ツァイガルニク効果とは、
のことです。
ともすれば私たちは、作業に取り組んでいるとき、
と思いがちですが、「ツァイガルニク効果」によるとそれは悪手だということです。
私たちは課題を「完了」したときはもちろん、「完了」以外のチェックポイントを通過したときも気が緩んでしまいます。
それが「完了」なら気が緩んでも問題はありませんが、次回に持ち越すのであれば気の緩みは問題です。
したがって「ツァイガルニク効果」に則れば、チェックポイントは通過しないほうがいいということになります。
理論上は。
というわけで本記事では、「ツァイガルニク効果」を狙うべきではない、私と同じタイプの人間について書き残しておきます。
「私と同じタイプの人間」とはずばり、
のことです。
では私の失敗と分析についての詳細は以下に記しましょう。
その前に「ツァイガルニク効果」の概要や解説なども入れますが、不要な方は飛ばしてください。
以下目次です。
ツァイガルニク効果とは?ストレスを利用した心理学
私の理解で簡潔に述べると、これが「ツァイガルニク効果」です。
私たち人間は、「気持ち悪さ」を覚えたとき、即座に解消したくなりますよね?
ですから私たち人間は、
- 「幸せな記憶」
- 「不幸な記憶」
どちらに囚われがちといえば、②「不幸な記憶」のほうに囚われがちです。
思いだすのもツラい失敗、なのに思いだすのをやめられなかったり。
屈辱的な敗北の味が、いつまでも口内や脳内にこびりついていたり。
絶交したい黒歴史は、今日も私たちの羞恥心と仲良く遊んでいます。
すべて「この気持ち悪いストレスをなんとかしたい」と願っているからこそ、忘れることができません。
そして過去は変えられませんが、未来は変えられます。
「失敗した過去」や「黒歴史」については、何度思いだそうが、もはやどうにもなりません。
ですから私たちは、ふと「黒歴史」などを思いだしては、ジタバタ足掻くだけで「中断」するしかなく、ほどなくしてまた「再開」されてしまうというループに陥っています。
しかし「中断した作業」についてはその限りではありません。
つまり未来において作業を再開し、完了させればいいのです。
そうすれば「中断した作業」は「完了した作業」になります。
- 「気持ち悪い感覚」は、
- 「気持ち良い感覚」に、
塗り替えられます。
ということは、
と、私たちは考えます。
このように「ツァイガルニク効果」とは、
- 「気持ち悪い感覚(中断した作業)」を、
- 「気持ち良い感覚(完了した作業)」に、
持っていくためのリマインダー(通知)機能として利用可能だというわけです。
目覚まし時計の音色が、不愉快であれば不愉快であるほど起床しやすいように。
「キリの悪いところで中断する」その不愉快さを利用すれば、作業も捗ります。
理論上は。
下書き途中で放置!ツァイガルニク効果を狙った実例
では私がいかにして「ツァイガルニク効果」を実践し、失敗したのかを記しましょう。
私は今月に入ってから(に限らずですが)、ブログ記事を下書き状態で投稿するということを連発しています。
3記事ほど、本記事執筆時点でもまだ下書き状態の記事から言い訳を抜粋しましょう。
もう8月24日だというのに、「お盆明けまでには修正します」とはなんなのか……。
一応「多分」などと予防線も張っていますが、これは私がディフェンスに長けたクズだというだけです(そして実際に予防線が役に立っているのだから我ながらすごいクズです)。
では私の「下書き状態」がどれくらいキリの悪いところなのかも3つほど挙げましょう。
- 推敲(文章の見直し)をしていない、書き足りていないため要加筆修正
- 吹き出しイラストの挿入が不完全(挿入枚数が甘い)、見出しも不合格
- 内部施策(メタディスクリプションやタグの設定など)も空欄で要修正
どうでしょう、文句なしに中途半端です。
よく投稿できました。
ちなみに、
という指摘は当てはまりません。
単純に当ブログの投稿ノルマとして、3日に1回(もしくは月10回)を課しているため、半強制的に投げざるをえなかっただけです(投稿時刻は、毎回23時59分です)。
そこで「ツァイガルニク効果」に則れば、仕事がキリの悪いところで中断されていればどうなるでしょう?
