腕時計といえば、近年は男性のアイテムみたいなイメージがありますが、
- 男尊女卑
- 男女平等
- ジェンダー問題
などが、叫ばれて久しい昨今……。
女性は、腕時計も、男性から取り戻すべきではありませんか?
というわけで本記事では、女性こそ腕時計を巻くべき理由を3つ述べます。
腕時計でマウント合戦を繰り広げた挙げ句、疲れ果てて『Apple Watch』に逃げているという謎の時計文化は男に任せて、女性は純粋にオシャレを楽しみましょう!
では以下目次です。
女性の腕時計趣味はアリ?世界初の腕時計は女性用!
~女性こそ腕時計を巻くべき理由その①~
・6 世界初の腕時計は女性のために
男性向けの雑誌では、腕時計企画がキラーコンテンツ。時計店でも扱われている腕時計はほとんどが男性向けであり、現在の時計市場は男性優位となっている。男性が身につけることのできる数少ないアクセサリーであるため、男性に腕時計愛好家が多いのは事実だ。しかし歴史を紐解くと、〝時計を身につけること〟に熱中したのは、むしろ女性の方だった。
機械式時計は、歴史を通じて小型化を進めてきた。17世紀の中頃には懐中時計が多く作られるようになったが、そのほとんどが大きなサイズなので貴婦人からは不満が多かった。しかもドレスには紳士服のようにポケットがないため懐中時計自体が不向き。そこで貴婦人たちはもっと小さな時計をお抱えの時計師に作らせ、貴婦人たちは腰からぶら下げるジュエリー「シャトレーヌ」として楽しんだ。
小型化した時計は、ファッションの変遷とともにペンダント型やブローチ型へと変化し、ついに1810年に腕時計へとたどり着く。ナポレオン・ボナパルトの妹で、のちのナポリ王妃となるカロリーヌ・ミュラが天才時計師アブラアン=ルイ・ブレゲに注文した時計は、ブレスレットの上に時計が取り付けられており、それこそが「世界初の腕時計」だといわれている。ちなみにスイス初の腕時計も、実は女性用だった。1868年にハンガリーのコスコヴィッチ伯爵夫人が購入したパテック フィリップ製の腕時計は、優れた技術だけでなく、宝飾的造形もハイレベル。美しく可憐な時計を身につけたいという女性の情熱が、時計技術を飛躍的に高めたのだった。
一方、男性の場合は懐中時計でも不便がなかったので、男性用腕時計が誕生するのはもっと後だった。きっかけとなったのは戦争である。戦略が高度化し、飛行機などが戦場に登場すると、懐中時計をのんびりと取り出す余裕はなくなってしまう。そこで1880年ごろにドイツ皇帝ヴィルヘルム一世が、スイスのジラール・ペルゴに海軍将校用の腕時計の製作を依頼。作られた時計は、懐中時計に腕に巻きつけるためのレザーベルトがついていた。これこそが、男性用腕時計の始まりとされている。このスタイルが戦場で評判になり、兵士たちは懐中時計を腕に巻いて使い始めるようになった。男性用の腕時計は、軍用品として始まったのだ。
では男性が装うための腕時計はいつ生まれたのか? それは1904年にカルティエから誕生した。のちに「サントス」と命名されることになるエレガントな角型時計は、ヨーロッパにおける航空機開発の第一人者サントス=デュモンのために考案されたものだ。可憐なジュエリーを作ってきたカルティエだからこそ、男性が小ぶりでエレガントな腕時計をつけるという洒脱なスタイルを思いついたのだろう。そしてファッショナブルに時計を楽しみたいという情熱が、現在まで続く腕時計のスタイルを生んだのだ。
ソース:『教養としての腕時計選び』 – 著:篠田哲生、光文社新書(2020年)※改行は引用者
ナポリ王妃の依頼により、初の腕時計を開発(1812年に完成)
ナポレオン・ボナパルトの妹でナポリ王妃になったカロリーヌ・ミュラは、芸術全般を支援し、ブレゲからは懐中時計と置時計合わせて30点以上も買い入れました。パリのケ・ド・ロルロージュに構える時計師ブレゲは、1810年にナポリ王妃のための時計の製作に取り掛かりました。それはまさに、腕に着けて使うように考えられた時計でした。すなわち、世界初の「腕時計」とされるものです。ブレゲの保存台帳には、1812年に納品され、1849年と1855年に修理した記録が残っているので、この時計がたどった歴史とあわせて、今は現存しない時計の特徴をたどることができます。それは、細長いケースとギヨシェ彫りのシルバー仕上げダイヤルが備わる腕時計で、極めて精巧に作られ、複雑機構のリピーターやムーンフェイズに加え、温度計までもが組み込まれたものでした。そして、腕に装着するためのブレスレットは、髪とゴールドの糸を撚り合わせて作られていました。
ソース:世界初の腕時計 – Breguet – 2022年4月24日閲覧。
以上をまとめると、
- Patek Philippe(パテック・フィリップ)
- Audemars Piguet(オーデマ・ピゲ)
- Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン)
- ROLEX(ロレックス)
- OMEGA(オメガ)
↑これ全部、スイスの時計ブランドです(有名ブランドが密集しすぎていて、挙げるとキリがありません)。
そのスイスで、初の腕時計が女性用。
男性は、戦争きっかけで腕時計を巻くようになっているので、そりゃ腕時計でマウント合戦に明け暮れるわという感じです(懐中時計をぶら下げる時代に戻ったほうがいいのでは、おちんちんみたいに)。
そしてカルティエが、女性用だった腕時計を男性に転用したように、
女性と腕時計の印象は?クールで可愛くてオシャレ!
