがあること」は、主人公が「殺し屋」とも「暗殺者」ともいわず、
という不器用な言い方をしていることからうかがえます。
③「存在を知られないことがプロの証と考えていること」も、「ファブル」という固有名詞を否定していることからわかりますよね。
③については、関連の名言・名ゼリフ「名前を残したいとか――生きた証とか――」で補強します。
海老原「ファブル――寓話――・・・・」
ウサギとカメや アリとキリギリス・・・・
さぼってなまけてると
コツコツまじめな者に
してやられる皮肉な物語
人から恨まれるような事してると――
いつかファブルが来るぞォ~~てか――
2個目の名言・名ゼリフは、暴力団「真黒組」の若頭である海老原が呟いたセリフです。
真黒組の浜田組長は、主人公が一般人としての新生活を始めるにあたり、住居をお世話することになります。
しかし真黒組の若頭である海老原は、殺し屋である主人公を厄介者として見ていました。
だいたい、いきなりやってきた男が伝説的な殺し屋「ファブル」であるといわれても、いまいち信用できません。
そこで主人公に実力を証明させる道中、茶化しながら発したセリフが、
ウサギとカメや アリとキリギリス・・・・
さぼってなまけてると
コツコツまじめな者に
してやられる皮肉な物語
人から恨まれるような事してると――
いつかファブルが来るぞォ~~てか――
です。
これは「ファブル」の意味を説明していると同時に、『ザ・ファブル』の本質を言い当てているセリフです。
というわけで名言・名ゼリフリストに入れないわけにはいかないでしょう。
関連の名言・名ゼリフには、「手遅れだが――今日がその日だ――!!」があります。
小島「”恐ろしい警告者”になれればいいと思ってます―――」
3個目の名言・名ゼリフは、真黒組のヤクザ、小島のセリフです。
小島は、殺人罪で15年間も服役していたヤクザで、真黒組の若頭である海老原の弟分です。
それが出所してきて、真黒組の浜田組長に今後の人生設計を訊ねられます。
そのときのQ&Aがこちらです。
“恐ろしい警告者”……恐ろしすぎる厨二病ワードに震えます。
小島は年齢不詳ですが、15年間も服役していることから、どう若く見積もっても30代です。
それが、いい歳をしたオッサンが、
なにを真顔でいっているんだ……。
これ、私は主人公の「殺すだけのプロ」発言に通ずるものがあると思っています。
つまり、知能的に問題があるのでは?
そう考えれば、このあと小島がめちゃくちゃに暴れることもうなずけます。
しかし同じ発達障害疑惑でも、本作における本物の”恐ろしい警告者”は、「ファブル」のほうです。
というわけで”恐ろしい警告者”になりたかった小島は、「ファブル」である主人公に捕らえられ、海老原に射殺されてしまうのでした。
ああ、なんとも皮肉な物語ですね……。
佐藤アキラ「名前を残したいとか――生きた証とか――」
そういう痕跡すら全く残さない――
存在を知られない――
それがこの世界のプロや!
4個目の名言・名ゼリフは、主人公である佐藤アキラ(偽名)のセリフです。
アキラは、真黒組の若衆であるクロ(黒塩)に正体がバレたあと、弟子入りを志願されます。
クロがアキラに弟子入りを志願した理由は、裏社会で名前を残し、生きた証を残したいからでした。
しかしアキラは、
そういう痕跡すら全く残さない――
存在を知られない――
それがこの世界のプロや!
と一蹴します。
アキラが「ファブル」と呼ばれて舌打ちをし、「ただ殺すだけのプロ」を自称する理由がこのプロ意識です。
ターゲットの存在はもちろん、自分の存在も消してこそプロの殺し屋(暗殺者)だという、アキラの美学が光る名ゼリフでした。
佐藤ヨウコ「男自慢名物ね――」
お金払って ジム行って
筋トレだけなのよね~~
その調子よォ――!!
