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【負け犬の歌】「LOSER」と命名された曲は名曲になる?

LOSERとは、意訳すると「負け犬」です


安田尊@負け犬を謳うブログ。
人間だれしも負け犬です。

あらゆる分野であらゆる競争であらゆる勝負事で、成功し続けて勝ち馬に乗り続けて勝利し続けている人間は存在しません。

だからこそ、負け犬の歌にはだれしも感情移入できるはず。

ということは、「LOSER」と名付けられた曲はすべて名曲になるのでは?

ということで本記事では、YouTubeにアップされている「LOSER」と名付けられた楽曲を厳選し、アーティストの簡単な概要とレビュー付きで6曲ご紹介します。

ではさっそく。

米津玄師の「LOSER」

トップバッターは我らが日本代表、米津玄師の「LOSER」です。

米津玄師 MV「LOSER」

しかしトップバッターに抜擢しておいてなんですが、じつは米津玄師の「LOSER」は本記事の題材としては不適切です。

負け犬としてはあまり感情移入ができません。

なぜなら、米津玄師の「LOSER」は「負け犬への応援歌」だからです。

たとえば歌い出しを引用しましょう。


ほら長い前髪で前が見えねえ
いつもどおりの通り独り こんな日々もはや懲り懲り
ほら長い前髪で前が見えねえ
もうどこにも行けやしないのに 夢見ておやすみ
ほら長い前髪で前が見えねえ
いつでも僕らはこんな風に ぼんくらな夜に飽き飽き

歌詞ソース:米津玄師 LOSER 歌詞&動画視聴 – 歌ネット – 2020年3月27日(金)閲覧。

おわかりいただけたでしょうか?

歌い出しは「独り」なのに、すぐに「僕ら」と複数形になっています。

サビでも、


ほら長い前髪で前が見えねえ
アイムアルーザー どうせだったら遠吠えだっていいだろう
ほら長い前髪で前が見えねえ
もう一回もう一回行こうぜ 僕らの声

複数形で「僕ら」に呼びかけるような歌詞です。

また、


ほら長い前髪で前が見えねえ
踊る阿呆に見る阿呆 我らそれを傍から笑う阿呆

「我ら」ですね。

この「僕ら」や「我ら」の「ら」がだれを指しているのかといえば、聴き手でしょう。

ではこの「ら」がなにを意味しているのかといえば、聴き手の共感を誘って寄り添い、


安田尊@負け猫も謳うブログ。
僕らは負け犬で阿呆だけど、頑張ろうな

と励ましてあげよう、という意思の表れでしょう。

その意思自体は素晴らしいものです。

が、その意思が汲み取れるからこそ、私は「米津玄師」と「負け犬」との間に結構な壁を感じてしまいます。

実際、米津玄師は負け犬ではないでしょうし(少なくとも、客観的には)。

ただし、では米津玄師が負け犬を騙る詐欺師なのかといえば、そうではありません。

本記事冒頭でも記したとおり、だれだって観測の仕方次第では負け犬になりえます。

米津玄師の「LOSER」でも、


ほら長い前髪で前が見えねえ
ああわかってるって 深く転がる 俺は負け犬

この「俺」は米津玄師自身のことであると解釈できます。

また「ほら長い前髪で前が見えねえ」も米津玄師の主観でしょう。

ですから米津玄師の「LOSER」にまったく感情移入ができないわけではありませんが、しかし、う~ん……という感じですね。

個人的には、米津玄師「LOSER」のパロディであるsyamu_game版「LOSEr」のほうが好きです。

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もちろん、このsyamu_game版「LOSEr」を生みだした米津玄師には深く感謝しているので、一番手に選出しました。

BIGBANGの「LOSER」

さて、二番手は韓国よりK-POP界の雄、BIGBANGの「LOSER」です。

BIGBANG – LOSER M/V

ショートバージョンですが日本語版もあります。

BIGBANG – LOSER M/V (JP Short Ver.)

個人的に、プロが歌う「LOSER」ではBIGBANGの「LOSER」がトップです。

どれぐらいトップなのかというと、個別記事をしたためたぐらいです。

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このBIGBANG「LOSER」は本当に落ち込んでいるときに聴くととことん沈み込んでしまうので逆にオススメしにくいレベルの完成度を誇っています。

是非とも幸せいっぱいすぎて、


安田尊@疑問を謳うブログ。
私、こんなに幸せでいいの?
安田尊@逆を謳うブログ。
幸せすぎて逆に不安!!

