ジャップの語呂の良さは異常。
~これまでのあらすじ~
「JAP」は、主に第二次世界大戦で、日本と戦争したアメリカにおいて人種差別的に使用された歴史があります。
その結果、現在も差別用語として認識されています。
が、これって普通に損失じゃないですか?
蔑称として使用されたから禁止といわれても、それをいえば「日本人」だって「JAPANESE」だって、いくらでも侮蔑的に使用されているでしょう。
というわけで本記事では、「JAP」をただの略称として解放するべく、啓蒙します!
では以下目次です。
略称の便利さは「ジャップ」も「マック」も同じ
~「JAP」と同系統の省略語~
- Macintosh……Mac
- McDonald’s……Mc
- MACAU……MAC
①「Mac(マック)」は、アップル社のパソコン、マッキントッシュの略称です。
②「Mc(マック)は、主に日本(関西以外)や、商品名に使用されるマクドナルドの略称です。
③「MAC(マック)」は、マカオの国名コードです。
特に日本人は、「マック」がMacなのかMcなのかわかりにくいのに併用しているぐらいなので、よくご存知ですよね。
今度のマックの新作どう?
みたいに訊かれても、えそれってパソコンの新モデルなのか、ハンバーガーの新商品なのかどっち?
一般的に「JAP」と記載されれば、それはもう間違いなく日本か日本人、とにかく日本に関係するなにかだとわかります。
念のため辞書を引いてみると、謎の用語「裕福な家庭で育ったわがままなユダヤ系の若い女性(Jewish American Princess)」もヒットしましたが、こんなの人生で初めて見たぐらい現代では使わないし使われません。
てかこの謎に範囲が狭いヘイトスピーチもアメリカ発祥なんですが、
でもその気持ちはよくわかります、だって「JAP」ってめちゃくちゃ小気味いい響きですよね。
日本人なら、童謡『あめふれ』のリズム感を思い出さずにはいられないはずです。
あめあめ ふれふれ かあさんが~、じゃのめで おむかえ うれしいな~、
どうですか、みなさんはそんなに「アイムジャパニーズ」とか「アイムフロムジャパン」とかいいたいですか?
私はこういいたい、アイムジャップ!
このついつい口ずさみたくなる歯切れの良さに、奥手な日本人も自己紹介上手になること請け合いです。
文脈が同じなら「日本人」も「ジャップ」も同じ
~とある匿名掲示板~
たとえば5ch(嫌儲)など、ネット上では「政府関係者が公文書を改ざんしてだれも犯罪に問われない国」などを指して、「中世ジャップランド」と呼称することがあります。
「中世ジャップランド」は、だれがどう見ても悪口であり、侮辱です。
が、別にこの「ジャップ」を「ジャパニーズ」と言い換えたところで、
どっちみち差別的だし、侮蔑的ですよね。
理由は明白で、「中世」という文脈が、現代の国家や人民に期待される基準に照らせば「時代遅れで幼稚」だという酷評に当たるからです。
つまり言葉の意味とは、対応する文脈や実態によって変わるんであって、省略形か否かで変わるわけではないし、
- IT後進国
- 老害まみれ
- 政治の話題禁止
①「日本」といえば、新しい技術に適応できず、時代遅れな労働や生産性に甘んじている国。
②「日本」といえば、保守的な高齢者や世襲議員に支配され、順調に衰退している哀れな国。
③「日本人」といえば、ろくに自己主張ができず、相手の意見と議論ができない幼稚な民族。
そうやって、古今東西「日本」や「日本人」はバカにされてきたはずだし、今後もバカにされ続けるでしょう。
バカにされる民族は、バカにされるようなことをやっているからバカにされるんであって、バカにされたくなければバカにされるような実態を改善しなければ意味がありません。
「JAP」という言葉だけ封じたところで、愚かな民族だという現実は変わらないし、
ソース:厚切りジェイソン「熟語」 – YouTube(ワタナベお笑い公式) – 2023年9月29日閲覧。
そうやって無駄に文字数を費やしてバカにされるだけであって、だからはっきりいって無駄な手間がかかっているだけです。
文脈や実態、もっと厳密にいえば言語圏や使用者や使用目的が同じなら、「WHY JAPANESE PEOPLE!?」も「WHY JAP!?」も意味は同じであり、
それなのに、MacもMcもMACもセーフなのに、「JAP」にだけその大問題が生じています。
厚切りジェイソンの「WHY JAPANESE PEOPLE!?」は明らかにお笑いのネタですが、「WHY JAP!?」だったら悪意ある日本人差別として炎上必至でしょう。
実際には、現代人の厚切りジェイソンに悪意がなくても、過去のアメリカ人の悪意を参照して燃やす……。
省略しただけなら「JPN」も「JAP」も意味は同じ
~サッカードイツ代表VS日本代表~
ドイツ公式が投稿した画像とは
サッカー日本代表は9日、ドイツ・ウォルフスブルクでドイツと親善試合を行い、4-1で快勝した。昨年カタール・ワールドカップ(W杯)から連勝。敗戦を伝えるためにドイツ代表公式の投稿した画像に対し、日本人ファンから「JPNがJAPになってる」「配慮足りないな」などと反応が集まっている。