~女性こそ腕時計を巻くべき理由その②~
- 賢さ
- 可愛さ
↑この①「賢さ」と②「可愛さ」の両立って、結構難しいですよね。
たとえば、賢さをアップさせようと思えば……、
黒髪メガネ哲学書……これで可愛さアピールは、なかなかハードルが高めです。
顔面レベルがカンスト(これ以上は計測不能)していないと、無理でしょう。
では逆に、可愛さをアップさせようと思えば……、
エクステカラコンブレスレット……たしかに可愛くなりましたが、同時にすごいアホっぽくなりました。
あとメンヘラっぽい。
じゃあバランスを取って、両方をくっつけると……、
もうめちゃくちゃです。
このように、賢さと可愛さは、両立が極めて困難です(もはや矛盾の一歩手前です)。
しか~し!!
これ1本で、どっちのステータスも上げられる!!
え、魔法?
まあある意味、超次元的な時の流れを腕に巻ける時計は、魔法のアイテムなのかもしれません。
それなのに、女性がこれを腕に巻かない時間、マジで人生損してませんか。
ただ、「賢さ」で1個、懸念があるのはわかります。
つまり、こういうことですよね。
女性が腕時計を巻くメリットは?男性からも好印象!
~女性こそ腕時計を巻くべき理由その③~
さてしかし……たしかに世の中には、女性に知性や自分の意思を求めていない猿幼稚な男性も数多くいます。
また、女性のオシャレは、男性に好かれるためにやっているわけではない……みたいな話があるのもわかります。
が、そういった個々のケースは、一旦置いておきましょう。
『教養としての腕時計選び』にも書いてあります。「男性向けの雑誌では、腕時計企画がキラーコンテンツ」。
世界初の腕時計を注文したのは女性かもしれませんが、世界初の腕時計を製作した時計師ブレゲは男性です。
- ジェラルド・ジェンタ(有名高級腕時計『ロイヤルオーク』、『ノーチラス』などをデザイン)
- フランク・ミュラー(有名高級腕時計ブランド『フランク・ミュラー』創業)
- ロジェ・デュブイ(有名高級腕時計ブランド『ロジェ・デュブイ』創業)
↑このレベルの時計師、全員男性。
男性が腕時計のマウント合戦に疲れ果てて、『Apple Watch』とかに逃げているのも、時計好きが高じすぎてしまった結果です。
キャバ嬢やパパ活女子が、腕時計のブランドを暗記するのも、金目当て男性に気に入られるためです。
女性だって、
自分がそういう男性をどう扱うかを考えれば、自分が男性からどう扱われるかもわかります。
「男性に好かれる」とは、なにも恋愛感情や、キモいストーカー的な意味にとどまりません。
- 恋愛
- ビジネス
- プライベート
いまだに、あらゆる場面で女性を半人前扱いする男性が多いなかで、腕時計は男性に一目置かれるアイテムにもなります。
そうして、腕時計が自分への利益に繋がるなら、腕時計は男性のためのオシャレではありません。
もっとも私は、「女性のオシャレは男性のため」でも良いと思っています。
異性から好かれたいと思うのは、当たり前の感情ですよね。
たとえば、
まとめ:無難な高級腕時計より自分が好きな腕時計!
- 腕時計は、女性専用アイテムだった!世界初もスイス初も女性用!
- 腕時計は、知的で美的!賢さと可愛さを両立させるレアアイテム!
- 腕時計は、男性キラー!腕時計の知識や教養は女性の身を助ける!
以上です。
本記事ではここまで、知名度優先で、身の毛もよだつような有名高級腕時計ブランドばかりを取り上げてきました。
というと、腕時計愛好家の方たちからは、もちろん怒られるんですが。
しかし、デザインや質感的には、もはや数万円の価格帯でも十分完成されています。
専門知識を勉強した人間がその場にいて、予めニセモノの存在を知らされていて、目を凝らして見ていればぎりぎり気づくかもしれませんが……(つまり現実的ではありません)。
数万円の価格帯でも、腕時計が完成されている証拠です。
- 駆動方式……オートマチック
- 機構……パワーリザーブ
- 風防……サファイアクリスタル
みたいな文句のつけようがないスペック、実際の精度を兼ね備えた腕時計が、実売価格5万円以下で手に入ります(特に日本の大手メーカーは優秀で、コスパが良すぎて怖いです)。
もちろんデザインを重視して、クオーツ(電池式)を選んだりミネラルガラスを選んだりすれば、お値段はさらにその半額以下になります。
以上、女性こそ、そのへんの時計店で煌びやかな腕時計に目を輝かせるべき理由でした!