脱出すべき。
武漢コロナウイルス、または武漢肺炎
さて、現在(2020年3月13日の金曜日)世界中で猛威を振るい、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長が、
を行なったウイルスと、そのウイルスが引き起こす感染症があります。
- 新型コロナウイルス
- 武漢コロナウイルス
- 新型肺炎
- 武漢肺炎
- SARS-CoV-2(ウイルス名)
- COVID-19(感染症名)
いろいろと呼び名はありますが、すべて同種のウイルス(または感染症)を指します。
呼び名のひとつである「武漢~」は、この新型コロナウイルスの発祥地が中国の武漢市であることを示しています(諸説あるとして中国は反発していますが、本記事執筆時点では武漢市起源説が最有力とされています)。
ウイルスの起源を巡っては、日本の「麻生太郎」副総理兼財務大臣が国会や記者会見で、
などと述べ、アメリカのポンペオ国務長官や同国の一部メディアも「武漢~」の呼称を用いているとおりです。
ソース:麻生太郎氏が「武漢ウイルス」と連発 地名と結びつかないよう名称つけるも – ライブドアニュース – 2020年3月13日(金)閲覧。
ただしWHOなどは新興のウイルスや感染症に関して、地名を用いた命名が差別や風評被害に繋がるとしており、今回の新型コロナウイルスや感染症に対しても、
が正式名称であるとしています。
そして新型コロナウイルスは、もちろん発祥地とされる武漢市に最大の被害をもたらしたわけですが、中国はその過程で、
交通規制による隔離です。
この場合、隔離の目的は感染症が流行した地域の住人および、その住人に感染したウイルスを他所から切り離し、ウイルスの流出を防ぐために行われます。
さてしかし、都市が封鎖される際には事前に予告されるケースが目立ちます。
武漢市も封鎖の8時間前にアナウンスがなされました。
そして、なにが起きたのかというと……。
中国で武漢市が封鎖された際の実例
ソース:封鎖前の8時間で500万人脱出 「危機管理」めぐる失敗と収束までの道のり – AERA dot. (アエラドット) – 2020年3月13日(金)閲覧。
新型コロナウイルスは、たった8時間で500万人を動かしました。
2020年時点での武漢市の人口は約1000万人とされているので、約半数が逃げた計算になります。
500万人といえば、日本では北海道や福岡県の人口に相当します。
それが全員移動したと考えると、さすがは人口約14億人を抱える中国の都市だけあって、スケールが大きい……。
などと感心している場合ではなく、
という疑問が真っ先に浮かびます。
先述したとおり、感染症対策における都市の封鎖は、罹患者とその疑いがある者を隔離するために行われます。
にもかかわらず、封鎖の直前で500万人も流出すれば、無意味とまではいいませんが、都市を封鎖する意味が無意味に近づくことは自明です。
まあとはいえ、武漢市民を責めるのは少し酷かもしれません。
武漢市は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が最初に大流行した地域であり、住人も冷静さを欠くのは仕方がないといえば仕方がないでしょう。
だれだって、未知のウイルスから最初に攻撃を受ければ冷静ではいられません。
ではのちの、ほかの国や地域ではどうでしょうか?
残念ながらパンデミック宣言がなされたように、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は全世界に拡散し、武漢市以降も次々と流行しています。
その結果、武漢市が封鎖された2020年1月23日から1ヶ月以上経った2020年3月8日、都市の封鎖を決定した国があります。
イタリア北部が封鎖された際の実例
イタリアも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による甚大な被害に見舞われ、ミラノやベネチアを含む北部15州の封鎖を決定しました。
そして武漢市と同じく、封鎖措置を事前に公表しました。
- 大移動
- 大脱出
- 大混乱
が、やはり武漢市と同じく、発生してしまいました。
ソース:【映像】イタリア北部諸州を全面封鎖 ミラノの駅は脱出組で大混乱(アフロ) – Yahoo!ニュース – 2020年3月13日(木)閲覧。
2020年3月8日といえば、すでに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が各国に飛び火しており、世界中で大きな話題となり、ニュースとなり、だれもが関心を寄せている時期です。
中国はいうまでもなく、日本や韓国、アメリカやイギリス、ドイツやフランス、そしてイタリアでも、大きく報じられていたはずです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の特性も徐々に判明しており、冷静な判断力と2020年3月時点での的確な対処法を実行する余地はあったはずです。
が、それでもイタリアは、封鎖を発表された都市は、パニックへと至ってしまいました。
冷静でもパニックでも答えは同じ?
でも待ってください……もしかしたらイタリア人は、パニックではなかったのかもしれません。
冷静さを欠いた対処と、冷静な対処が一致するということもあるのかもしれません。
つまり、
- 武漢市民はパニックになって大脱出を行い、
- イタリア北部民は冷静に大脱出を行なった。
のかもしれません。
いずれにしても、
なのかもしれません。
考えてみましょう。
自分の居住区に未知の感染症が蔓延し、事前に「都市ごと封鎖します」とのアナウンスがあったとします。
このとき、未知の感染症は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行時の情報に準じて、
- 重症化しなければ無症状~軽微な被害で済む
- ただし無症状でも感染者は強い感染力を持つ
- また重症化すれば最悪死に至るリスクもある
- ワクチンはなく、後遺症などの情報が錯綜中
であるとします。
そして人間(自分)側は、
- 自分が陰性か陽性かは検査でのみ証明できる
- ただし検査が可能なのは条件を満たす人のみ
- 自分は自覚症状すらなく検査は受けられない
- したがって自分が感染者か否かはわからない
とします(ここでは検査精度などの細かい要素は無視します)。
ここまでをまとめると、
という状況です。
さてそこで、必然的に二択を迫られます。
- 封鎖される都市に留まる
- 封鎖される都市から脱出する
どちらが正解でしょうか?
