ホウレンソウ(ビジネス用語)とは、報告(ホウコク)・連絡(レンラク)・相談(ソウダン)の意味です。
そんなことは新卒の社会人、いや部活を真面目にやっていたなら中高生でも知っている常識です。
と思ったら大間違いで、実際は社会人でも知らない人間が多いようです。
私が知り合いのAさん(仮名・40代マネージャー職)と飲んでいたら、いきなり鼻息荒い感じで、
まさか、その歳まで知らなかったのか……それを。
と、酔いが醒めかけたのは私の勘違いで、Aさんは部下(以後Bさん・20代)の報連相がダメすぎることを愚痴り始めました。
私は言葉がゴミなんだよ(前回の記事参照)と思って聞いていました。
↑問題があっても「問題がない」といえるこの言葉、このゴミ言語を使っている限りあらゆる報告連絡相談もまたゴミになりえるんだ……。
しかしまあそれはそれとして、現状言葉以上の報告連絡相談ツールがないので、Aさんの愚痴を元にダメな報連相を解説します。
では以下目次です。
報告は上司に上げる!エスカレーションしよう
~ダメなホウレンソウその①~
まあそもそも、ダメなホウレンソウとはなにかと考えると、報告・連絡・相談をしないということになるのは当然の帰結ですが……。
Aさんの部下(Bさん)の場合、トラブルの初動で報告はしていました。
上司以外の同僚に。
Aさんの嘆きの愚痴はごもっともです。
ではなぜBさんは、上司であるAさんにはトラブルを報告せずに、同僚には報告していたのか?
答えは簡単、
口止めを依頼するからには、「なにを口止めするのか」の報告が必要だったのです。
Bさんは、比較的距離が近い同僚にはトラブルが露見すると考えて、予め自白(かつ自力でなんとかする宣言)をしていました。
そして、比較的距離が遠い上長たちに対しては、トラブルを隠して乗り切ろうと画策していました。
私は基本的に、愚痴を聞いている場ではこういうツッコミは入れませんが、ここは私のブログなので入れておきます。
一方で部下の責任を問えば、部下が上司に「報告しやすい」とか「報告しにくい」とかは関係がありません。
社会で働く責任ある大人の仕事なんだから、報告しやすかろうが報告しにくかろうが、
報告が不可能じゃないなら、上げるべき報告は上げるのが部下の責任であり、仕事です。
大丈夫、報告して怒られるようなやらかしは、どうせ報告しなくても怒られます。
諦めて報告しましょう。
~ダメなホウレンソウその①~
連絡は正確に伝える!伝言ゲームは失敗を呼ぶ
~ダメなホウレンソウその②~
Bさんのやらかしは、あるイベントでのキャスティングミス(担当するスタッフ・キャストの配役ミス)でした。
ひとつのポジションに対して、ふたりのキャストに連絡するところまでは、バックアップ(予備の人員)も必要なので問題ありません。
問題は、連絡したふたりのキャスト……CさんとDさん……に対していい顔をした結果、
このアルファベット仮名の連打もわかりにくいかもしれませんが、Bさんの混乱はそれ以上だったと思われます。
流れはこうです。
最初、BさんがCさんに話を持っていったとき、Cさんは次のように答えました。
Bさんには、「忙しい」の部分が強く印象に残りました。
そして、Dさんにバックアップの話を持っていくときに、「Cさんには忙しいって愚痴られました」と愚痴りました。
その愚痴を受けて、Dさんは答えました。
Bさんは、それならたしかにDさんが適任だと約束しました。
そして、Cさんにバックアップの話を持っていきます。
Cさんは怒りました。
- Cさんの主張「忙しいけどやります」
- Bさんの解釈「忙しいなら別の人が適任だろう」
Bさんはここで、致命的なミスを犯しています。
①「忙しい」+「やる」は矛盾しないのです。
②「別の人が適任」は、Bさんの気遣いかもしれませんが、過干渉や余計なお世話にもなりえます。
- Dさんの主張「Cさんが忙しいなら僕がやる」
- Bさんの要約「Dさんのほうが上手くやれる」
ピンチに陥ったBさんは、さらにやらかしました。
Bさんの要約は、間違いとまではいえないかもしれませんが、不正確です。
Dさんの主張は、①「Cさんが忙しいなら」という前提で成り立っており、