5個目の名言・名ゼリフは、主人公の相棒で妹役の佐藤ヨウコ(偽名)の脳内セリフです。
佐藤ヨウコはバーでアホな男、河合ユウキを一本釣りしたあと、河合ユウキの自慢話を聞かされます。
中身がペラすぎる趣味、時計自慢、そして筋肉自慢……。
しかし佐藤ヨウコの正体は、無敵の殺し屋とペアを組む「ファブル」です。
佐藤ヨウコ自身、格闘術では「ファブル」以外の殺し屋を圧倒し、地下格闘技の男性チャンピオンも秒殺する実力の持ち主です。
したがって佐藤ヨウコは、表向きは河合ユウキが喜びそうな褒め言葉を連発しながら、
お金払って ジム行って
筋トレだけなのよね~~
その調子よォ――!!
格闘技とかのほうが身につくからいいのに――・・・
目に見える所しか頑張れない――
そう ただ女遊びをしたいがため――
この男 最高よッ!
と、内心バカにしまくります。
ちなみにこの話題はかなり可燃性が高く、私が『ザ・ファブル』を読んだ今年(2020年)は、タレントの小島瑠璃子さんが同様の発言をして大炎上していました。
しかし現実の女性タレントも同様の発言をするということは、結構リアリティのあるセリフだということですよね。
そして私はこういう歯に衣着せぬ物言いが大好きなので、このセリフ、最高よッ! という感想です。
佐藤アキラ「どの熊もひとつだけわかってない事がある」
6個目の名言・名ゼリフは、佐藤アキラが山で熊と戦う前に述べたセリフです。
主人公は、身体を鍛えたり五感を研ぎ澄ましたりするために、たまに山ごもりをします。
そして主人公が佐藤アキラになって最初の山ごもりでは、真黒組のクロが同行しました。
しかしふたりが山中で一晩過ごしたあと、問題が発生します。
怯えるクロ。
しかしアキラは大丈夫だと請け負います。
なぜなら、
からです。
冷静に考えれば当たり前の話ですが、熊を前にして冷静になれるかといえば難しく、なんだかハッとされられるセリフです。
本作では繰り返し「知恵と工夫」や「準備」の大切さが説かれますが、「賢い」はそれらを一言で表したセリフだといえるでしょう。
自分が人間であること、そして人間らしく賢くあること、このふたつさえ忘れなければ、たとえナイフやドスやマムシの毒ぐらいしか武器がなくても、熊と戦えるというわけです。
バッファローのマスター「レモン!?」
7個目の名言・名ゼリフは、佐藤ヨウコがよく利用するバー「バッファロー」のマスターが発したセリフです。
それは佐藤ヨウコがアホな男、河合ユウキをバーに誘い、オモチャにしようと企んでいたときのことです。
佐藤ヨウコは佐藤アキラが山にこもったことから着想を得て、河合ユウキにアウトドアの話題を振ります。
そしてバーベキューの話題から、お肉にレモンを少しかける話題から、子供の頃からレモンが好きな話題に移り、佐藤ヨウコは、
連呼しだします。
それを聞いているマスターは、佐藤ヨウコのことを「ドランククイーン」と呼ぶ程度には、ヨウコがレモンとテキーラの組み合わせで男を酔い潰して遊んでいることを知っています。
そして「始まる」ことを察します。
いやもう、佐藤ヨウコ「お肉にレモンを少しかけて・・・・」の時点で、
って迫真の表情になっているマスターが面白すぎるんですよね。
そしてマスターのお察し通り、このあとレモンに合うテキーラ耐久レースが始まってしまいます。
その結果、河合ユウキはテキーラ20杯(20ショット)以上に付き合わされ、嘔吐に脱糞と散々な目に遭って救急車を呼ばれてしまうのでした……。
宇津帆「過保護は良い!」
この上ないカモになる――
平らな道でも転ぶ子供・・・・
危険な遊び・・・・
競争を知らない子供―――・・・・・・
傷つく事・・・・
思い通りにいかない事・・・・そういうのに免疫のない――
そういう子供をもっと増やそうじゃないかァ――
俺達――悪のために―――
