将棋やチェスで、強い駒より好きな駒を動かしているやつがいたらどう思う?
~これまでのあらすじ~
前回の記事では、「勝ち負けすらどうでもいい」みたいなことも書きましたが、これは上記「甘え」とは矛盾しません。
「勝ち負けすらどうでもいい」は”高み”であり、その境地に至るまでには、やはり幾多の勝利を積み重ねなければ挫折してしまうでしょう。
なぜなら対戦ゲームは、勝利こそが至上命題、勝利の切れ目が縁の切れ目であり、
- 強いキャラ
- 好きなキャラ
そこで、どうしても②「好きなキャラ」を諦めきれずに迷っているプレイヤーにオススメなのが、①「強いキャラ」と②「好きなキャラ」の言語化です。
本記事では、格闘ゲーム『ストリートファイター6』を例に、①②「言語化」によって使用キャラを決める方法をご紹介します。
では以下目次です。
強いキャラを言語化すると?スト6でJPの場合
~私の使用キャラ、強キャラ編~
ソース:『ストリートファイター6』キャラクター紹介-JP – YouTube(CAPCOM公式) – 2023年9月28日閲覧。
上記キャラ紹介動画では、JPは近距離からコンボを繋げるキャラに見えますが、実際は遠距離攻撃の連打で相手を完封する遠距離特化型のキャラです。
と思わせて、じつは距離を詰められても強力な当て身で対応できるし、自分から遠距離⇒近距離にワープしてガン攻めを仕掛けることもできるので、
と称される、キャラ性能最強ジジイです。
普通は近距離キャラは遠距離に弱く、遠距離キャラは近距離に弱いのに、JPはどっちも強い……。
でもやっぱり遠距離特化型ではあるので、下段・中段・投げ技にSA(超必殺技)まで、全部遠距離から使えてハメ殺せますw
~JP被害者の会~
こうしてJPは、初心者狩りしかできない本田やザンギエフと違って初心者~トッププロまですべての帯域で猛威を振るっており、おそらく現在全格闘ゲーム全キャラのなかで圧倒的ぶっちぎりの第1位で嫌われています(2023年9月)。
ちなみに日本一のJP使いとされるプロゲーマー翔選手は、直近の世界大会「Gamers8 2023」において、第1位でした(優勝賞金約6000万円)。
でもそれだけ嫌われているということは、逆にJP使いはJPのことが大好きなんでしょと思われそうですが、
うん……だってJPとかいいながら、JAPANなんも関係ないし……(強いていえば、服装のカラーが白と赤で日本の国旗っぽいぐらい?)。
日本のメーカーが作ったゲームで、プレイキャラにJPと名付けて、JAPAN関係ないとかある?
でもどう見ても白人だし、ジジイだし、魔術師キャラのくせに身長191cm体重97kgの筋肉ムキムキゴリラだし(そりゃ近距離も強いわ)、
- パワー
- テクニック
- スピード
日本人の多くは、①②③「大雑把なタイプ別」でいえば、②③「テクニック」「スピード」キャラが好きなはずです。
私もそうです、それこそJPのような巨漢キャラを、リュウのような身長175cmのキャラがテクニックやスピードで圧倒するのが大好き!
でもじゃあなんでJPを使っているのかって、
好きなキャラの言語化は?ジェイミーの場合
~私の使用キャラ、好きなキャラ編~
ソース:『ストリートファイター6』キャラクター紹介-ジェイミー – YouTube(CAPCOM公式) – 2023年9月28日閲覧。
上記キャラ紹介動画を見ればわかるとおり、ジェイミーは酔拳キャラで、対戦中にお酒(曰く、「気」を解放する薬湯)を飲みます。
そして「酔いLv」が上昇するごとに酔拳が強化され、最大Lv4でなぜか結わえていた長髪がほどけて服の前も開いて肌は真っ赤で、
日本人の私としては、ジェイミーは香港出身で身長も174cm、同じアジア人で標準体型にも親近感が湧きます。
さらにテクニカルで、見た目も良く、スーパーサイヤ人4までいけば攻撃力も高い。
緩急のついた加速型&切れ目のわかりにくいループ系のコンボは、上手くハマれば一方的に相手をボコボコにできて気持ちイイ!
