世界は不公正であり、因果関係と公正さは別問題。
~これまでのあらすじ~
前回は、中川翔子さんのツイートを参考にしました。
今回は、Testosteroneさん(Twitterインフルエンサー)を参考にします。
Testosteroneさんもまた、りゅうちぇるさんの自死に関連すると思われるツイートをしています(2023年7月13日)。
~SNSの適性について~
- 「誹謗中傷されて傷付く人がSNSに向いてない」
- 「悪いのはどう考えても誹謗中傷をする側」
上記ツイートは、①②「複数の論点」を混同しています。
①「正論」と②「正論」は矛盾しませんよね?
では以下目次です。
SNSで被害に遭いやすい人は?SNSに向いていない
~繊細さんはSNSに向いていない~
SNSをすれば傷付く、そんなことは経験でしか学べない愚者ですら知っています。
そして賢者なら、「SNSをしたせいで傷付いている人間はいっぱいいる」という歴史から学び、最初から対策を講じます。
ネット中傷に限らず、同様の教訓は世界にあふれています。
~歴史から学ぶべき教訓~
そりゃそうでしょう、泥棒は戸締まりがしっかりした家より、鍵がかかっていない家のほうが侵入しやすいんだから。
性犯罪者は、昼にグループで行動している女性より、深夜にひとりで出歩いている女性のほうが襲いやすいんだから。
人間は、水の流れには無力だし、水中では呼吸できないんだから……それなのに、
いや、悪いのはもちろん、泥棒であり性犯罪者であり水ですよ。
水中で呼吸させてくれないなんて、水はなんて悪いヤツなんだ。
「水泳スキルない」とか言うのもうやめようよ。溺れる覚悟のある人間しか泳げないとかおかしいでしょ。
いくら水を悪者にしたところで、水流に逆らえるようになるわけではないし、水中で呼吸ができるようになるわけでもないし。
どうせ今年の夏も、関係各所の注意書きや警告を無視して川に入ったり、河川敷でバーベキューをして発泡酒を飲んで川に飛び込んで人生水の泡になったりするバカは必ずいるでしょう。
私たちはそういうバカを見て、こう思うはずです。
加害者を変えられるか?現実も他人も変えられない
~論点の整理~
- 原因……SNSをすれば、
- 結果……傷付く
①②「SNSをすれば、傷付く」が、現実的に正しいとして……。
③「SNSをしても傷付かない」が、理想的で正しいとして……。
しかし私たちは、①②「現実の世界」に生きているのだから、
- 原因……SNSをしなければ、
- 結果……傷付かない
②「結果」を変えたければ、①「原因」となる行動に目を向けるべきです。
そして現実的には、自分の行動を変えるのが一番簡単で手っ取り早い。
そこで理想社会を目指して、①「誹謗中傷をする人間」を、①「誹謗中傷をしない人間」に変える選択肢もありますが、
たとえ自分ひとりVS他人ひとりを変えるバトルでも、自分ひとりを変えるほうが簡単です。
それなのに、誹謗中傷をするような何千何万って他人や、ネット中傷を放置するSNSの運営を変えられると思いますか?
だから成功哲学的には、他人を変えようとするのはバカなんです。
そういう現実を指した言葉が、「誹謗中傷されて傷付く人がSNSに向いてない」です。
いつ実現するのかわからない理想論より、今日にでも実現可能な現実論を語ったほうが有益です。
そして、現実的な対応策を取った上で、理想的な社会を目指すのは矛盾しません。
嫌なら見るな!自分を被害者にしない現実的対処法
~だれが悪いのか?~
- 犯罪……悪い
- 加害……悪い
- 誹謗……悪い
- 中傷……悪い
- 悪口……悪い
現代社会の倫理観に照らせば、①②③④⑤は「悪いものは悪い」といっているだけであり、トートロジー(同じ意味の言葉を繰り返しているだけ)です。
だからそんなことは百も承知で、問題は悪にどう対処するか?
そもそも、「悪い」とはなにかという話ですが、ネット上で特定の芸能人やインフルエンサーに粘着して誹謗中傷を繰り返しているような人間は、
じゃあ頭が悪い人間に、「あなた、頭が悪いですよ」と正論を突きつけて、はたしてどんな効果があるでしょうか?
ああ、たしかに私は頭が悪かった、反省して勉強して精進せねば……などと殊勝なことを一瞬たりとも思うでしょうか?
いいえ、むしろ逆上して、余計暴れ回る誹謗中傷マシーンになるのがオチです。
そうやって、誹謗中傷を正当化するのがオチでしょう。
そして実際、誹謗中傷をしている人間にも、世直しの面があることは否めません。
だって現状、「誹謗中傷」被害を訴えている芸能人とかインフルエンサーとかって、
ソース1:中川翔子(しょこたん)氏 猫虐待・ペット虐待疑惑まとめwiki – FC2 WIKI – 2023年7月23日閲覧。
ソース2:ryuchellさん訃報に便乗する木下優樹菜のSNS連投に《一緒にするな》とタピオカ騒動再燃 – Yahoo!ニュース – 2023年7月23日閲覧。
繰り返しますが、その原因が、公正であるとか正当であるとかいっているわけではありません。
公正さや正当性にかかわらず、因果関係があるといっています。
そういわれて、堂々と「自分に非は一切ない」と否定できる人間がどれだけいるでしょうか?