8個目の名言・名ゼリフは、詐欺組織の主宰者である宇津帆(偽名)のセリフです。
宇津帆は、表向きは「太平興信所」の所長で、地元の婦人会や市長にまで顔が利きます。
太平興信所の活動は、クレーマーやモンスターペアレント的な親を利用し、安全第一を大義名分に市へと働きかけ、子どもたちを傷つける全てのモノを排除・撤廃させることです。
たとえば、
- 公園のブランコを安全ブランコに変えてゴムマットを敷いたり、
- 危険な池の周りをフェンスで囲って子どもの出入りを防いだり、
- 有害なポルノや差別用語が子どもの目に触れないようにしたり。
一見すると良い仕事をしているように見えますが、これには罠があります。
こうして子どもたちがケガをする機会を奪ってしまえば、ケガをすることによって学べる「ケガをしない方法」や、「知恵と工夫」、挫折や失敗の経験まですべて奪えます。
そして軟弱なバカガキが甘えたワガママなチキンに育ったところで牙を剥き、食い物にする。
詐欺を仕掛けて陥れ、金を持っている親から金を引き出す。
この上ないカモになる――
平らな道でも転ぶ子供・・・・
危険な遊び・・・・
競争を知らない子供―――・・・・・・
傷つく事・・・・
思い通りにいかない事・・・・そういうのに免疫のない――
そういう子供をもっと増やそうじゃないかァ――
俺達――悪のために―――
というわけです。
ちなみに『ザ・ファブル』は、クズがだいたい死ぬ漫画です。
しかしこのとき生き埋めにされていた若者は、親の金で豪遊して3年間で約2億円溶かしたという、殺されるほどではないクズなところも悪いな~という感じで高ポイントです。
宇津帆「準備をしてないヤツはいつも慌てる・・・・」
俺は 相手がドラキュラなら
十字架とニンニクを用意して
太陽をあびさせる手筈は打っとく――
9個目の名言・名ゼリフも、詐欺組織を主宰する宇津帆のセリフです。
宇津帆は、自分の縄張り近くで「ファブル」が仕事をしたかもしれない、との情報を仕入れます。
そして「ファブル」が自分の仕事の邪魔になりそうなら、対策しておく必要性を語ります。
俺は 相手がドラキュラなら
十字架とニンニクを用意して
太陽をあびさせる手筈は打っとく――
しかし宇津帆は結局、「ファブル」に仕事の邪魔をされてしまいます。
しかも自分の仲間まで「ファブル」に味方する事態に追い込まれます。
が、宇津帆は自分が「ファブル」に負けることにすら備えていました。
宇津帆の最期は、手榴弾を投げつけて反応した相手に自分を撃たせる、というものでした。
そのとき宇津帆が投げた手榴弾は、ピンが抜かれておらず、実質自殺だったと考えられます。
宇津帆は準備を怠らなかったからこそ、そのへんの小悪党のように死の間際に慌てることもなく、立派な悪として死ぬことができたというわけです。
宇津帆「本当にできるヤツは――誰に何を言われてもやり切る~~~」
10個目の名言・名ゼリフも、またまた詐欺組織のトップ、宇津帆です。
宇津帆は生前、佐藤アキラから問いかけを受けます。
これは宇津帆の表向きの看板「太平興信所」で働く、佐羽ヒナコという若い女性事務員の話題です。
佐羽ヒナコは、事故で足が不自由になり、車椅子で生活しています。
しかし公園の鉄棒でリハビリをして、ゆくゆくは車椅子を手放すつもりでいました。
が、まだ上手くいかず、転んでしまうこともあります。
そこに通りがかったアキラは、佐羽ヒナコに声をかけてリハビリを手伝おうかと提案します。
が、佐羽ヒナコからは「変な男」扱いされて気持ち悪がられ、女性の兄を名乗る男からは「妹に近づくな!」「変態ッ!!」と罵られて顔面に蹴りを入れられます。
そのやりとりがあったあと、アキラは表向きのバイトで太平興信所を訪れます。
そこで佐羽ヒナコと再会し、変なお節介を焼くから「変態」と呼ばれるんだとまた説教されます。