退社後も仕事のことを考え続け、次の営業日には速やかに業務を再開、仕事に集中して取り組むことになるはずです。
ブログでいえば、さっさと加筆修正を施して記事を完成させるべく執筆を再開できるはずです。
理論上は。
しかし実際は、私になにが起きたのかというと、
です。
私は上記で下書き記事の言い訳集を作成しましたが、どのように作成したのかというと、
です。
元々の記憶力が怪しいレベルで「ツァイガルニク効果」が機能していません。
しかも付け加えれば、改めて「キリの悪いところで中断されている作業がある」と再認識したいまも、別に不快感も焦燥感もなにもありません。
結果:熱しやすく冷めやすい性格では緊張は持続せず
ブログの話を続ければ、私は当ブログ「アンサーソング。」を開設して約1年半が経過しています。
当然、最初の1年目よりも2年目のほうが成長している自覚があります。
特にここ最近は、自分の執筆スタイルや編集スタイルが固まりました。
同じ時間でやれることも、やりたいことも増えました。
それらすべての力量や作業量をこなしたとき、ブログ記事の完成度は1年前とは比べものになりません。
つまり現在の私から見て、過去の私が投稿した記事はほぼ例外なく低レベルです。
いわば過去記事すべてが「下書き状態」だといっても過言ではありません。
リライト(修正編集作業)の必要性をひしひしと感じています。
「ツァイガルニク効果」が発動してもよさそうなものです。
しかし私に「ツァイガルニク効果」が発動したり行動に移せたりしているのかというと、そんな気配は微塵もありません。
なぜなら、冷めているからです。
そこには熱意がありません。
おそらく私のブログ記事に関する熱量のピークは、執筆開始から執筆途中までです。
まとめ(要約)の段やメタディスクリプション(概要文)の段に入る頃には、もう燃料が尽きかけています。
そんな私が作業を中断すれば、「ツァイガルニク効果」が発揮されるだけのエネルギーすらも残らず冷え切ってしまうのでしょう。
「熱しやすく冷めやすい」を言い換えれば、「燃費が悪い」です。
そして「燃費が悪い」は「キリが悪い」より優先されます。
したがって「熱しやすく冷めやすい」人間は、「ツァイガルニク効果」が期待できないと考えられます。
結論:作業はキリの悪いところで中断&再開すべき?
というわけで「ツァイガルニク効果」と相性が悪い私はもう「ツァイガルニク効果」に対しても冷めかけていますが、なんとかまとめましょう。
なぜなら、
だからです。
「ツァイガルニク効果」がその人にハマるかはその人次第です。
私のように「ツァイガルニク効果」が活用できない人間、効率よく中断と再開のサイクルが回せない人間は、中断の回数を減らすしかありません。
なら一気にやり遂げるしかないでしょう。
ではさっそく、本記事の要点は3つです。
- 「ツァイガルニク効果」とは、キリの悪いところで中断した作業が気になってしまう現象
- 「ツァイガルニク効果」は、熱しやすく冷めやすい(燃費が悪い)タイプとの相性が悪い
- 「ツァイガルニク効果」と相性が悪い人間は、作業を中断せず一気に片付けたほうがいい
以上です。
考えてみれば、私は下手に「ツァイガルニク効果」を知っていたため、これまでブログ記事を下書き状態で投稿することにも抵抗がなかったのかもしれません。
そう甘く見積もっていたのかもしれません。
でも現実は、私は「ツァイガルニク効果」を活用できないタイプの人間です。
本記事で「ツァイガルニク効果」と自分の特性とを見つめ直し、そのことがよくわかりました。
したがって、これからはブログ記事の執筆もその他のタスクもなるべく一気に片付けようと思います。
その前に下書き状態の記事もなんとかする必要がありますが……頑張りましょう。
以上!
THIS IS THE ANSWER.