特に芸能人やインフルエンサーは、メディアやSNSを通じて、何百万何千万って他人に意見や主張や影響力という名の石を投げる仕事です。
その石に当たって、傷付き倒れ、自殺してしまった名も無き一般人がひとりもいないといえるでしょうか?
「誹謗中傷」は「根拠のない悪口」です。
もしも根拠のない言説を発信し、だれかを傷付けたなら、根拠のない悪口が返ってくるのは当然の仕打ちでは?
結局のところ、それだけの石を投げ返されるのにはそれだけの理由があるんだし、
泥棒もなくならないし、性犯罪もなくならないし、水難事故もなくならない。
この世のほとんどの事件事故はなくせないし、ゆっくりにしか減らせない。
だからそれが、テレビにしろSNSにしろポルノにしろ、私たちはこうやって自衛するしかありません。
まとめ:芸人とインフルエンサーの参考になる意見
- 現実を見れば、SNSをやれば傷付くのは当たり前であり、傷付きたくない人間はSNSに向いていない
- 現実は不公正で、すぐに理想的で正しい世界に変えることはできないし、他人のことも変えられない
- 現実も他人も変えられないなら、自分が変わるしかなく、SNSで傷付きたくなければ見なければ良い
以上です。
最後に、SNSに対する姿勢で、この人の意見は参考になると思った2名を紹介して終わります。
お笑いコンビ『サンドイッチマン』の伊達みきおさんと、『俺たち金持ちYouTuber』ことヒカルさんです。
~伊達みきおさん(お笑い芸人)の意見~
「僕の意見なんですけど、表に出る人間はSNSやめたほうがいい。気になるなら。俺はやってないじゃないですか」と語った。サンドウィッチマンは現在、ブログ(アメーバブログ)のみを更新しており、ツイッターやインスタグラムのアカウントを保持していない。さらに「(アメブロは)変なコメントは載せないようにしてくれている。気になるような方は発信やSNSは控えたほうがいい」と話し「(SNSを)やらなくてもニコニコしてられるから」と続けた。
そして「自分に対して、いいコメントもあるんでしょうけども、そんなのこっちは何とも思わないし。(書き込む人は)知らない人だしさ。そういうの多いから。言葉の暴力ですか。止めるっていう1つの方法はあるんじゃないですか」と語った。
ソース:サンド伊達がryuchellさんに言及 誹謗中傷に持論「表に出る人間はSNSやめたほうが」 – Yahoo!ニュース – 2023年7月23日閲覧。
↑典型的な「嫌なら見るな」論であり、自衛手段を確立していますよね。
「芸能人はSNSでの発信も仕事だ」という意見もあるでしょうが、そのSNSで傷付くなら、そもそもその仕事に向いていない。
ましてや、わざわざエゴサ(自分の評判を検索)して、自分への批判や誹謗中傷を探し出してまで傷付いているバカはなにがしたいのか謎です。
~ヒカルさん(インフルエンサー)の意見~
現在は、ネットでの誹謗中傷に対する批判の声が上がっているが「今は誹謗中傷はダメだって言うんですよ。そっちの方が数字取れるからなんですよ。みんな自分の数字欲しさにSNS呟いてる人がほとんど。だから1か月もしたら、また数字取れることを呟きます」と指摘。
そのうえで「でもそれが当たり前だと。そういうもんなんだと思って強く生きて行くしかないと僕は考えてて。同情の気持ちもありますけど、やっぱり表に出る人間はそれを受け入れる覚悟を持ってやって行かないと難しい」と持論を語った。
ソース:ヒカル SNSの誹謗中傷に「そういうもんなんだと思って強く生きて行くしかない」 – Yahoo!ニュース – 2023年7月23日閲覧。
↑SNS利用者は、過激な誹謗中傷で「いいね」がもらえるなら、誹謗中傷を呟くし……。
誹謗中傷批判で「いいね」がもらえるなら、誹謗中傷批判を呟く承認欲求の奴隷でしかない。
そして、表に出るからには、生きようが死のうが数字のネタにされるだけの人生であり、
こちらは、現実をあるがままに受け入れており、とても好感が持てます。
いずれにしても、「SNSはやりたいけど傷付きたくない」なんて矛盾を抱えたり、「傷つく覚悟のある人しかSNSできないとかおかしいでしょ」なんて泣き言をありがたがったりするより建設的です。
ちなみに、ここでいう「表」ですが、
したがって、芸能人やインフルエンサーではなくても、伊達さんやヒカルさんの意見は参考になります。
SNS、つまりネットでなにかを発信した時点で、あなたもネットのおもちゃ。
以上、ネットのおもちゃになりたくない人間は、ネットに向いていません。