留まるメリットとデメリット
感染予防の観点からいえば、
です。
そうしなければ、「封鎖」や「隔離」の意義が十分に守られません。
そもそも自分が感染者かどうかは灰色ですが、黒か白かでいえば黒です。
なぜなら感染者予備軍であることが確実視されているからです。
だからこそ隔離されるわけです。
ということは、自分も含め、封鎖される都市の住人はどちらかといえば感染者であると見なしたほうがよさそうです。
さてしかし、自分が感染者である、または(封鎖される都市に留まり続けることによって)感染が時間の問題であるとして、気がかりな点が浮かび上がります。
- 重症化のリスク
- および重症化後の治療
です。
繰り返しになりますが、都市が封鎖される理由は感染症の蔓延です。
つまり、その地域ではすでに病院が手一杯になっているか、手一杯になるのは時間の問題である可能性が高い。
という最悪の事態が想定されますが、そのリスクを「感染予防」という大義のために許容することは正解でしょうか?
言い換えれば、
脱出のメリットとデメリット
「疑い」という言葉で思いだすのは、あくまで自分たちが感染者であるかどうかは不明であるという点です。
たしかに黒か白かでいえば黒ですが、黒か白か灰色かでいえば灰色です。
比較的陽性に近いという疑いは認められますが、自覚症状や検査結果等のお墨付きはありません。
ということは、自分が陰性だということも十分に考えられます。
では自分が陰性だった場合、
感染症が蔓延する都市に留まり続ければ、陰性が陽性に転じる可能性は高まります。
少なくともほかの都市よりは、自分が感染者に転じる可能性が増すでしょう。
自分の家族や友人、知人や恋人などから伝染してしまうかもしれません。
あるいは逆に、自分が感染者となって伝染させてしまうかもしれません。
封鎖される都市に留まれば、ジリ貧に追い込まれる危険性と常に隣り合わせです。
ただし逃げるにしても、リスクは背負うことになります。
脱出前は陰性だったとしても、駅などで逃げ惑う人と揉みくちゃになり、不特定多数の人物と濃厚接触を繰り返した結果、陽性に転じてしまうかもしれません。
が、陽性に転じてしまうリスクは都市に留まった場合でも高かったはずです。
それならむしろ、
- やはり自分たちは白か黒かでいえば黒なのだと諦め、
- 重症化したときに備えて治療のことを最優先に考え、
- 医療崩壊が起きなさそうな地域に逃げ込んだあとは、
- 自分たちを隔離して静かにやり過ごしたほうがいい。
のでは?
そうすれば仮に重症化したとしても、適切な治療が受けられるでしょう。
それで「個人的に」最悪の事態を回避することはできそうです。
ただし自分たちの身の安全と引き換えに、ほぼ無関係の他者が危険に晒され、あるいは犠牲になる危険性は高まります。
まとめ:俺か、俺以外か。
さて、少々書き散らしてしまったのでまとめます。
要するに、
というだけの話です。
現代ホスト界の帝王、ROLAND風にいえば、
みたいな話です。
集団主義であれば、自身の居住区に感染症が蔓延し、封鎖される場合でも、留まることが推奨されます。
いうまでもなく国や都市、WHOなどの機関は組織であり、集団主義を旨とするので、留まることを推奨します。
が、一方で個人主義(または集団に満たない家族程度の単位)であれば、感染症が蔓延してやばそうな都市からはさっさとおさらばしたほうが身のためです。
個人主義で考えれば、脱出によるデメリットは仕事面と余計な出費が増えるぐらいで、生命の危険が増すことはありません。
でも脱出しなければ、
- 自分が陰性の場合→感染リスクが比較的高くなる
- 自分が陽性の場合→重症化したときに比較的危険
これだけの危険に晒されます。
でも脱出すれば、
- 自分が陰性の場合→感染リスクが比較的低くなる
- 自分が陽性の場合→重症化したときに比較的安心
このとおり、自分が陰性のまま逃げ切れる可能性が高まり、陽性であったとしても治療面で安心できます。
というわけで、自分がパニックでも冷静でも、陰性でも陽性でも、どっちみち逃げるが勝ちです。
そして冒頭で私は、
と答えていますが、もうおわかりですね。
私は集団主義者か個人主義者かでいえば、個人主義者です。
そして私が私のような個人主義者を封殺するならどうするかを考えてみたんですが、
が一番効果的であると考えます。
各国の法律や憲法がどうなっているのかは知りませんが、集団の利益を最大限に優先するなら、そうした封鎖が可能な環境を整備したほうがいいでしょう。
あるいは私は個人主義者だからこそ、個人的に従うに値すると判断した集団行動には従います。
その価値を提供するためのヒントは、以下に記したとおりです。
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以上。
THIS IS THE ANSWER.