しかしアキラは、
と問いかけます。
それに対する宇津帆の答えがこれです。
本当に善意があっても――まわりからは偽善と取られがちだ
何もできないヤツが何かできる者を冷やかしてチャカす
たとえばネットがわかりやすい――
でも それでいいんだよ――
宇津帆は悪党ですが、
- 怪我や失敗なくして成長がないこと、
- 準備や備えを怠らないことの大切さ、
- やり抜く力を持つヤツができるヤツ、
などを説く、成功哲学的なセリフの多いキャラクターだという特徴があります。
山岡「おまえが立ってたら――俺がエラそうにしてるみてえだろ」
11個目の名言・名ゼリフは、「ファブル」の幹部、山岡(偽名)のセリフです。
とにかく山岡は立っているのが嫌らしく、敵対する殺し屋と話すときでも、ヤクザの幹部に銃を向けられているときでも、自分だけさっさと椅子とかに腰掛けてしまいます。
これは山岡にとって、自分が座っていて相手が立っている状態からでも、戦闘になれば勝てるという自信の表れでもあるでしょう。
そして山岡はエラそうに見られることも嫌らしく、自分が座ったあとは相手にも座ることを促します。
自分だけ座っておいて、
というわけです。
いくつかバリエーションはありますが、これが山岡の決めゼリフであり、
- 元殺し屋で武器商人になったマツにも、
- 真黒組の幹部である砂川や海老原にも、
- 同門で「ファブル」の佐藤ヨウコにも、
- 奴隷扱いしていた「スズムシ」にまで、
このセリフは使われます。
したがって、山岡のキャラクターを象徴するセリフだといえるでしょう。
山岡「手遅れだが――今日がその日だ――!!」
こういう事ばかりしてると――
本物の悪にぶち当たるんじゃないかって―――
手遅れだが―――今日がその日だ――!!
12個目の名言・名ゼリフも、「ファブル」幹部、山岡のセリフです。
山岡は、自分の部下と佐藤アキラを闘わせる計画の傍ら、「暇潰しのオモチャ」を用意させます。
そして選ばれたのが、地下格闘技の男性チャンピオンとその連れです。
この地下格闘技コンビは、「女に酒飲ませて眠剤まぜて――仲間でマワす」「ビデオ撮影もしっかりしてる」半グレです。
しかしこの世は弱肉強食で、ハイエナのような生活を送っていると、より強い捕食者に食べられるのが世の常です。
なまじっか腕が立つからまわりはビビッてなんにも言わねえ――
こういう事ばかりしてると――
本物の悪にぶち当たるんじゃないかって―――
手遅れだが―――今日がその日だ――!!
というわけでこのセリフを突きつけられた半グレは、ボコられて奴隷のような扱いを受け、「スズムシ」というあだ名までつけられて鬱状態に追い込まれ、最期は射殺されてしまいます。
そしてもうひとりの半グレの末路は、次のセリフです。
マツ「誰も捜しちゃくれない・・・・残念だな――」
13個目の名言・名ゼリフは、元殺し屋で武器商人になったマツのセリフです。
マツは「ファブル」の幹部である山岡に命じられて、「暇潰しのオモチャ」を見繕います。
「ファブル」が「暇潰しのオモチャ」に求める条件は2つ、
- 行方不明になっても誰も捜さない
- なんならいなくなってせいせいするくらいに思われてる男
です。
この条件は山岡だけではなく、同門の佐藤ヨウコも共通の認識でした。
そして選ばれた半グレ地下格闘技コンビの片割れは、「スズムシ」として山岡たちのオモチャになります。
残ったもうひとりは、用済みになったのでマツに山まで運ばれます。
そして、
と、事情を説明します。
半グレは逆上し、「その娘もマワすぞコラァ~~!!」と凄みますが、元殺し屋のマツには勝てません。
というわけで半グレは目潰しを食らい、喉元から銃を突きつけられ、
と、顎下から頭上に向けて弾丸を発射されるのでした。
う~ん、対戦ゲームの必殺技感があってカッコイイ!!