このように、重要な前提を勝手に省略して(打ち消して)はいけません。
客観的にいって、CさんとDさんの立場や能力は同等でした。
それなのに、こんなふうに比較されて格下扱いされては、Cさんも面白くありません。
Bさんは仕方なく、Dさんにバックアップをお願いしようと話を持っていきました。
しかしDさんは、
こうしてBさんは、お祈りモードに入りました。
しかし祈りは届かず、結局CさんとDさんがバッティングする直前で、全部バレました。
Bさんのやらかしは、一言でまとめられます。
伝言ゲームとは、人から人へと同じメッセージを伝達していき、最初の人と最後の人とでメッセージがどれだけ変化したかを楽しむ遊びです。
でも仕事の伝言で遊んではいけません。
そもそも、Cさんの「忙しい」は伝言ではなかったのに、「Cさんは忙しい」をDさんに伝えたところから今回の失敗は始まっています。
とだけ連絡していれば、伝言ゲームは始まらなかったのです(まあ雑談とかで引き出されたのかもしれませんが)。
伝言ゲームを始めてしまうと、噂に尾ひれがつくように、どんどん余計な一言が加わっていきます。
報連相に限らず、一言多い人間はトラブルメーカーになりやすいため、気をつけたほうがいいでしょう。
~ダメなホウレンソウその②~
相談は部下視点でする!上司視点で遠慮しない
~ダメなホウレンソウその③~
まず相談は、相談される側の視点でいえば、だいたいうっとうしいものです。
相談されて嬉しいみたいなのは、寂しい人か、特殊性癖です(私も人の愚痴を聞くのが好きなので、理解はできますが)。
たとえば、Bさんのケースでいえば、
うっとうしすぎる。
関西人じゃなくても、なにしとんねんおまえ(標準語:自分の行動を理解し、反省する能力はありますか?)という関西弁が飛び出しかねないうっとうしさです。
まあでも、
上司の給料が部下よりも高いのは、部下のうっとうしい相談に対応する手数料も含まれているからです。
それなのに、
みたいな謎の上司視点で遠慮している部下、なぜ上司のケアをしているのか?
逆だよ!!
上司(管理職)が部下のケア(管理)をするんだよ!!
まあたまに、上司と部下の板挟みになって死にかけている中間管理職もいますが、それをどうにかするのは部下の仕事ではありません。
だから部下は、なんの気兼ねもなくうっとうしい相談をしまくるべきです。
気軽に相談ができないような会社では、順調に昇進したところで、
それは、自分(中間管理職)に相談してくる部下と、自分が相談できない上司の板挟みになって死ぬのかもしれませんし。
自分に相談してこない部下のミスと、自分にミスを激詰めしてくる上司の板挟みになって死ぬのかもしれません。
そして死なないにしても、40代を過ぎて、
とか愚痴り始める哀れな中高年になりたくなければ、若手のうちから相談文化を会社に根付かせるべきです。
相談文化が根付かず、代替策も用意されていない会社は、会社のほうがゴミなのでさっさと転職するべきです。
自分の相談がダメなのか、会社がダメなのかは、以上を踏まえて上司を見ればわかります。
~ダメなホウレンソウその③~
まとめ:報連相がダメなのか会社がダメなのか
- 報告……上司や責任者に上げる。隠蔽してもどうせバレて怒られるだけだから諦める
- 連絡……言葉は正確に伝える。コミュニケーションは不正確な表現と伝達で破綻する
- 相談……自分の立場で行う。相手の迷惑を考えたいなら、相談されない迷惑も考える
以上です。
ちなみに、ホウレンソウが上手く機能している会社では、必然的に全責任が社長の元へ集約されるわけですが……、
これだから社長は尊敬に値します。
まあ顧問とか会長とか愛人とか、社長の相談役がいる会社もありますが。
逆にいえば、組織の上役に報連相が集約されないような会社や、
自分の会社は泥船なのか、社長は尊敬に値するのか、観察してみると面白いかもしれません。
そして十分楽しんだあとは、転職活動を始めましょう。
以上、昭和の一発ギャグ、ホウレンソウの解説でした!
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