無神論者と不可知論者の違いは、
です。
前回の記事(【不可知論者とは?】神や幽霊に対する考え方を解説! )で述べたことを軽くおさらいしておくと、
というのが本記事の趣旨です。
では参りましょう。
神さまはなにをしているのか?
ところでみなさん、こんな話を一度は耳にしたことがありませんか?
これ、テストでいい点を取りつつ「勉強してない」って言い張るやつとか、スポーツで大活躍しつつ「練習してない」って言い張るやつとか、いろいろなパターンがあるんですが、ひとまずは美容でいきます。
で、「え~なにもしてないよう~」といわれて、
って思いますか?
疑いの眼差しを察知したAちゃんは続けます。
なるほどね……だからAちゃんは肌がきめ細やかで腰も細くて脚も細いんだ……補足すると、目は細くないのに……いいなあ……。
って思いますか?
なるほどね……たしかに神さまがしてくれることなんだから、起きていたのに気持ちよすぎて眠ってしまうことはあっても、眠っていたのに不快感で起きてしまうことはないよね……いいなあ……。
って思いますか?
なるほどね……たしかに私は神さまを信じていない……だから神さまは私にニキビ除去も脂肪吸引もリンパマッサージも永久脱毛もしてくれないんだ……。
ってそんなわけあるかあああああああああああああああああああああああ!!!!!!
はああああああああああああああああああああ前世!??
そうなんだ、すごいね!!
答えは簡単です。
Aちゃんは神さまの寵愛なんか受けていないし、神さまに可愛がられてもいないし、だから神さまの施術も受けていない!!
Aちゃんはただ生まれつき美容に恵まれた体質でその体質も天に二物を与えられたんじゃあなくて遺伝的にそうなっただけだし生まれたあとも美容について勉強して絶対食事には気を使って天然水とか飲みまくって適度に運動もして汗を流して天然水で溶かした純度の高いプロテインと天然水仕立ての化粧水とか美容液とか乳液とかを補給しているだけ!!
それだけ!!
じゃあなんでAちゃんは「なにもしてない」と言い張るのかといえば、
まあだいたいこんなところです。
要するにAちゃんは、
だって有神論者で敬虔なキリスト教徒でも仏教徒でもイスラーム教徒でも、ニキビに悩まされている信者って絶対いるし。
そこでもしAちゃんのいっていることが真実なら、ニキビのことで悩んでいる信者たちに対して、
この神仏たちはなにをしているわけ?
さっさと救済してあげなよ、信者を、ニキビから。
奇蹟だかなんだか知らないけど、その摩訶不思議パワーで救ってあげなよ。
救えないなら神はいない!!
仏もいない!!
いたとしても、ニキビ治療薬より無力!!
そんなのいないも同然だよね?
で、なんでこんな話をしたのかというと、この美容問題ってそのまんま世界の創造と世界中のさまざまな問題に置き換えられます。
神さま残酷すぎない?
この世界や私たちは奇跡的なバランスで成り立っているのであり、そこには神の意志を感じざるを得ないのであり、だからAちゃんが自身の美について説明するように、この世界や私たちはゴッドハンドによって創造されたのだとしましょう。
でも神さまは私たちのニキビを放置するだけでは飽き足らず、世界中の、
などの不幸を放置しています。
どういうこと?
特に日本は古来より、「災害列島」と称されるほど地震や台風に見舞われており、
もう
やめてください。
などなど、芸能人や有名人も神頼みを繰り返していますが……。
え、神さまの仕業(御業?)なのこれ?
突然の豪雨、それから雹、みたいな異常気象も、全部神さまのご意思で引き起こされているの?
そういえば私、この現実は私たちも含めて、全部神さまの創造物だって話聞いたことがあります!
ちょっとちょっと、神さま残酷すぎない?
どうして神さまはもっと寛大な精神で、戦争も貧困も格差もない、だれもが平穏無事に地震にも台風にもニキビにも害されずに済むような優しい世界をお創りになられあそばれなかったの?
だってだって、人間には、
- 百年ぐらい生きたら死ぬ
- 水中で息を吸ったら死ぬ
- イキって空を飛べば死ぬ
などなど、自由度を削る制限を設けているんだから、そこに、
を追加することぐらいできたよね?
なぜそうしなかったの?
それはね、
ねえみんなさ、国や会社に忠誠誓って必死こいて働いたあと、
とかいわれて許せる?
ねえ許せる?
クソみたいな宗教がいってんのはこれとおんなじことだから!!
いくら神さまを信仰することで痛みも痒みも生じず触覚も聴覚も嗅覚も刺激されず視覚にも現れずちょっと気持ちいい気がするからって、いい加減目覚ませ。な?
クソすぎませんか神さま?
しかしAちゃんの言を採用するなら、
このとおり、現世で不幸に見舞われている土地や人間は、信仰や修行が足りないだけなのかもしれません。
でも待って?
この世界には、生後間もない時期に保護者から虐待を受けてこの世を去る幼児や、生まれる以前に中絶手術を受けたり流産したりで誕生することすら叶わない命があります。
もしも神さまが存在するなら、いったいこれはどうしたことなの?
彼ら幼い命には信仰の自由、信仰を選択する時間すら与えられていません。
なぜ?
まさかまさか、神さまともあろう者が、人間の作った法律よろしく、
とでも仰るおつもりでしょうか?
あるいはなにもわからずただ死ぬことが修行なのだとでも抜かすのでしょうか?
私は神さまに説明を求めたいのですが、しかし神さまは釈明もせず姿も見せず、雲隠れを続けて説明責任から逃れ続けているようです。
クソすぎませんか神さま?
ねえ、わかっていますよ。
というわけで、無神論者の代弁でした。
もちろん本記事では仏教からイスラーム教、言及していない宗教も含めて幅広く敵に回した関係上、個々の宗教が内包する細かい事情まではカバーしていませんし、そもそも知りません(不勉強)(だって私は不可知論者だし)(詳しくは各宗教に属する知識人に訊いてください)。
まあでも、神さまにしろ仏さまにしろ、前世にしろ来世にしろ輪廻転生にしろ、そんなものはありません(というのは不可知論者としてはいいすぎなんですが、とはいえ)。
見せてくれなくてもかまいませんが、それならそれで無神論者も不可知論者も立場を崩さないだけです。
だから私は不可知論者に戻り、これからも不可知論者です。
とはいえちょっと冷静になって、次回の記事では不可知論者の立場から、
再考してみたいと思います。
追記:再考した結果↓
【信じる者は?】救われない!神様を信じると地獄に落ちる説
DIS IS THE ANSWER.