佐藤アキラ「平らな所でしか闘えないのか?」
14個目の名言・名ゼリフは、佐藤アキラが同門の「ファブル」、ユーカリ(偽名)に放ったセリフです。
アキラは、「ファブル」の幹部である山岡に仕組まれ、同門対決をすることになります。
山岡の狙いは、自分の上司であるボスが「最高傑作」と評するアキラと、自分の部下とを闘わせて、その技と力比べを楽しむことでした。
つまりガチの殺し合いではなく、格闘技の試合のようなエンターテイメントと格付けが目的です。
そこで銃を捨てて素手で闘おうとなるわけですが、現場はバーで、ソファや机や小物、あと倒れている佐藤ヨウコが邪魔です。
したがってユーカリは、「こっち来い アキラ――!」と、平らな場所に移動しようとします。
が、この騒動で主人公は「佐藤アキラ」として仲良くなった一般人を巻き込まれており、ちょっとキレ気味でした。
そのため、ユーカリの誘いを蹴り、
と挑発します。
そう、格闘技の試合のようなエンタメであっても、ふたりは殺し屋です。
それがスポーツじゃあるまいし、平らな所でしか闘えないとなればお笑いですよね。
どこまでもプロ意識が高いアキラだったのでした。
砂川「お・・・・オレ・・・・の・・・・」
15個目の名言・名ゼリフは、真黒組の幹部である砂川の遺言です。
なんやかんやあって砂川は、「ファブル」の幹部である山岡を相手に銃を抜くことになります。
が、プロ中のプロである山岡に敵うはずもなく、銃を抜く動作を見せた瞬間に射殺されます。
そして遺言コレクターでもある山岡は、砂川の最期の言葉を聞き出そうとします。
しかし喉を撃ち抜かれた砂川は、上手く喋ることができません。
そして、
とだけ言い残して、息絶えます。
これには山岡も続きが気になって気になって夜も眠れません。
その腹いせに、山岡は砂川の上司である海老原に電話をかけて砂川の遺言を伝え、悩みを共有してしまうほどです。
つまり砂川は、このセリフによって山岡に一矢報いたといっても過言ではないでしょう。
ちなみに「オレの・・・・」の続きは、山岡の予想では、
- 「オレの発毛剤」
- 「オレのシャンプー」
が候補として挙げられています。
砂川は、頭がハゲてきていることで業界では有名でした(宇津帆の仲間内でもネタにされていました)。
まとめ:「本当の事を言うのはいつも敵か悪なんだよ――」
- 主人公「俺はただ殺すだけの――プロだ!」
- 海老原「ファブル――寓話――・・・・」
- 小島「”恐ろしい警告者”になれればいいと思ってます―――」
- 佐藤アキラ「名前を残したいとか――生きた証とか――」
- 佐藤ヨウコ「男自慢名物ね――」
- 佐藤アキラ「どの熊もひとつだけわかってない事がある」
- バッファローのマスター「レモン!?」
- 宇津帆「過保護は良い!」
- 宇津帆「準備をしてないヤツはいつも慌てる・・・・」
- 宇津帆「本当にできるヤツは――誰に何を言われてもやり切る~~~」
- 山岡「おまえが立ってたら――俺がエラそうにしてるみてえだろ」
- 山岡「手遅れだが――今日がその日だ――!!」
- マツ「誰も捜しちゃくれない・・・・残念だな――」
- 佐藤アキラ「平らな所でしか闘えないのか?」
- 砂川「お・・・・オレ・・・・の・・・・」
以上です。
本当はキリのいい10個にまとめたかったんですが、名言・名ゼリフが多すぎて無理でした。
というか15個でも足りなかったので、もちろん本記事のリスト外にも名言・名ゼリフはあります。
たとえば、
とかです。
綺麗事を言うのはいつも主人公やヒーロー。
本当の事だけど言っちゃいけないことを言うのはいつも敵か悪。
私は後者のほうが好きなので、本記事では『ザ・ファブル』きっての悪党、宇津帆のセリフが主人公と並んで多めに選出されたのだと思います。
その主人公にしてもダークヒーロー的な要素は持っていますし、そもそも『ザ・ファブル』自体が、
ですが。
しかし「本当の事」が表現されているのは、えてしてそういう漫画なのかもしれません。
というわけで以上、漫画『ザ・ファブル』の名言・名ゼリフ15+1個まとめでした。
THIS IS THE ANSWER.