- 酔いLv0……攻撃力90%
- 酔いLv1……攻撃力95%
- 酔いLv2……攻撃力100%
- 酔いLv3……攻撃力105%
- 酔いLv4……攻撃力110%
なんと、スタート時から①「攻撃力-10%」を食らっている状態であり、酔いLvを上げないと主要コンボに使う技も封印されています。
さらに、同じような強化手段を持つマノンのメダルLvは、ラウンドを跨いでもリセットされないのに……。
攻撃力&移動速度がアップするキンバリーのSA3は、ラウンドを跨いでも継続するのに……。
こっちは攻撃の機会を犠牲にしたりリスクを取ったりして酔いLvを上げているのに、次のラウンドではまた0からやり直し。
なんとか上手く1ラウンドでLv4まで持っていっても、その頃には自分や相手の体力もかなり削れていて、勝っても負けてもたいして爽快感もなく終わる。
マノンみたいに、最悪1ラウンド捨ててでもLvを上げて、次のラウンドから「強くてニューゲーム」みたいな戦い方ができず、
てか、この手のキャラで毎回思うのは、試合前から酒飲んどけよ無能が。
こうして私の好きなジェイミーは、まあ酔いLv2ぐらいまでなら無理なく上げられると思うし……。
酔いLv2の至ってフツーの性能で、なんとか相手を壁際まで追い込んで、攻めを頑張りましょう……みたいなキャラになっており、
~強キャラレース脱落~
好きなキャラより強いキャラを使うべき理由
~好きなキャラより強いキャラを使うべき理由~
- 強いキャラ
- 好きなキャラ
①「JP」は特に好きでもないキャラなのに、べた褒めしています。
②「ジェイミー」は好きなキャラなのに、ボロクソいっています。
望むべくは、①②「強くて好きなキャラ」を見つけることですが、ビジュアルも良くて性能も好きで最強みたいな、
だから人は悩むのです、①「強いキャラ」か②「好きなキャラ」か?
そして②「好きなキャラ」を選んだ場合、前述したとおり、愚痴まみれになります。
そりゃあ勝ち負けを競うゲームで、負け犬になる要素が多いキャラを使っていれば、
そこでマイオナ(マイナーキャラでオナニー。弱いキャラで自己満足)や自虐に走れば、心が折れるまでのカウントダウンが始まるし……。
やむにやまれず強キャラ批判を始めれば、いつのまにか腕ではなく口で勝負するモンスタークレーマーに成り果てるのがオチです。
でも安心してください、対戦ゲームに理想のキャラが存在しなくても、ゲームには親ガチャだって格差だって存在しません。
現実の人間には、生まれつきの資産や容姿や知能に格差があり、子どもは親も能力も人権の有無さえも選べません(人権なんて認められて当たり前と思っている人は、とても運がいいです。強キャラに生まれて、おめでとう!)。
でも対戦ゲームなら、プレイヤーは強いキャラも弱いキャラも、人権(が認められる程度に強い)キャラも自由に選べます。
人権が欲しいなら、人権キャラを選べばいいんだし、
強いキャラ、たとえばJPを使えば、JPの操作だけが上手くなるわけではありません。
対戦ゲームにおいて重要なのは、自分の動き以上に、相手の動きです。
相手のキャラがどんな動きをするのか、どんな戦い方が得意なのか、どんな弱点を持っているのか……。
つまりJPを使って本田とかケンとかをボコボコにしていれば、自ずと本田やケンやJP対策(自分がやられて嫌なこと)が身につきます。
それはやがて、自分が好きなキャラ(ジェイミーなど)を使って本田やケンやJPと戦う際にも役立つことでしょう。
でも私が最初からジェイミーを使っていれば、基礎が身につく前に、本田やケンやJPにボコボコにされすぎて引退するだけです。
だれだって、悲惨な負け戦を積み重ねながら学ぶより、勝ち馬に乗りながら学びたいはずです。
とりあえず勝っていれば楽しいし、メンタルは安定するし、いいことずくめです。
そして強キャラで勝利の美酒を堪能し尽くしたあと、好きなキャラで遊べば2度美味しい!
まとめ:対戦ゲームはアップデートも視野に
- 好き(だけど弱い)キャラか、強いキャラかで迷っている場合、それぞれを言語化しよう
- 言語化すれば、好きなキャラには不満と挫折があり、強いキャラなら満足できるとわかる
- 強キャラで格ゲー力を鍛えれば、最終的には好きなキャラでも戦えるプレイヤーになれる
以上です。
最後に、メタ的な視点から、最初に強キャラで遊ぶメリットを述べて終わります。
現代の対戦ゲーム(e-Sports)は、オンラインでアップデートされるため、現時点での最強キャラが1年後も最強とは限りません。
まあ一応競技性を重視しているゲームは、そんなにコロコロとルールやキャラ性能を変えたりはしないはずですが……(ルールやキャラ性能がコロコロ変わるゲームは、低レベルお遊びなので勝負にマジになる必要はありません)。
それでも、新キャラの追加や調整などもあり、年単位で見れば大きく勢力図が変わっている可能性は否めないし、
かもしれません。
そして逆にいえば、現在の最弱キャラが、1年後も最弱とは限らないんだし……。
自分が必死こいて、底辺を這いつくばって泥水をすすって、好きだけど弱いキャラを擦り続けて1年が経った頃、
~大型アップデート~
みたいなことになったら、バカらしくて泣きますよね。
そういう意味でも、やはり最初は強いキャラで楽しみ、好きだけど弱いキャラは後回しにするべきです。
以上、たぶん1年後はナーフされているJP使いがお送りしました!(ナーフされていなかったら、ほかのキャラ使いは泣いていいです)。