選挙の時節になると、
投票にいかない人間は、政治に文句をいう資格がない!
選挙に参加しないなら、政治に意見をする権利はない!
権利が欲しければ義務を果たせ、投票は国民の義務だ!
みたいな威勢のいい方々をよく見かけます(ネット上で)。
まあいいたいことはわかりますが、
正しくは「説得力」だよね。
資格や権利ではなく。
これがなんの変哲もない日常会話なら、私も「説得力」⇒「資格・権利」という言い換えはアリだと思いますが、
選挙という法的にシビアな話題で、そのずさんな言語感覚はどうなの?(もっとも、政治家や官僚が公文書を改ざんする国で「法的に」といっても、それこそ説得力の欠片もありませんが)
って思います。
だって日本の法律上、選挙にいかなくても、投票ハガキを燃やしても、投票ハガキが送られてこない18歳未満や外国人でも、
選挙権や投票権がない人間でも、政治に文句をいう資格も、政治に意見をする権利もあります。
投票は義務でも資格試験でもなく、ただの選挙権の一部でしかありません。
で、その上でいうんですけど、
選挙で投票しない人間の政治的発言なんて、説得力のない意見だよ
ってことを、本記事では下記の3点でお送りします。
- 選挙に行かない人間は、幼稚で未熟で自立していないと見なされる
- 選挙に行かない人間は、無職やノーブランドと同じカテゴリである
- 選挙に行かない人間は、投票権と一緒に政治的説得力も捨てている
では以下目次です。
選挙に行かない人間は幼稚!自立した社会人ではない
選挙で投票しない人間が説得力を失う理由その①、「自立した社会人であると認められないから」
まず大前提として、日本は民主主義国家で、「民主主義」では「国民が主権者」です。
日本は、日本国民が権力を行使して、選択と判断を繰り返した末に成り立っています。
じゃあいつ権力を行使するの?
選挙でしょ。
したがって選挙は、日本国民が日本国や日本社会を作っていくための共同作業です。
仕事といってもいいでしょう。
当然、そんな重要な仕事を、責任能力や判断能力に乏しい人間に任せるわけにはいきません。
だから日本の投票権は、日本国民であっても、18歳未満の人間には与えられません(2015年まで、20歳未満の未成年には一律で付与されなかったほどです)。
つまり簡単にいえば、
日本の舵取りは、責任能力や判断能力がある18歳以上の大人や社会人だけでコントロールしていきましょう
18歳未満の国民は未成熟なので、18歳以上の大人や社会人が責任を持って選択を肩代わりしてあげましょう
ってことです。
もっと簡単にいえば、この国には2種類の人間がいて、
- 18歳以上……保護者(扶養者)
- 18歳未満……被保護者(被扶養者)
です。
18歳未満の子どもは、18歳以上の保護者に養われている。
18歳未満の子どもがなにも考えなくても公園で遊べたり、学校に通えたりするのは、18歳以上の大人や社会人がそういう制度を作って維持してきたからです。
さてしかし、そんな18歳未満の子どもも、18歳以上になれば「保護者・扶養者」の側に回る権利が与えられます。
18歳以上になれば、主権者として自立して、社会の一員として選挙に参加することが認められます。
でも選挙をサボるなら、ただ自立する権利を腐らせているだけの大きな子ども、フリーライダー(ただ乗り)ですよね。
いつまで経っても親におんぶにだっこ、それなのに文句だけは一丁前の、実家暮らしの子供部屋おじさん・子供部屋おばさんと同じです。
で、その親のすね囓りの意見に、クソガキ以上の説得力があるの?
あるわけねぇだろ、んなもん!
選挙に行かない人間は無投票!無職や無印と同じ分類
選挙で投票しない人間が説得力を失う理由その②、「無投票は無職やノーブランドと同じカテゴリ」
さてしかし、実家暮らしでも子供部屋暮らしでも、「自分は自分の責任でそういう選択をしているんだ!」
「選挙だって、『投票しないという選択肢』に投票しているんだ!」という主張もあるでしょう。
「無職だって、『無職という職業』に従事しているんだ!」みたいな戯れ言ね?
たしかに一理あります。
たとえばアンケートや書類審査等でも、職業欄には「無職」のチェック項目があります。
たとえばファッションサイトでも、「ノーブランド」というカテゴリがあります。
たとえば『無印良品』なんていう、「無印(ノーブランド)」を謳いながら、それが「印(ブランド)」になっている小売業者もあります。
こうした例を見ても、
- 「無投票」という「投票」
- 「無職」という「職業」
- 「無印」という「印」
というのは分類上、矛盾した表現ではありません。
が、
働いていないのに仕事ができる人間なんてほとんどいませんし、
ノーブランドなのに高品質な商品なんてほとんどありませんし、
投票行動もなしに説得力を持つ有権者なんてほとんどいません。
そりゃあレアケースを持ち出せば、無職だけど親の資産10兆円だから一生遊んで暮らしているだけの MBA(経営学修士) 持ちとか、ノーブランドだけどじつは有名ブランドを退職したチーフデザイナーが採算度外視で製作したアイテムとか、投票しないけど一般人よりも政治的影響力を持っている有名活動家(たとえば外山恒一氏など)はいるでしょう。
でもおまえは違うよね?