みたいなテンションのときにバランスを取るために聴いてくださいね。

Being Indian feat.Dino Jamesの「LOSER」

三番手はBeing Indian……インディアンということは、インドからの「LOSER」です。

LOSER Ft. Dino James | Being Indian

Being Indianはインドを拠点とするYouTubeチャンネルであり、そのPresents(提供)で制作された楽曲がこの「LOSER」です。

フィーチャリングはインド人ラッパーの「Dino James」。

Dino Jamesがミュージックビデオで主演を務め、全編ラップを担当しています。

Produced(制作)やWritten(作詞)もDino Jamesですね。

歌詞ソース:Dino James – Loser Lyrics – Genius Lyrics – 2020年2月29日(土)閲覧。

またYouTubeのBeing Indian「LOSER」がフルだといわれてもまったく違和感はありませんが、じつはYouTubeにアップされているのはショートバージョンです。

完全版の「LOSER」はSoundCloudのDino Jamesが持つページにアップされています。

完全版ソース:Loser by Dino James – SoundCloud – 2020年2月29日(土)閲覧。

このことから、Being Indian 「LOSER」は楽曲的にはほぼDino Jamesの作品であると考えていいでしょう。

そして動画を観る限り、Being Indian 「LOSER」は、


安田尊@カーストを謳うブログ。
現代文明社会の負け犬、社畜

について歌った楽曲でしょうか。

俺は会社の支配者に媚びを売る敗者だ、けどわずかなご褒美のために土曜日も働く不幸な人生はもう嫌だ、もう辞めだ、金の亡者にさようなら、貧乏なんて気にしな~い

的な(たぶん違う)(しかも途中からKOHHが混ざった)。

KOHH – “貧乏なんて気にしない” Official Video

しかし歌詞についてはなにをいっているのかまったくわかりませんが、私は歌詞よりメロディ派なので全然聴けます(数合わせで入れているわけではなく、本記事では私が気に入った曲しか紹介していません)。

特に終盤のドラムがカッコイイ!!

終盤にドラムが盛り上がったり主張したりしてくる曲はカッコイイので作曲家はみんなやるべき。

Jagwar Twinの「Loser」

さて、四番はアメリカからJagwar Twinの「Loser」です。

Jagwar Twin – Loser (Official Audio)

Jagwar Twinは別名「Roy English」として知られているようですが、日本での知名度はあまりないはずです(少なくとも私は知りませんでした)。

しかしこのJagwar Twin「Loser」のサビ、個人的には本記事で紹介する楽曲のなかでも一番耳に残ります。

そもそも「Loser」は英語です。

その本場アメリカから、


Jagwar Twin – Loser
Baby I’m a loser ya ya ya

と連呼されればそれは耳に残りますよね。

歌詞(動画の概要欄にあります)もシンプルで、基本的に、


Jagwar Twin – Loser
私は頭のおかしい負け犬だよ
Jagwar Twin – Loser
あなたもみんなも同じだよ
Jagwar Twin – Loser
世界は狂っているよ

としか歌っていません。

子守歌のようなメロディに漂う終末観、おクスリの気配は負け犬に付きものです。

Grateful Deadの「Loser」

五番手はこちらもアメリカからGrateful Deadの「Loser」です。

Grateful Dead – Loser (Albany, NY 3/24/90)

Grateful Dead、私は漫画「ジョジョの奇妙な冒険」でしか知らないんですが、ジョジョでは「偉大なる死」と訳されていますね。

まあ偉大だろうがなんだろうが死ねば負けなので、それはもう存分に「Loser」歌ってくださいという感じです。

と、盛大に勘違いしていたんですが、「Grateful Dead」の正しい和訳は、


安田尊@守護霊を謳うブログ。
感謝する死者

だそうです。

バンド名の「グレイトフル・デッド」は辞書から選ばれた。
(中略)
その辞書によると、『トビト記』やチベット仏教の経典『チベット死者の書』など世界中に残っている「彷徨える魂を成仏させる旅人の寓話」に登場する「感謝する死者(Grateful Dead)」という意味で、「負債を抱えたまま死んだため埋葬されない死者のためにお金を出してやった旅人が、以後不思議な幸運に見舞われるようになり、それはその死者に感謝されたおかげだと気づいた。」とされる。

グレイトフル・デッド – Wikipedia – 2020年3月27日(金)閲覧。 

安田尊@感動を謳うブログ。
イイハナシダナー(T_T)

でもGrateful Deadの「Loser」って、歌詞を読む限り、ポーカーかポーカーに見立てた話なんですけど……。


Grateful Dead – Loser
If I had a gun for every ace that I had drawn

Grateful Dead – Loser
I can tell the Queen of Diamonds by the way she shines
Grateful Dead – Loser
Come to daddy on an inside straight