思わぬ余波が生まれていた。試合結果を伝える画面。ドイツ選手たちがピッチを歩く奥に、日本人選手たちの姿も。「1:4」と得点が紹介され、その下には国名が三文字表記されている。両国は「GER」と「JAP」だった。
ソース:日本に惨敗ドイツ公式の国名表記に日本人ファン反応 「JPNがJAPになってる」「配慮足りないな」 – Yahoo!ニュース – 2023年9月29日閲覧。
- ドイツ……GER(MANY)
- イングランド……ENG(LAND)
- イタリア……ITA(LIANA)
- スペイン……ESP(ANA)
- フランス……FRA(NCE)
- オランダ……NED(ERKANDS)
- ブラジル……BRA(ZIL)
- アルゼンチン……ARG(ENTINA)
- 韓国……KOR(EA)
- マカオ……MAC(AU)
↑まず前提知識として、サッカーにはFIFAが定める国名コード(FIFAコード)があり、国名の先頭3文字表記が主流です。
しかし日本の場合は、「JAP」が封印されているためか、FIFAコードは「JPN」が定められています。
そこで間違えて「JAP」表記をしようものなら、
画像を公開したのはドイツ代表公式X(旧ツイッター)。ドイツファンから敗戦に対して様々な反応が集まっている一方、一般的な三文字は「JPN」のため、日本人ファンは「ボロ負けの腹いせでJPNがJAPになっているの草」「よっぽど悔しかったんやろな」「確かに日本の略称、配慮足りないな」「最初JPNでツイートしてるのに」「コメント欄大荒れ」「負けた途端に」と書き込んでいる。
ソース:日本に惨敗ドイツ公式の国名表記に日本人ファン反応 「JPNがJAPになってる」「配慮足りないな」 – Yahoo!ニュース – 2023年9月29日閲覧。
↑たしかに、「負けた途端に」「ボロ負けの腹いせでJPN表記がJAPになっている」なら、ドイツ側に悪意があると見なされても仕方がありません。
が、実際には事実誤認があり、「JAP」表記になったタイミングは「負けた途端に」ではありません。
今回問題となったドイツ代表VS日本代表は、日本時間で2023年9月10日3時45分スタートですが、
~試合開始前、午前3:19 · 2023年9月10日~
~試合開始前、午前3:43 · 2023年9月10日~
当初「JPN」表記だったのは事実ですが、試合が始まる前から「JAP」表記に変わっています。
したがって、ドイツが「負けた途端に」「ボロ負けの腹いせで」表記を変更するのは不可能。
詳しい事情は知りませんが、
現地では“日本語で”を意味する時には「jap.」が使われ、ドイツ語圏の大手メディアでも今回のように国名として使われることもある。
ソース:日本に惨敗ドイツ公式の国名表記に日本人ファン反応 「JPNがJAPになってる」「配慮足りないな」 – Yahoo!ニュース – 2023年9月29日閲覧。
- 1人目の担当者……「JPN」
- 2人目の担当者……「JAP」
①「最初の担当者」は、FIFAコードに準じた表記を行い……。
②「交代後」は、ドイツ国内の慣例に従った表記が行われただけかもしれません。
あるいは同一人物だとしても、FIFAコードかドイツ国内の慣例かで迷ったあと、やはりドイツ公式では「JAP」で統一しよう的な意思決定があっただけかもしれないし、
特に上記ニュースのように、ろくに使用意図も考えず、事実確認もしないバカに絡まれるのはうっとうしすぎ。
日本人さぁ、そんなんだからバカにされるんだよ?
ここで「日本人」といおうが「JAP」といおうが意味は同じなのに、「JAP」と表記したときだけ差別でアウトになる……。
どうしてアメリカ人が少し前に差別的に使用したというだけで、こんな混乱を受け入れなければならないのでしょうか?
もはや「JAP」に込められていた差別意識より、「JAP」を禁句とする不自由さのほうが有害でしょう。
いまやたかが略語にしか見えないのに、それが差別用語だと教えられたからって、脊髄反射でブチギレている日本人も大概滑稽だし、
まとめ:私は「I’m JAP」「WHY JAP」と言いたい
- 略語は使い勝手が良く、「マック」などの便利さを「ジャップ」で享受できないのは人類の損失
- 差別意識だの悪意だのは文脈で判断すれば良く、「ジャパニーズ」にも差別的意図は込められる
- 「JAPANESE」の略は「JAP」でも「JPN」でも良いっていうか、「JAP」のほうがわかりやすい
以上です。
嗚呼もしも「JAP」が解放されたら、私は本記事で提案した「I’m JAP」も「WHY JAP」も大流行すると確信しています。
特に「WHY JAP」は、「Wait What(え待って、どういうこと)」に語感が似ているので、
なにより格段にいいやすいし、私は低迷する日本社会に「WHY JAP!?」を連呼していきたいです。
失われた出生率、失われた税金、失われた30年……WHY JAP、WHY JAP、WHY JAP!?
以上、そこで「A Jap’s a Jap」と答えようが、「A Japanese’s a Japanese」と答えようが意味は同じって話です。