って言葉が、大半の人間に突き刺さります。
だいたい選挙において、投票しない人間は存在しないものとして扱われます。
無投票なら無存在です。
たまに、自分は少数派だから投票しても意味がないし、選挙なんていくだけ時間の無駄……といって選挙を棄権する人間もいますが、
ただでさえ少数派なのに、見かけ上の数字まで減らしてどうすんの?
まあ透明人間として扱われて、社会的に消えたいなら止めませんが。
ちなみにここまでいえばわかると思いますが、
「白票」という「投票」をしている人間も、クレジットカードでいえばスーパーホワイト(信用ゼロ)並みの説得力しか持てません。
選挙に行かない人間は無能!問題解決能力がないだろ
選挙で投票しない人間が説得力を失う理由その③、「あなたが不幸なのは投票しないから」
最後に、いつまで経っても不幸に甘んじている人間は、説得力がありませんよね。
だって、自分の不幸さえ解決できない無能の言葉なんて、だれが聞くの?
で、不幸な人間とはだれかというと、現状の政治に異議を唱えたり文句をいったりする人間です。
現状に不満を抱えているから批判する必要がある、それは不幸なことでしょう。
そして不幸な人間は、往々にして経済的弱者でもあります。
それもそのはずで、「政経」というように、「政治」と「経済」は密接に結びついています。
そもそも「経済」とは、
- 経世済民(けいせいさいみん)
- 経国済民(けいこくさいみん)
の略で、
世(国)を治め、民を救いましょう⇒政治
です。
だから政治がゴミなら、経済もゴミです。
経済を良くしたければ、政治を良くしなければ無理です。
じゃあ政治を良くするために私たちにできることは?
投票でしょ。
あるいは、自身が立候補者として出馬するという選択肢(被選挙権)もありますが、若干ハードルが高いのでここでは置いておきます。
まずは投票です。
投票しないなら、政治を良くするために行動しないってことです。
政治を良くしないなら、不景気を好景気に変える気はないってこと。
景気を変えないなら、不況のせいで不幸になっている貧乏人も貧困家庭も、変わるわけがないじゃん。
たとえば日本には、
就職氷河期世代(ロスト・ジェネレーション)
という、経済が最大級に冷え切った時代(バブル経済崩壊後の1993年~2004年前後)に就職難すぎて高学歴でも低賃金や非正規雇用で社会人となることを余儀なくされたり、そもそも就職できなかったりしてそのあともずーっと不遇の人間が約1700万人いるそうですが、
この氷河期世代の人たち、全然選挙にいってないでしょ?
だから1700万人もいるのに、政治的存在感がまったくないし、
いままでずーーーーーーーーーーーーーーーっと見捨てられてきたんじゃないの?
ソース:国政選挙の年代別投票率の推移について – 総務省 – 2021年10月25日閲覧。
でも厳密にはそれって、
政治に見捨てられたんじゃなくて、自分たちが政治を捨てているだけだから。
投票権を放棄する以上、政治的説得力も捨てているよね。
まとめ:政治家が赤ちゃんの昼寝を邪魔し続ける理由
それではおさらいも兼ねて、ここまでの要点を3点でまとめます。
- 選挙に行かない人間は、幼稚で未熟で自立していない社会のお荷物
- 選挙に行かない人間は、無職やノーブランドと同じカテゴリに入る
- 選挙に行かない人間は、投票権と一緒に政治的説得力も捨てている
以上です。
一言でまとめると、
頭が悪いから、説得力がない
んです。
たとえば、お得に生きるのが好きなくせに、損ばかりしている人間、
食費を10円とか100円単位で節約することには必死なくせに、自分たちの収入から毎月10万円とか年間100万円単位で抜かれている税金の使い道には無頓着な愚民
とかね。
生き方が見当違いすぎて、相手にする価値がない。
それなのに、わざわざ「投票しない」という無能に対して、
投票にいかない人間は、政治に文句をいう資格がない!
選挙に参加しないなら、政治に意見をする権利はない!
権利が欲しければ義務を果たせ、投票は国民の義務だ!
と、言葉は間違えているけど、呼びかけている人たちは優しいです。
だって私だったら、無視して終わりだから。
選挙期間中だけは必死になって私たちに頭を下げにくる政治家の先生方だって、投票しない人間のことは無視しているでしょ?
政治家の先生方が拡声器で必死に自分の名前を連呼しているアレは、「投票する有権者」に呼びかけているんであって、投票しない無能力者には呼びかけていませんからね。
だから赤ちゃんは、選挙カーの騒音に昼寝を邪魔され続けるんです、
赤ちゃんをいくら泣かせても、選挙には無関係だから。
赤ちゃんレベルで説得力を持たない人間の受ける待遇が、「無視」です。
無視されたくなければ、説得力のある行動を心がけましょう。
以上、投票率世界139位(ソース:IDEA、2020年)とかいう観念の国、日本からお送りした記事でした!