歌詞ソース:Loser – Grateful Dead – 2020年3月27日(金)閲覧。

  • 私が引いたエース
  • ダイヤモンドのクイーン
  • インサイド・ストレート

「インサイド・ストレート」はポーカー用語で、連続した数字で完成するストレートの役を構成するカードが中間で1枚だけ欠けた状態のことです。

つまりギャンブルです

でもギャンブルで負けたら、バンド名「Grateful Dead」の由来である、


安田尊@感動を謳うブログ。
負債を抱えたまま死んだため埋葬されない死者

になりかねませんよね……。

ではこの楽曲がどう締めくくられているのかというと、


Grateful Dead – Loser
Well I got no chance of losing this time
Grateful Dead – Loser
Well I got no chance of losing this time

大事なことなので2回繰り返されています(原曲ママ)。

簡単に和訳すると、


感謝する死者 – 負け犬
今回は負けるわけがない
感謝する死者 – 負け犬
今回は負けるわけがない

めっちゃ負けそう

そして曲名が「Loser」ということは……。


へんじがない。ただの しかばね のようだ。
…………。

Chad Tepperの「LOSER」

さあ気を取り直して、六番手もアメリカから、Chad Tepperの「LOSER」です。

Chad Tepper -LOSER (OFFICAL MUSIC VIDEO)

このChad Tepperの「LOSER」、ミュージックビデオをご視聴いただくとわかるんですが、


Chad Tepper – LOSER
fuckin’ loser

をサビで繰り返す構成になっており、サビで必ず2回「ファッキンルーザー」します。

しかも出だしからミッキーのキャラクターTシャツを着ながら「ファッキンルーザー」を繰り返しており、え……大丈夫?

ディズニーってそういうの……大丈夫?

と思ったんですが、大丈夫そうです。

というのも、Chad Tepperはディズニー傘下のYouTubeチーム「Team 10」に在籍していた経歴を持つYouTuberであり、ディズニーとのコネがあるっぽいです。

ただChad Tepper「LOSER」がアップされたのは2020年1月で、この時点でChad Tepperは「Team 10」を脱退しています。

ということは、どうなんでしょう、もうディズニーとの繋がりが消えているのにミッキーのキャラクターTシャツを着て、


Chad Tepper – LOSER
fuckin’ loser

しているのであれば、いろいろと想像をかき立てられてめちゃくちゃ面白いですよね。

まとめ:負け犬の歌は紹介できない

以上で楽曲の紹介は終わりです。

統括としては、


安田尊@あるいは大麻を謳うブログ。
全員クスリやってるっぽい

です(あくまで楽曲やアーティストの雰囲気です。ただしBIG BANGとGrateful Deadについては確認が取れています)。

まあ負け犬と薬物は相性がよさそうですよね(あくまで個人の感想です)。

さて、最後に……。

本記事では、「LOSER」と名付けられた楽曲を6曲、

  1. 米津玄師の「LOSER」
  2. BIGBANGの「LOSER」
  3. Being Indian feat.Dino Jamesの「LOSER」
  4. Jagwar Twinの「Loser」
  5. Grateful Deadの「Loser」
  6. Chad Tepperの「LOSER」

ご紹介しました。

しかし、本当の意味での「負け犬の歌」は取り上げていません。

というより、取り上げることができません。

なぜなら、


安田尊@矛盾を謳うブログ。
そもそも紹介記事を書かれるような歌は、その時点で「負け犬の歌」ではない

からです。

真に「負け犬の歌」とは、だれにも聴かれず、だれにも触れられず、だれにも言及されることなく日の目を見ずに沈殿している歌のことです。

そうしてだれにも救済されない歌こそ、真に負け犬の歌だといえます。

ですからもしみなさんの周りに、

  • 売れないアーティスト
  • 売れないバンドマン
  • 売れないインターネットカラオケマン

など、心当たりがある方は、是非彼らや彼女たちの歌を聴いてあげてくださいね。

そうすれば、少なくとも彼らや彼女たちが真の敗北者になることはありません。

それと上記で示した「負け犬」の定義について留意しておいたほうがいいことは、


安田尊@地下アイドルを謳うブログ。
売れていないからといって、「LOSER」であるとは限らない
 

ということです。

まあそれこそ、負け犬の遠吠えにしか聞こえないかもしれませんが。

しかし「売れる」ことよりも大切ななにかのために、売れない立場に甘んじているのであれば、その人は勝利者かもしれません。

本記事冒頭で述べた、


安田尊@負け犬を謳うブログ。
人間だれしも負け犬です。

という言葉は、裏を返せば人間だれでも勝てるということです。

「視野の広い人が勝ち」というルールなら、売り上げしか目に入らない視野の狭い雑魚は全員負け犬でしょう。

このように、所詮勝ち負けなんてルール次第。

どのルールを採用するかは自分次第。

自分のことを「負け犬」だと現在自認中の方も、勝負する場所やルールを変えてみれば、案外簡単に「勝てる」かもしれませんよ。

というわけで、ちょっと「LOSER」を列挙しすぎたので、最後に落ち込んだ気分へのフォローでした。

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