理想が存在しないなら悩みは存在しない。
～これまでのあらすじ～
そして、私はもうすでに、日常生活においてはだいたいの悩みを潰すことに成功しています。
しかし、悩みも戦いもメリハリもない安穏とした日々は、私には退屈でした……（バトル漫画で第1章が終わったあとの主人公みたいなセリフ）。
それで不幸になった私は思いました。
悩みのラスボス的なやつが涌いてきて、私の日常生活にはまだ潰していない悩みがあるっぽいことが判明しました。
さて、私はこれまで習得してきた成功哲学を使って、この悩みを叩き潰さなければなりません。
答えは簡単です。
「悩みがないのが悩み」がウザい理由
- 悩みが存在しない
- 悩みが感じられない
普通（国語辞書とかに載っている用法では）、「ない」といえば、①「存在しない」の意味で受け取ります。
でも「悩みがないのが悩み」という人間の「悩みがない」は、②「悩みが感じられない」にすぎません。
言い換えれば、「悩みがない」んじゃなくて、「臭いものに蓋をしているだけ」。
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任。つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
以上17ゴール、SDGsの課題をすべて実現するためには、どうすればいいのか？
悩もうと思えば、いくらでも悩めます。
でもそういう問題から目を背けて、見て見ぬふりをするなら、「悩み」に蓋をすることができます。
相変わらず世界には汚い人間が蔓延っているし、汚れた街が放置されているし、汚職や醜聞や虐待された動物の鳴き声が空気を汚しているけど……。
まあ、目を閉じて耳を塞いで鼻をつまめば、悩みを切り捨てることができますよね？
それで、自分で五感を閉ざして思考停止しているだけのバカが、
目を開けて耳を傾けて鼻の穴を広げて、あらゆるものに触れてみればいいのに。悩みを感じたいなら。
老人ばかりで子どもが産まれない国を見て、貧困に喘ぐ人の声を聞いて、悪人と悪臭が漂うスラム街を歩いてみればいい。
そうすれば、わざわざ頭か心かで「悩みがないのが悩み」とかほざいて「悩み」を創り出さなくても、頭の外でも「悩み」を感じることができます。
「悩みがないし悩みがない」を目指す
- 悩みが存在しない
- 悩みが感じられない
②「悩みが感じられない」だけで、悩みが存在できるなら、感じたい悩みは感じてしまいます。
まさに、②「悩みが感じられない」を「悩み」として存在させ、感知してしまうように（悩みがないのが悩み……）。
でも①「悩みが存在しない」なら、
- 現実世界
- 精神世界
- 創作世界
あらゆる世界に悩みが存在しないなら、悩むことはできません。
手っ取り早い方法は、「悩み」という言葉をこの世から抹消することですが、それは無理っぽいので別のアプローチを試しましょう。
まず「悩みの存在」を否定するにあたって、私たちが「正当な悩み」だと感じる悩みについて考えます。
他人の仕事について悩むのはバカらしいけど、自分の仕事について悩むなら、それはもっともな悩みだ……。
訪問したこともないアフリカとかの貧困は悩むに値しないけど、自分や家族の貧困なら、悩むに値する……。
SDGsなんて勝手にやってろとしか思わないけど、自分の子孫が持続する可能性については、悩むべきだ……。
「理想」が存在しないなら悩みはない
～お悩み相談室～
自分の職場が人間関係最悪なら、人間関係最悪かよ～と思っていればいいんであって、悩む必要はありません。
自分が結婚できないかもしれないなら、一生独身か～と思っていればいいんであって、悩む必要はありません。
自分の身長が同年代平均より低いなら、平均以下か～と思っていればいいんであって、悩む必要はありません。
自分の職場は人間関係最高がよかった……という理想に対して、現実は最悪だから、理想を求めて苦しみます。
自分は結婚して家庭を築きたかった……という理想に対して、現実は独り身だから、理想を求めて苦しみます。
自分の身長は平均より高めがよかった……という理想に対して、現実は低めだから、理想を求めて苦しみます。
～理想～
～現実～
だからって、空を自由に飛べないことや、ドラえもんやタケコプターが存在しないことに悩んだりはしないはずです。
空は自由に飛べないな～と思うだけだし、ドラえもんもタケコプターも存在しないな～と思うだけ。
そこに悩みが存在しないのは、理想（ドラえもん）が存在しないという現実を正しく認識できているからです。
理想は存在しないから理想なんだし、アニメはリアルじゃないからアニメなんだし、他人は自分じゃないから他人なのです。
だからアニメの世界で実現されていることでも、自分のリアルには関係がないし、切り離して考えられます。
理想の人生で実現されていることでも、現実の人生には関係がないし、切り離して考えられるはずです。
あらゆる悩みを引き受けるのは自分の仕事じゃないし、自分の能力を超えているからと切り捨てるのと同じです。
理想は切り捨てられます。
そうすれば、存在するのはただ目の前にある現実だけで、理想（および、理想から生まれる悩み）は存在しないし、
- 現実……悩みが存在しない
- 理想……悩みたい
①「悩みが存在しない」のが②「悩み」は、①「現実」と②「理想」を混ぜたがために発生したギャップです。
私の理想は、②「悩みたい」だし、「悩みを叩き潰したい」だったのでしょう。
でも存在しないものを叩き潰すことはできないし、だから代わりに抹消しますが、
まとめ：現実だけを見れば悩みはない
- 「悩み」が現実の課題を指す場合、「悩みがない」は普通に嘘
- 「悩み」が理想の実現を指す場合、そもそも理想は存在しない
- 「現実」だけを見ていれば、存在しない理想⇒悩みは見えない
以上です。
そして①「SDGs」などの現実上の巨大な課題も、結局は「課題」⇒「理想の実現」に回収されるので、
もしかしたら、本記事に書いてある内容が、なんだかよくわからないな……と思った方もいるかもしれません。
が、思ったからといって、思い悩む必要はありません。
なんだかよくわからないことが書いてあったら、
と思っていればいいんであって、理想的な理解をする必要はないし、理想的な作者の意図を読み取る必要もありません。
私だって、なんだかよくわからないことを書いてしまった……と思っています。
でも、どうしよう……とか思い悩む必要はありません。
以上、事実も数字もクソ記事も、なにも語りません。
事実があり、数字があり、クソ記事があるだけです。
う～ん……でももう少し上手く書けそうな気はするんだけどな……（と、「もう少し上手く」とか「時間があれば最初から全部書き直すのに」とか理想を思い描いたときに、悩みを幻視します。現実には、ヘタクソで時間のない自分が存在するだけなのに）。
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