成功者の数だけ成功はあります。
しかし、大雑把にパターン化して分析することは可能でしょう。
今回はそのパターンを車にたとえて、九つご紹介いたします。
パターンはそれぞれ、微妙に重複する点、矛盾する点もございますので、すべてを取り入れるのは不可能です。
無理はせず、ご自身に合ったパターンを見つけ、カスタマイズしてみてください。
では最初の項目は、「王道」です。
王道を走る
「王道」には「近道」という意味があります。
車の王道とは、まさに近道を走ることです。
人々は車に乗ることで、目的地への近道になることを期待します。
具体例を三つ挙げましょう。
- 速い車。たとえば買い物にいくとき、速い車は買い物時間を短縮してくれます。買い物袋も持ってくれます。
- かっこいい車。たとえば異性をデートに誘うとき、かっこいい車を見せつければ口説く手間が省けます。結婚もすぐそこです。
- 乗り心地がいい車。たとえば人生の目的地について考えたとき、もし「幸せ」だとするなら、乗り心地がいい車に乗れば幸せになれます。座席がゴールです。
まとめると、速くてかっこよくて乗り心地がいい車。
人間でいえば、機転が利いて容姿に優れ一緒にいて居心地がいい。
それだけ王道に徹していれば、それは成功します。
だれもが期待することをやってのける、高い総合力こそが王道であり、成功への近道です。
飛車は可愛がられる
さてしかし、だれもが王道を目指せたら苦労はしません。
全面的な期待に応えられる車は稀少です。
そこで、総合力に自信がない場合は、一点突破を狙いましょう。
- 乗り心地が平凡でも、最高速度が最高の車。
- レースでは中位でも、最強にかっこいい車。
- 外見が無個性でも、最上の特別内装仕様車。
どうでしょう、売れないでしょうか?
勝敗を決するのはあくまで王ですが、そのことに気がついている人間は意外なほどに少なかったりします。
この現象を将棋界では、「へぼ将棋、王より飛車を可愛がり」なんていいますが、しかし、車を売る場合で考えてみてください。
世の中、飛車を可愛がる初心者と、そうでない熟練者、どちらが多いでしょう?
初心者のみをターゲットにした場合でも、販売台数は伸びそうです。
邪道を走る
ところでいうまでもなく、車は道路を走ります。
飛車でいえば縦と横。
しかし王道だとか、常識的な道は常に渋滞しています。
目立ちます。
興味を引かれます。
となります。
そしてほかに、同じような閃きを持つ車が一台もなかったら?
注目を一身に集めた車は、その後の注文も一手に引き受けられます。
邪道とは、新しい価値の付与や、新発見でもあります。
その新しい価値は、のちの王道に化ける可能性があります。
ゆえに邪道の第一走者は、王になる可能性を秘めているのです。
走らない
もはや王道も邪道も関係なく、走らない車があるとします。
その車は歩きだすのかもしれません。
マイホームになるのかもしれません。
お菓子の車になるのかもしれません。
たとえば車が変形して歩きだしたら面白そうですか?
たとえば車が快適な居住空間になったら幸せですか?
たとえば車がお菓子でできていたら食べたいですか?
面白そうだという人はいるでしょう。
幸せだと感じる人もいるでしょうし。
食べたいという人もいるでしょうね。
逆張り、と言い換えてもいいでしょう。
世間を見渡せば、世論や流行に乗らず成功している例は、いくらでも見つかります。
弱点を武器にする
では次に車の弱点を見てみましょう。
- 機械は劣化する
- 車は機械
- ゆえに車は劣化する
完璧な三段論法ですね。
しかし、では劣化した車はゴミなのでしょうか?
違います。
そうした弱点を補うことにドラマを感じたり、魅力を感じたり、弱点そのものに愛着を感じる人は大勢います。
実際、中古市場で価格が高騰している旧車はたくさんあります。
バカとハサミは使いよう、弱点も使いようです。
生まれ持った弱点に悲観するのではなく、利用したり磨いたりするほうが建設的ではないでしょうか?
不幸にブレーキをかける
車の王道について、近道をさせてくれることだと述べました。
しかし、車は時として、最悪の遠回りをもたらします。
車の事故によって、もしかしたら永遠に目的地へはたどり着けなくなってしまうかもしれません。
永遠ではなくとも、何年も回り道をしてしまうかもしれません。
そして被害は、自分の外にも拡大するかもしれません。
しかし、「かもしれない運転」などを徹底したところで、ヒューマンエラーは日々起きています。
土台、なにか特定の意識を絶えず徹底することなど、人間には不可能なことです。
それが現実です。
ではその不幸を、未然に防いでくれる車があったら、どうでしょう?
車であれなんであれ、だれかを不幸から遠ざける機能は、需要があると思いませんか?
需要があるということは、売れるということです。
自分に提供できる安心安全はないか、考えてみましょう。
地球の味方を謳う
じつは我々が住む星は地球といって、地球星人の多くは地球のことが大好きです。
ということは、地球のためになる車は、地球星人たちに支持されます。
すると、
- 地球の味方だとみなされ
- 地球星人との絆が深まり
- 地球星人の仲間が増える
そうして仲間を増やしていけば、やれることが増え、自分の目的に協力してくれる人も増えるでしょう。
数を味方につけましょう。いつだって数は力です。
時代の最先端に対応する
たとえば現代の日本ですが、若者の車離れが指摘され、車の販売はAT車が全体の九割、自動車免許の取得者も過半数がAT限定を選択し、さらには、
など、新たな波が押し寄せてきています。
これら時代の最先端に対応する車と対応しない車、どちらが未来に生き残るでしょう?
いうまでもありませんね。
未来はすぐそこです。
ぼくのかんがえたさいきょうのくるま
最後に、こんな車があったら最強だろう、という車を一台ご紹介します。
その車は、世界に一台しかなく、自分は必ず目的地へたどり着けると信じている車です。
残念ながら、そんな勇気を持った車はまだ世界に一台もありません。
みなさんはどうですか?
- 唯一無二
- 自分を信じている
どちらかひとつぐらいは、すでに満たしているかもしれませんね。
道半ばで止まる車と、ゴールするまで止まらない車、みなさんならどちらをお買い求めになりますか?
それが答えです。
THIS IS THE ANSWER.